こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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退院前共同指導、遠かったぁ・・

2012-07-30 23:48:53 | 訪問看護、緩和ケア
今日は、午後から間もなく退院予定の患者さんの、退院前共同指導で福浦の横浜市大病院まで行ってきました。
めぐみ在宅のナースHさんと、うちのケアマネSと私の3人、私の車で2時に出発しました。

上川井のインターから保土ヶ谷バイパス、途中から横横道路を通り並木で降り、市大まで約45分かかりました。

3時からのカンファとなり、患者さんの奥様、連携室ナース、MSW、主治医2名、担当ナース、そして私たちでの顔合わせとなりました。

退院に向けての、話し合いですから、現在の状況、治療経過、現在の治療内容、看護上の問題点、そして在宅へ向けての準備などなど、それぞれの立場から発言があり、残された時間を考え、全員同意のうえ、明後日の退院が決まりました。

退院日までには、居室の整理とベットやエアマット、サイドレールの準備をし、ヘルパーなどの必要なサービスの準備もあるため、明日にはケアマネが一度訪問して、介護保険の説明からする必要があります。

どうしても家に連れて帰りたいという、奥様の強い思いはあるものの、それとは裏腹に今の状態で在宅療養をし、見取りまでできるのだろうかという不安は大きくて、終始不安げな表情を見せていました。

ご本人の病室にもお邪魔して、ご様子を見ることもできました。

さて、明後日からの在宅療養、このご夫婦にとって、穏やかで思いで深い時間になるように、お手伝いしたいと思います。

帰りに、並木のコストコでレモンパイのお土産を買い、ステーションに戻ったのが5時を少し過ぎていました。

やっぱり、福浦は遠いです・・。とりあえず、この辺までが限界ですね。


みんな、どこまで行ってるのかなぁ・・?

看護師がいてもしょうがないって・・(-"-)

2012-07-29 23:48:04 | 訪問看護、緩和ケア
先日、単位がいっぱいで、必要なサービスを入れられないので、介護度を上げたいという患者さんのことで、ある先生がこんなことを言いました。

「サービス足りないって、看護師が2回も入っているなら、一回にしてヘルパー入れればいじゃない。」と。

重症の弁膜症で、心不全の患者さんが狭心症発作を頻発していて、意識消失発作も繰り返しています。

でも、どうしても病院には行きたくないし、もうこのまま家で死にたいと懇願されています。
同居の息子さんもそれを受け入れていますが、就労されており、いかにせん介護力が不足しているのです。

ヘルパーが入ると発作を起こしていることも多く、緊急での訪問看護も増え、軽い労作でも発作を起こすので、ヘルパーも緊張してケアを行っています。

必然的に、看護師が日常的な内服や病状を把握し、危険を伴う排泄ケアを担っているのです。

でも、緊急訪問が増えれば、自費が出るし生活面でのサービスもこれ以上増やせません。

経済的な理由で、自費が出ることも、医療保険に切り替えることも難しい状況での話でした。

「心臓の発作の時に、看護師さん行って何するの?看護師さんが行ったからって、治るわけじゃないでしょう?」



って、先生私たちのと、そんな風に思っていたんだ・・・。
もう少し、わかってくれているのかと思っていましたが・・。

まあ、詳しいことを知らないのだからしょうがないのかもしれませんが、なんだかすごく残念でした。(長いおつきあいの先生なのに・・)

確かに、私たちが行って心臓がよくなるわけでもないし、何ができるわけじゃないけれど、それでもそこにいて、今できるだけのケアをすることで、その患者さんはとても安心してくれるのです。

治療すればよくなる可能性もあるのだから、入院させるべきという意見はもっともですし、これまで何度もそういう話は繰り返されてきました。
でも、ご高齢で人見知りが激しく、家で過ごすことを何より心の支えとしている老人を、無理やり入院させることができなかったのです。

もしかしたら、心臓の手術が出来たかもしれません、もう少しコントロールができるかもしれない。
でも、もしかしたら2度と家に帰れなくなるかもしれない。
それをわかっていて、ご自分たちで選択された在宅療養。
天命を待つとはいっても、家でできる限りのことをするのが、私たちの仕事です。

状況を把握して、安楽な体位を取らせ、汗を拭き、手を握り、「大丈夫、そばにいるから。」と声をかけることができるのです。
そして、息子さんや主治医と連絡を取り、今日これからの環境調整も行うことができるのです。

「看護師が行ったからといって、何ができるの?」

できるんです。たくさん。

訪問看護って、何してくれるの?とか何やってるの?という話もよく聞きます。
もっともっと、知ってほしいと思います。

ところで、話は変わりますが、一昨日の夜PCで写真の整理をしていたら、突然液晶画面が真っ白になってしまいました。
真っ白い霧の向こうにうっすらアイコンが見えています。
PCのハード面は問題ないらしく、ちゃんと霧のかなたでは動いています。

液晶の画面は、角度を変えても再起動しても、解像度をいじってもなにも改善せず愕然。

昨日大型の電気店に持っていき、やはり液晶パネルの問題ということがわかりました。
見積もりだけで3200円、さらに修理代は液晶パネルだと4~5万とのこと。
まだ2年しか使っていませんが、5万で修理してこれから何年もつか・・・。

ええーい!!
清水の舞台から転落しました。
新しいものをお買い上げ、今度はFuitsuにしました。

電化製品って、何か壊れると次々壊れますね。
本当に腹立たしいのですが、致し方ありません。
また、働くしかありません。
宝くじ、当たらないかな~。


ちゃんと求人してますから。

2012-07-27 22:48:15 | 訪問看護、緩和ケア
看護系のHPやブログ、ほかでも看護師求人サイトがやたら目につきます。

看護師の慢性的な不足に呼応するように、看護師を登録斡旋する会社が林立しているわけで、これは相当儲かるのでしょうね。

WEBで検索をするとき、私たちがちゃんと見るのは、最初の10件くらいまでで、特に上位3件にヒットするものが一番よく見てもらえるのだそうです。
これは、経営上当たり前の戦略だそうです。

ですから、お金のある企業などは、検索サイトに有料で登録して、上位にヒットするようにします。
さらに、医療、介護、看護系のHPやブログ、関連記事の傍にバナーを貼ったり広告を出したりします。

最近転職を考えているナースたちは、みなこういう会社にあちこち登録しては、条件に合った職場を簡単に探す風潮があるようですね。

特に、会社によっては、就職が成立すると祝い金まで出すところがあって、いかにこのビジネスが儲かるかを物語っています。(1~2年ごとに職場を変え、そのたびに祝い金をゲットする強者もいるらしいです・・

ですから、深刻な人手不足を抱えていて、ある程度の資金に余裕のある病院や事業所は、人材確保に利用されているのでしょう。

うちも、助成金があるときに何度か面接をしましたし、一度は採用をしました。
採用した方は、とてもいいナースだったのですが、残念ながら1年を待たずご家庭の事情で退職されました。
助成金があったから、大きなダメージはありませんでしたが、小さい事業所で無理に採用した場合は、せっかく育ったところでの退職は、大打撃になってしまいます。
ほとんどの場合は、年収の数パーセントを就職成立時に支払わなければならないからです。

また、収入と場所と勤務形態でマッチングするので、訪問看護をやりたくてくるわけではなくて、面接までこぎつけたほとんどの人が、訪問看護って何?状態でした。
訪問看護は、やはり「訪問看護をやりたい!」「興味がある。」「訪問看護が好き!」という人じゃないと続かなかったりしますから、なんとも心もとない感じになります。

そんなこともあり、うちではもうこういう会社を利用して雇用することはやめることにしました。


で、なんでこんな話をするかといえば、実は今日ひとり看護師さんが面接に来てくれました。

彼女は、実は訪問看護研修ステップⅠという、看護協会主催の研修で、うちで一日実習をしたことがある人です。

その時の印象がとてもよかったので、ぜひ研修が終わったらうちに来てほしいなと、みんなで話をしていました。
その後、間接的にうちに来てほしいことを伝えましたが、反応もないままひと月以上経過していました。
どうやら、うまく話が伝わっていなかったようで、彼女は彼女でうちに来たいと思っていてくれたようです。
奥ゆかしい彼女は、時間もたってしまって、きっともう求人はしていないだろうと思って、件の人材斡旋会社に登録し、そこでうちのステーションが求人をしていないか確認したそうです。
すると、その会社の方は「そこは求人はしていません。しているのはここだけです。」と違う会社を紹介してくれたのだそうです。

そこの面接を受けたものの返事をする前に、どうしてもうちのステーションにダメもとで電話をかけてみた。と言う事でした。

「も~。ずっとあなたを待っていたのに~。いやーん
的なうちの事務の電話の声に、「涙が出そうになりました。」と言ってくれました。

そして午後にはうちのステーションに来てもらい、話し合いの上来月から来てもらえることとなりました。
やったー

何と言っても「訪問看護に興味があるんです。自信はないけれどやってみたいんです。ここで働いてみたいんです。」
これは、何よりうれしい言葉です。

秋には産休に入るスタッフもいる中、なんてラッキー、地獄に仏。
しかも、人となりは研修でわかっています。

研修の受け入れは、積極的にするものですわ。(海老で鯛を釣る!?なんちゃって。)

ちなみに、日曜からは看護師、ヘルパーの求人広告も出すことになっています。

で、問題は求人サイト、斡旋会社です。

確かに、その会社への求人登録はしていません。
でも、いまどきかなりの高確率で、どこのステーションでも看護師さんは募集しています。
特に訪問看護師さんは、この辺じゃあ「金の卵」ですから。

でも「そこでは、求人してません。」って、言っちゃうんだ~。と言う事がわかりました。

これは、少なからず衝撃でした。

ここで声を大きくして言います。

訪問看護ステーションは、規模も小さく資金だって潤沢にはありません。
病院立とか、グループ系とか、お金持ちの事業所でもなければ、なかなか雇用時に何十万円も出せないのが現状です。

もし、自分がこの病院で働きたいとか、この事業所で働きたいとか、訪問看護がしたいとか思ったら、ぜひ勇気を出して、自分で門を叩いてください。よっぽど変な事業所でない限り、きちんと対応してくれるはずですし、かなりの確率で雇用につながると思います。

自分のやりたい仕事は、自分で探して、自分で話を聞きて、自分の意思で決める。
これが、長続きする秘訣だと思います。

炭酸浴効果再び!

2012-07-25 22:39:40 | 訪問看護、緩和ケア
今週は緊急当番です。
今月は、緊急電話を持つと、緊急訪問やお看取りにあたっているので、そういう巡りあわせの時期なんだと思いますが・・。

昨夜は、おばあちゃんが夜食あたりで吐いていたり、うららが騒いだりで、やっと12時過ぎに眠りについたのですが、朝の4時16分に緊急電話のバイブで起こされました・・。

「○○さんが、今亡くなりました。吐血でかなりすごいことになっていて、死後の処置を含め、お手伝いお願いします。」という小澤先生からの電話でした。
すでに先生は死亡確認をして、患者さん宅からの電話でした。

うーん、今はみなさん落ち着かれていて、すっかりノーマークで気を抜いていました。

とにかく着がえ、簡単に化粧をしてステーションまで行き、さらに訪問の服に着替え、エンゼルセットを二つもって駆けつけるまでに、30分以上かかってしまいました。

お宅の外で、小澤先生とすれ違うかたちとなりましたが「ご家族と一緒にシーツと衣類は変えました。あまりに出血がひどかったので、それだけはお手伝いをしてきました。あとはよろしくお願いします。」そう言って朝もやの中を去っていきました。

近所の畑が朝もやの中で、妙にきれいな朝でした。

吐血の場合は、口腔内や鼻腔内にたまった血の塊を丁寧にとり、ご遺体処理用のキットで消化管や副鼻腔からの逆流がないよう、しっかりと詰め物をします。

下血の場合は、直腸内をきれいにしてから、やはりしっかりと詰め物をします。

枯れるように亡くなられた場合は、本当は何もしなくても、大丈夫です。

死後の処置には、賛否両論ありますが、ケースバイケース、ご家族のご要望も聞きながら、柔軟に行えばいいのではないでしょうか。
結局記録やら何やらで、6時半にステーションを後にして、いったん帰宅して1時間ほどの仮眠をとりました。
うちのステーションでは、深夜、早朝に出動した場合は、午前中の1件目は振り分けて仮眠をとれることになっています。
2件目からの、訪問を終えると次は認定審査会、それが終わると皮膚科の往診介助というスケジュールでした。

自費での介助料を頂いての往診介助ですが、うちのステーションで、なくてはならない業務です。

餅は餅屋という言葉がありますが、たかが湿疹、されど湿疹。
内科の主治医でなかなか治らず、往診をお願いした途端3日で治ってしまうなんてことも良くあります。
専門医の確かな診断で、患者さんの苦痛は嘘のように軽減するのです。

先日炭酸入浴剤ですごく早く回復している患者さんの話をしました。

その患者さんのところに行ってきましたが、実際見て改めてびっくりしました。

たった1か月で、真皮を超える深い褥瘡が、左踵部でほぼ上皮化。
右踵部で、わずか3mmほどにまで縮小していたのです。
しかも、先週の写真では見られていた黄色の不良肉芽までもが、ほとんどなくなっています。

現在、花王の関係者のご親族ということでの治験ですが、無色無臭の炭酸浴粉末を使って、毎日足浴することが、これほど効果的とは、皮膚科の増田先生も「私の知っている限り、この褥瘡からの回復では、最速ですね。」と言っていました。

いまのところ、ほんの試作段階という炭酸浴製剤。

これから、治験を本格的にやるのなら、ぜひ声をかけてほしいものだと思います。

ちなみに、某訪問入浴サービスでは、お風呂のお湯に高濃度炭酸水を入れて入浴サービスを行っています。
もちろん、この入浴サービスを使っていた患者さんも、難治性の仙骨の褥瘡が消失しましたので、
やはりもっと多くの人に知ってもらいたいです。

屋形船

2012-07-23 21:38:39 | 旅行・グルメ
先週末から、毎晩睡魔に勝てず今日までブログ更新ならず・・。
疲れが抜けないんです。

なんて言いながらも、昨日の日曜日は、Yamamoto先生の声掛けで、屋形船納涼会に参加してきました。

私は娘を連れ、スタッフのSAさんは、娘二人を連れての参加です。

参加者の多くは浴衣だというので、娘もSAさん親子も浴衣を着ることになりました。

娘は、朝から準備に余念がなく、着付けのプロであるおばさんに、ヘアアレンジからばっちりお願いしていました。
インターネットで見つけたポニーテールのヘアアレンジを再現してもらい、ばっちり盛ったヘアスタイルとなりました。
   髪飾りがすごくかわいい・・。

SAさん親子も、うちに来て一緒に着付けをしてもらいました。
ちなみに私は、来ませんでした・・。

待ち合わせ場所は、桜木町のワシントンホテル前。

そこでみんなと合流して、すぐ裏手にある船着き場からの乗船となります。

赤い提灯がぶら下がった屋形船は、何とも風情があります。

みんな浴衣でウキウキ乗船です。

        
船の中は、お座敷で結構広くて快適です。

 お膳が並び、ご馳走も並び、カラオケもあって、嫌でも気分は盛り上がります。

腹ペコのお腹に、揚げたての唐揚げとビールが染み入ります。
お刺身の盛り合わせや煮物、枝前、熱々のさつま揚げに、揚げたてのてんぷらが次々と運ばれてきます。
もう、これでもかというくらいの量。

しばらくは、みなとみらいの湾内でゆらゆらしながら、お食事。
公園内を歩く人々を、水の上から眺めるのもちょっといい気分です。

ここ数日は気温も低めで、暑すぎず、でも雨も降らずに本当に過ごしやすい日でした。

18時に出港して、最初は外もまだまだ明るかったのが、少しづつ暗くなっていくに従い、外の景色も変わって行きます。

  
              

ちょっと「千と千尋の神隠し」に出てくる船を思い出します。

水面に移った、灯りがとてもきれいです。

赤い提灯が水面に揺れて、窓から外を眺める娘たちの顔も、赤く染めていました。
  

何時しか外は、すっかり夜となり、みなとみらいの大観覧車が色を変えつつ時を刻みます。

                 
ほんのひと時、私たちは凪いだ海の上で、しばしの夏を堪能することが出来ました。

屋形船の相場は一万円前後のようですが、これだけの料理と雰囲気を味わいつつ、これほど美しい夜景を見られるのなら、価値は十分あると思いました。

ぜひ一度お試しください。

過去最速?

2012-07-18 22:24:11 | 訪問看護、緩和ケア
ひと月ほど前に退院され、初回訪問で両踵に4度の褥瘡を発見しました。

すぐに皮膚科の往診をお願いして、2度のデブリをしながら、処置を続けていた患者さん。

定期的に担当が写真を撮っていますが、今日の写真を見てびっくり。

担当は、実際見てびっくり。

なんと、たったひと月で黒色の痂疲に覆われ、DESIGN分類で27点だった褥瘡が、8点まで改善していました。

デブリは介入直後と、2週間後だけです。

バブ浴、洗浄、ユーパスタ、モイスキンパット、固定にはスキナゲート
高機能タイプのエアマットと、踵の除圧用クッション使用
サービスとしては、訪問入浴週2回と訪問看護

基本はこれだけです。

当初、娘さんの不安からほぼ毎日処置に入りながら、介護や処置の方法などをお伝えしました。
娘さんは、どんどん必要な技術と知識を習得し、ご自分でもドンドン実践していきました。

やがて、退院時廃用で寝たきり、無表情で傾眠状態だった患者さんに、笑顔が戻り会話ができるようになりました。
10日ほど前から、車椅子に移乗できるようになり、シャワーキャリーを購入した娘さんは、毎日シャワーキャリーに乗せて、風呂場でシャワーを浴びせるようになりました。

シャワーをしながら、もちろんバブ浴は続行し、創部をシャワーで刺激し、その後指示の処置をしていました。

娘さんは、とにかくお母さんを介護できることに、喜びを感じていて、そのパワフルな介護にあっけにとられるほどでした。

もちろん、大切な栄養もちゃんと食卓で取らせるようにして、たくさん声をかけ、懐かしい話をしながら、毎日毎日車椅子に乗せたり、シャワーキャリーに乗せたりしながら、よく介護をされました。
認知の進行で、ほとんど声掛けにも反応しなかったお母さんが、今では冗談まで言えるようになったのです。

そして、傷はみるみる縮小していきました。
重度の神経障害を伴う糖尿病をもちながら、感染もなく今はきれいな赤色肉芽だけが、当初の半分以下まで縮小していたのです。

私たちは、今までも相当ひどい褥瘡を治してきましたが、あの深さでデブリからここまでの改善の速度としては、うちでは過去最速だとおもいます。

ここまで1か月。
もう、あとひと月もかからないで治るのではないでしょうか。

お見せできないのが残念ですが、手をかけるとこんなにも早いのか~。
というのを実感した事例です。

バブもふんだん用意され、なによりお母さんに対する強い思いと、マメなケアと、状況に応じた説明をちゃんと聞き入れ、お伝えした処置を手を抜かず、きちんと励行されるバランス感覚の良さが、介護を楽しいものに変えて行ったのだと思います。

小さな体で、大きなお母さんを、それは楽しそうに移動させる彼女を、スタッフ一同、拍手喝采でたたえたいと思います。

今ある困難を、プラスに転換することの、思わぬ効果に感嘆しました。

夏休み体制なので・・

2012-07-17 22:32:11 | 訪問看護、緩和ケア
7,8,9月はスタッフの夏休みを確保するために、お互い様で訪問を振り分けます。

それでも、最近MAXまで増えた患者さんを、振り分けるのは至難の業です。
患者さんにご迷惑にならないよう、みんなで都合をつけてまわっています。

こういう時こそ、管理者の出番とばかりに、勤務表の私の空いたスペースには、スタッフに頼まれた患者さんが、どんどん書き込まれていきます。

あとから、会議や保留になっていた訪問を入れようとすると『あれれ大変、入らない―!』なんてことになりかねません。

ともあれ、梅雨も明けこれから夏休みに入るので、スタッフには普段家族に迷惑やら我慢を強いている分、家族サービスをしてほしいと思っています。

今日も久しぶりの患者さんに行ってきました。
普段、担当のスタッフが誠心誠意向かい合ってきた患者さんに、久しぶりに訪問するのは緊張します。

以前は、NIPPVを嫌がっていた患者さん。
嫌というよりは、人工呼吸器と自分の呼吸が合わなくて、苦しくてつけていられない状況でした。

一度は「このまま、何もせず放っておいてくれ。」と言っていた患者さんですが、呼吸器の調節を繰り返すうちに、1分が2分、3分が5分とマスク装着時間が伸びていき、今では一晩鼻マスクでぐっすり眠れるようになりました。

そして今日のお顔は、それは穏やかで優しい笑顔でした。

ちょっと前のことですが、呼吸回数がどんどん増え、40とか50近い過呼吸になって、すごく苦しかった時期がありました。
アラームは鳴りまくるし、色々調節してもダメ。
ご本人もさることながら、そばで見ている奥様の不安はピークになっていました。

それが、結局機械の故障によるものとわかり、さらに新しくお薬も処方され、それがうまく功を奏して、今日の笑顔につながったようです。
連絡ノートに、奥様の文字。
「本当に、感謝、感謝です。」と。

一時はストレスから、精神的に追い込まれ、私たちもどう向き合っていくか、毎日悩んでいました。

それが、ウソのように解決されて「感謝」という文字に、私の方が「感謝」の気持ちでいっぱいになりました。

そうなんですよね。
人が悲嘆にくれたり、攻撃的になったり、疑心暗鬼にとらわれたりするのは、とても苦しんでいるから。
どうしてよいかわからなくても、逃げずにきちんと向き合う。
だからこそ、解決された時の信頼関係は、すごく強いものになります。


先週末、肺炎で毎日の点滴を行っている患者さんも、だいぶ良くなってきています。
ほんのりと血の気のさしたお顔は、とても穏やかでした。

「うん、やっぱりいい仕事だな~。」と、思います。
病気を持ちながら家で過ごすことは、なかなか大変なこともありますが、それでも家にいたい思いを、これからも応援したいと思います。


幕末から4代目

2012-07-16 22:40:57 | 日々のあれこれ
金曜日、瀬谷区の阿久和地域で開業されていた三島堂医院が、長い歴史に終止符を打ちました。

三島堂医院の神山先生は、現在88歳のご高齢ですが、つい最近まで往診も頑張っていた先生です。

交通事故の後遺症で声があまり出ないため、聴き馴れた看護師がそばにいて診療をしていましたが、体力的にももう無理との判断で、医院を閉鎖されることになったのです。

いつも、とても紳士な神山先生は、人が良くてまったく儲けなどはお構いなしで診療をされてきました。
穏やかな優しい銀髪の紳士です。

私たちとも長いお付き合いで、訪問看護ステーションが出来た時には、まだまだ往診もたくさん行ってくれましたし、指示書もたくさん書いてくださいました。

そんな神山先生の患者さんを、たくさん受け持ったうちのご意見番K姉さんは、神山先生の声を聴きとれる数少ない看護師でもあり、往診の時も手となり足となり動いていたため、三島堂医院のスタッフや先生のご家族とも、仲良しでした。

そして最後の日、そのK姉さんと一緒に、ステーションからのプレゼントである大きな特注の胡蝶蘭を抱え、ご挨拶に行ってきました。

昔ながらの引き戸の玄関をガラガラとあけると、スリッパに履き替えて、待合室に入ります。
木造特有の懐かしいような空気が漂います。
左側にガラス張りの受付件薬局があります。
ここは、最後まで院内調剤だったのです。

大きな花を抱えた私たちを見ると、事務の方と看護師、そして奥さんが一斉に「わ~!すごい。きれい!」と迎えてくれました。

4人ほどいたスタッフの平均年齢も70をとっくに過ぎているそうです。

ですから、カルテも手書き、薬袋も手書き、レセプトも手書き・・。
国保への請求が、全面電送になった時には、随分と大騒ぎだったようです。
出迎えてくれた先生は、かなり足元が危険な感じで、おでこの真ん中に大きな絆創膏があり、腕もあちこち傷だらけでした。
「転んじゃって・・」と恥ずかしそう。

そして、診察室へ通されると、そこもまた昭和の診察室のままでした。
「先生、ここで何年医院をされていたんですか?」と聞いてみました。
「幕末から。」
小さな声で、確かに先生はそう言いました。
「えっ!?幕末・・?」と聞き返すと「4代目」と指で4を示します。
「4代もお医者さんをここでやっているんですか?」
「そう。でも、僕で終わり。」とのこと。

幕末から・・そう、「仁」の世界です!!

そう言えば「三島堂医院」という名前は、確かに幕末ならば納得できます。

幕末から明治、大正、昭和、平成と動乱の時代を、4代にわたって支えてきたんですね。

どうりで、この辺の患者さんで、代々「三島堂医院」じゃなければ嫌という患者さんがたくさんいたわけです。

昔は、馬車や人力車での往診だったそうですが、きっとそれもずっと良心的にやっていたのでしょう。
神山先生は、真夜中でも急患の処置で嫌な顔をすることはなかったと聞いたことがあります。

こういう先生に、日本は支えられていたんですね。
「3丁目の夕日」の宅間先生を思い出します。

実はお孫さんもお医者さんになったのだそうですが、この医院を継ぐ気はさらさらなく、先生もそれを強く望むことなく閉鎖することになったようです。
白衣を脱ぐ日、先生は何を思っていたのでしょうね。

私たちは、「ご苦労様でした。そして、長い間本当にありがとうございました。」という言葉以外かける言葉を無くしていました。

でも、優しいご家族にも恵まれている先生。
これからは、ゆっくりのんびり、同じく老犬の愛犬リリちゃんと奥さんと、仲良く暮らしてほしいなと思います。
こんな町のお医者さん、もうどこにもいなくなってしまうのでしょうね。


ところで、話は変わりますが「サンセべりア」という観葉植物があります。
「虎の尾」とかいう人もいて、マイナスイオンを出すとかなんとかで、一時すごくはやりましたね。

うちにあるサンセべりも、どんどん大きくなり、葉っぱを挿すだけでもついてしまうため、いっぱい増えてしまいました。

そのサンセべりアに、何と花が咲きました。
最初は、何かと思った蕾。
ネットで調べたら、花を咲かせるのはすごく珍しいと言う事がわかりました。

これが蕾。
しずくのようなものは蜜です。
この蜜が、どういうわけかすごーく甘いのです。びっくり。

そして、花が咲くとこんな感じです。

とても良い香りです。
甘い優しい香りで、香水になりそうな良い香りです。
 きれいですよ~。

いろんなことがありますね。

さて、これで3連休も終わりです。
緊急当番で、二日続けて点滴に行きました。
なんだか、全然休んだ気がしなかった連休ですが、明日から気を取り直して、また頑張りましょう!


夏近し・・のあれこれ

2012-07-14 22:42:02 | 訪問看護、緩和ケア
療養中の患者さんには、厳しい夏がやってきますね。
ムシムシ、ジメジメ。
この暑さの中、今年も暖房付けセーター着込んで、毛布被って発熱している患者さんがいます。
「今朝は、ストーブたいたよ~」とかいう患者さんもいて、こちららの肝が冷やされたりします・・。(-_-;)

何故、年を取るとこんなにも暑さの感度が鈍くなるのでしょうね。
本当に、命がけで鬱熱に励む患者さんがいますので、これから室温調節の追いかけっこが始まります。

私はと言えば、ここ数日眠くて眠くて、PCを開いた途端猛烈な睡魔がやってきて、3日間ブログも断念しました。
怠いし、眠いし、疲れるし・・・身体が鉛のように重くてウダウダです。これって鬱だったりして??
・・・なんちゃって、大丈夫です。
頑張ります。

一昨日、フィリップスの人が来て、「独居老人の緊急通報システム」の宣伝をしていきました。
独居老人の緊急通報システムは、随分いろんなメーカーが頑張っていて、自治体によっては無料だったり格安で配布しているところもあるようですね。

今回の物は、首から緊急ボタンを下げて過ごし、異常を感じたらボタンを押すと、コールセンターからまずは近隣の方や介護事業所にかかります。
そこが訪問できなければ、有料でフィリップスの社員が駆け付けることになります。
ここまでは、どこのメーカーでも同じですが、このボタンは完全防水で、お風呂にも首から外すことなく一緒に入浴できるので、入浴中の転倒や急病にも対応できること。
もうひとつは、通常一定期間動かないと緊急コールが作動する既存の物と違って、転倒することにより生じる気流や重力、加速などから判断して「転倒!」と認識してコールされることだそうです。
ただボタンを落としたのか、人が転倒したのかを判断できるというのが、画期的ですね。
電話機のところに設置して、半径200メートル以内であれば、一般の家屋であれば2階であろうが1階であろうが、庭であろうがキャッチするそうです。
レンタル料は月々3980円。
高いと感じるか、安いと感じるかは、ご利用者さん次第です。


しかし・・
安心電話にせよ、この手の物にせよ、一番問題にあるのが、登録してくれる人がいるかどうかです。

独居の方の多くは、お子さんが遠方だったり、身寄りがなかったりしますから、親族以外ですぐに駆けつけてくれる人を探さなければなりません。

コールがあったら、夜中でも見に来てくれる人は、実はそんなに多くはないのです。

安請け合いして、呼ばれたときに行けなくて、手遅れになったら困るし、自分が辛い時だってあるわけで、24時間駆けつけてあげられる他人は少ないと言う事でしょうね。
懇意の方がいらっしゃらない時は、民生委員さんや利用しているサービス事業者と言う事になりますね。
もし誰も都合がつかなければ、メーカーの社員が駆け付けますが、時間がかかる場合があることと、1回の緊急出動で10000円かかりますので、なかなか勇気がいります。

それぞれの環境や、身体状況によって、どのシステムがいいかを、よく検討する必要がありますね。

こんな風に、何か新しいものが出来れば、どんどん情報として持っていたいと思います。

私たちの手持ちの駒が多ければ、それだけ状況に合わせた情報提供を出来ますし、その中からご自分もしくはご家族に選んでもらえば、それも自律を支えることになると思うからです。

耳寄り情報、あったら教えてくださいね。

あ、あと、非常勤の看護師さん、PT、OTさん、ヘルパーさん募集中です。
一緒に働いてくださーい。
美味しいものがたくさんあります。

なるほどね。

2012-07-10 22:55:56 | 訪問看護、緩和ケア
このところずっとニュースでもネットでも騒がれている大津市のいじめ事件。

学校どころか教育委員会から警察まで、どうも対応がおかしくて、誰が見ても隠ぺい、もしくはうやむやにしたいのだろうなぁ・・というのが見え見えですね。

おかげで、ますます話はこじれて、加害児童やその親の実名、仕事、転居先まで公開され、とんでもないことになっているようです。

最初からきちんと対応して、見て見ぬふりをせず、圧力とかにへつらうことなく、本当の意味で子供たちを守る姿勢があれば、被害者も加害者も出ることはなかったはずですよね。
そして、はからずもこの悲劇が生じてしまった時に、学校も教育委員会も、警察も、もちろん加害児童の親もその事実に向き合っていれば、こんな形で犯罪者のようにネット上で追い掛け回されることもなかったのでしょう。

こんな形で断罪されるべきではないし、誤った形での報道や制裁に対しても、きちんと対応すべきですが、それをすべき警察もまた、全くの逃げ腰であり隠ぺい体質なので、取り締まる立場としては、とても弱い立場に立たされています。

最初のSOSにきちんと向き合ってさえいれば、こんな悲劇は起きなかったはず・・。

日本は、そんな過ちをどれほど繰り返してきたのでしょうね。

いじめ、ストーカー、DV・・・
そのたびに、警察は後手後手に回って、挙句の果ては社員旅行なので後回しにした、なんてことさえありました。

子どもだってそうです。

親によるDVやネグレクトで、「おかしい、危険だ、」という声を聴きながら、日本の制度の中で、たった一枚のドアを開くことなく、立ちはだかった親の言いなりで踵を返して、何人の子供が死んでいったのでしょうか。
助けられたはずの子供たちを、みすみす見殺しにしてしまう。
こんなバカげたことが、あるのでしょうか。

最近関わっている困難ケースでも、児童相談所の姿勢を見ては、「なるほど、こうして手遅れになるのか・・」というのがよくわかります。

それでもここでは、それをさせない地域の人たちの力もあります。
なんとか目の前で危険にさらされている子供たちだけでも、救おうとしている人たちもいるのが救いです。

本人の意思の尊重などと言って、バカげた理由をまことしやかに主張したり、時期を見て納得できるよう、皆様のお力を借りて・・なんて調子のいいことを言ったりしながら、時間ばかりが費やされるわけです。

一般に、DVを受けている子供は、「親にやられた。」とは言いませんし、DVをする親は子供を手離すことを拒否します。
愛憎は表裏一体だし、愛情があるから養育できるとも限らないのです。
その駆け引きは確かに難しく、大きな責任がのしかかります。
その責任を背負う気概があるのか、のらりくらりと時期を延ばすのか。

去年「ドンキホーテ」という番組をやっていました。
児童相談所が舞台で、ドタバタでありながら、現代の問題にも触れていました。
母子分離のデメリットを重々承知の上、自らの責任で分離した所長の苦悩と、親から引きはがされ、一時は恨みながらもやがて成長し、今ある自分を大切に出来るようになった少女が描かれていました。
そんなきれいごとではいかないけれど、誰かがやらなければならないことを、屁理屈つけて後回しにすることなく、手遅れにならないように決断できる場所であるはずなのです。

なんだか、ニュースを見ながら、会議でのやり取りを思い出して、ちょっと腹が立ってしまいました。

子どもたちを守るのは、周りの大人の責任です。
親が果たせなければ地域が、そこも無理なら国が守らなければなりません。

時に非情に見えても、将来を見据えて考えることが必要なのです。

厳しさと優しさは、愛情に裏打ちされてこそ示せるものなのだと実感しました。

研修医の訪問看護研修その2

2012-07-09 23:41:20 | 訪問看護、緩和ケア
今日も、めぐみ在宅の研修医が、訪問看護の1日研修にきました。

めっちゃかわいい女性の研修医です。
気立ても良くてかわいくて、嫌みがなくてしかも賢い。
ずるいぞー。という感じのかわいい研修医さん。

ニコニコしながら、私たちのお手伝いもどんどんしてくれます。

午前中はK姉さんと2件回り、午後は私の訪問に同行となりました。

午後から訪問した患者さんは、私たちが入ってまだ2週間目の患者さんです。

家族背景も家庭環境も、かなりの問題があって、地域でどう支えていくのか、何度も集まって話し合っている患者さんです。

この患者さんの在宅の主治医も、7月から往診を始めたばかりの新規開業のT先生です。

週何回か、午後から往診の時間をとって、訪問診療を始めたばかりの先生で、いわば患者さんとしても第一号かもしれません。

T先生に、今日研修医さんを同行していきますと了解をとったら、「えー?!いいですね~!訪問看護ステーションの研修に行けるんですか?それ、絶対いいですよ。僕はなかったけどあったら行きたかったな。どうせなら3日くらいあったほうがいいですよねー!ぜひ、頑張ってと伝えてください!」と、なぜかすごく喜んでくれました。

午後の訪問で、T先生の往診が遅れたこともあり、一緒になった時も「いやー。頑張ってください!」と言いながら、研修医さんに一生懸命病状説明もしてくれていました。

実はかなりの環境で、初めての人は身動きが出来ない状況の中、在宅療養の実際を体験して頂けて、良かったなと思いました。
こういう現場を見ていただくことで、晴れて病院のドクターになった時に、在宅をイメージして話を進めて頂けるのじゃないかと思います。
家に帰っても、病院と同じように管理できると思っている医師や看護師は、まだまだ多いのが現状ですから。
往診を始めたばかりのT先生も、穏やかに患者さんとお話をし、私からの状況報告にも丁寧に耳を貸してくれました。
そして、最後には患者さんに握手を求め、強く握りしめてから帰っていきました。(気合が感じられますね。(^^)/)

研修医の在宅実習、ぜひみんなに経験して頂きたいなと思いました。



ジブリの森美術館

2012-07-08 07:25:26 | 日々のあれこれ
金曜日の午後半休をとり、娘と二人で三鷹の森の「ジブリ美術館」に行ってきました。

横浜から新宿、新宿から中央線で三鷹まで、そこからは徒歩かバスです。

以前行った時は雨がかなり降っていて、バスで行きましたが、今日は小雨で振ったりやんだりだったので、風の散歩道をプラプラと歩きながら行くことにしました。

 バス停もジブリです。

ここから、玉川上水沿いにずっと散歩道が続きます。
                 
途中にある「山本有三記念館」


やがて、こんもりとした井之頭公園に行き当たります。
小雨にうたれ、しっとりと緑濃い森は、とてもきれいです。

その井之頭公園沿いに、木立の中の散歩道を少し歩くと、ジブリの森美術館です。

                       

ガラス張りのお家の中から、大きなトトロが出迎えてくれます。
                     

正面から見ると緑と白い壁のコントラストが素敵です。



屋上までの螺旋階段を登ると、そこには天空の城ラピュタの心優しいロボット兵が出迎えてくれます。
彼は、今も天空の城で草花に囲まれ、小鳥や虫たちを見守っているのです。

                

ロボット兵の身体のところどころから、草が生えているのも悲しくも素敵ですよ。

入場する時に、チケット代わりにもらえるのが、フィルムの一コマを切り取って栞にしたものです。
どんな場面を貰えるかは、その時のお楽しみ。
娘は、大好きな「千と千尋の神隠」の1シーンを貰って大喜びでした。

そして、ジブリの森美術館では土星座というミニ映画館があり、期間ごとに短いアニメーション映画を上映しています。

今回の映画は「星を買った日」というもの。
観客はかなり他国籍で、東南アジアや欧米以外にも、いろんな言葉や肌の色がありますが、字幕スーパーも吹き替えも全部日本語のみです。
それでも、美しい音楽と幻想的でため息の出るような空想の世界に、しばしみんな息をのむことになります。
今回の映画は、時間:約16分
原作:井上直久「イバラード」より
脚本・監督:宮崎 駿
声:ノナ…神木隆之介、ニーニャ…鈴木京香、スコッペロ…若山弦蔵、メーキンソー…大泉洋
音楽:都留教博・中村由利子
イバラードという空想の美しい星で、テラ(地球)のタネを育てる少年の姿を静かに追っていくものです。

うっとりとしつつ、そのあとはゆっくり館内を見て、お土産などを購入し帰路につきました・・・
帰りは、少し遠回りをして、井之頭公園を横切り吉祥寺の街に出ました。


            


予約が必要だったり、乗り換えが面倒だったりして、なかなか腰が上がらない場所ですが、平日はそんなに混まないので、夏休み前にいかがでしょうか?

バブの使い方

2012-07-05 23:30:37 | 訪問看護、緩和ケア
炭酸入浴剤が、皮膚から吸収されて血流を改善し、循環を良くするという話は、すでに私たちの間では常識になっています。
これは医学的にも証明されていて、形成外科や皮膚科では、病院でも炭酸浴を進めているところは多いと思います。

在宅でも、10数年前の私が訪問看護を始めたころにはすでに、訪問かばんにバブを持って歩いていました。

近所のスーパー銭湯には、人工の炭酸泉まで出来ていて人気を呼んでいます。

ですから、患者さんの足浴時は、バブを用意して頂き、炭酸で足を温めつつ、好みの香りを楽しんで頂いています。

両踵の4度の褥創で処置中のKさんも、処置の前にはバブを入れた足浴用のバケツでしっかりと足を温め、洗浄してからお薬を塗りモイスキンパットで保護、スキナーゲートで固定しています。

今までは、足浴用バケツにバブを4分の1くらいに割って使用していましたが、Aさんの娘さんはバブを丸ごと1個ポンと入れてくれます。
確かにいっぱい気泡が出て、いい香りも立ち込めますが、バスタブに1個のものを、この小さいバケツに1個では多くないかな?という疑問が湧いて出ます。

すると今日訪問したナースに、娘さんがこんな話をしてくれました。

実は、御親戚に花王にお勤めの方がいて、バブの使用方法を確認してくれたそうです。

よく市販で売っているバブですが、実はあれは足浴用バケツに対して1個が一番効果的なのだそうです。

社内実験でもデーターがあり、その濃度で効果があるということで、それじゃあバスタブには1個では足りないということになりますね。
今は、大きい錠剤が出ているそうで、バスタブには大きいほうを使用するとのことでした。

そうか、じゃあ足浴は1個入れちゃってもいいんだ。
と、スタッフ一同納得のお話でした。
でも・・
バブは1個安くて40円前後でしょうか??
1個入れちゃうのは、もったいないですか?
それとも、効果があれば気にしませんか?

これもケースバイケースですね。

花王は、コメディカルにサンプル配れば、もっと売れるのに~とか思ったりして。(^^♪

在宅援助の徒然 その2

2012-07-03 23:11:39 | 訪問看護、緩和ケア
いつのまにかぎっしりになったスケジュールを見ながら、なんでこうバランス良く押しなべて平均的に訪問調整ができないものかとため息をついています。

ご利用者さんに波がある事は、いつものことだけれど、そのご利用者さんの病状や背景は、その時代ごとに随分と変わってきましたから、こちらも時代に合わせて対応していかなければなりません。

傾向としては、独居のかたを別所帯のご家族が通い、または泊りで介護されることが増えてきました。
各家族化がすすんで数十年ですが、ここにきて伴侶に先立たれた方が介護される側になっています。
そうなれば、そのお子さんたちが介護を担うわけですが、相方の親を見るときに、どちらが看るのかで揉めたりすることも多いのではないでしょうか。

意外に、息子さんが献身的に泊まり込んだりされる場合も多いようです。

とはいえ、それぞれご家庭をお持ちなので、介護が長引くといろんな影響が出てきます。

そこをどう支えていくかが、在宅の腕の見せ所なのでしょうが、そうそううまくいくことばかりではありません。

さらにいいえば、病院側も「この状況で退院?」と思われる方を地域につき返してきます。

たとえて言えば、経済的に困窮した末期の独居患者さんだとか、ご家族全員が精神障害をお持ちで、家事も介護も困難であるとか、帰っても必要な療養環境が確保できないとわかっていても帰してきます。

退院調整と言っても、受皿側がとりあえずのサービスを設定して、とにかくやってみなければどうなるかわからない状況なので、考えたところでどうにもならないケースは山ほどあるのです。

先日もテレビで身寄りのない独居の終末期の患者さんが、病院から出されてしまう現実を、ドキュメンタリーでやっていましたが、ああいうことはごく普通に行われているのです。

近隣の連携室の看護師長さんも「とても在宅は無理と思っても、主治医が退院と言えば、どうしようもない。」と言っていましたが、病院の役割を突き詰めれば致し方ないのかもしれません。
それならそれで、もうちょっと在宅の在り方も考えて行かないと、結局制度の間でにっちもさっちもいかない人たちが増えてくると思います。

じゃあ施設に入れるとか、転院させればいいじゃない。といわれても、これもおいそれとは見つからないのが現状です。
転院しても、それほど長くいられるわけでもなく、施設は施設で手のかかる、医療ニードの高い人は真っ先に敬遠されてしまいますから、残るは在宅しかないわけです。

病院でもなく、施設でもなく、かといって何でもアリじゃなくて、最後を過ごすことのできる独居者専用の入居施設とか、精神障害と重度の疾患を合併した患者さんの専門病院とか、そういう場所は出来ないものでしょうかね・・。

あるとしても、とても数が足りないのでしょうし、まだまだ置き去りにされている問題が、山のようにあるのが在宅です。

このところの色々。

2012-07-02 22:26:16 | 日々のあれこれ
一昨日の土曜日は、年に一度の社員旅行代わりのお食事会でした。

みんなの希望を受け、今年もつきみ野の「うかい亭」でのランチとなりました。



前菜から、本当に美味しいお料理に舌つづみを打って、たのしい時間を過ごしました。
       アナゴがこれほど、香ばしくておいしいなんて!

こういうお店は、家族で来るにはかなりお高いので、こういう時に堪能するしかありません。
小さな子供連れのご家族も目にしますが、必ずお金持ちそうなおじいちゃんとかおばあちゃんがついていますね。
スポンサー付きなら納得です。

でも、ちょっとずつお金をためて、一度家族を連れて来れるように頑張りたいなとも思います。


ちなみに、今年も食後のドルチェをお代わりしたうちの面々。

3種類食べたスタッフもおり、自分でお金を出さないと、かくも人は大胆になるんですね。
ケーキのお代わりではなくて、貴腐ワインを飲んで感激し、貴腐ワインをお代わりしたスタッフもおります。
小さなワイングラス1杯1680円は、さぞや美味しかったっと思います・・・(-_-;)

おかげで、予算はオーバでしたが、みんなそれぞれ大満足なお食事会となりました。

私は、今年は緊急当番ではなかったので、遠慮なく赤ワインを頂き、あまりの美味しさについつい飲みすぎてしまいました。
最近めっきりお酒に弱くなっていたので、帰りはややふらつく始末。

おかげで、デジカメを紛失。
あとで、デジカメがないことに気付きあわてましたが、タクシー会社に電話したら、なんとありました!。
これはもう、奇跡的な感じです。
今日、仕事帰りに受け取りに行きましたが、タクシー会社の方、とても丁寧に応対してくれました。どうもありがとう!

そして、お食事会の後息子と中央林間で待ち合わせ、さらに原宿で娘とも合流。

6月30日は、原宿のライブハウス「アストロホール」で信至先生のワンマンライブだったのです!

木村信至バンドの新曲「ちゃんと泣けばよかった。」(東京12チャンネル『主治医の見つかる診療所』エンディングテーマ曲)の記念ライブでもあり、全国ツアーの初日でもある、記念すべきライブです。

ライブハウスはいっぱいで、信至先生もめっちゃパワフルでハートフルでした。
どこからあんな声が出るんだろうと、びっくりするくらい声も出ていました。
本当に、本当に元気の出るライブでした!かっこいいですよ~!!
近いうちに、また耳鼻科の往診をお願いするのが楽しみです。

日曜も、なんだかんだで動き回り、夜ともなればもう目がくっついてしまいます。
なんだか、妙に疲れやすい私ですが、まだまだ頑張らないといけません。
それにしても、ひえー。
忙しくなっています。
しんどいよ~。