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性を傷つけられた女性たちに寄り添って 奉仕女・天羽道子

2023-03-24 22:55:27 | 人権、環境

習志野市民から、千葉県房総半島にある「かにた婦人の村」についての3年前の記事をご紹介いただきました。

安住の地 見つけた 千葉・館山「かにた婦人の村」

安住の地 見つけた 千葉・館山「かにた婦人の村」:東京新聞 TOKYO Web

房総半島の先端、千葉県館山市内ののどかな場所に、性搾取や暴力などに傷ついた女性たちが共同で暮らす婦人保護施設「かにた婦人の村」はある。
 婦人保護施設は、戦後の貧困で売春に身を投じる女性が増えたため、一九五七年の売春防止法施行を受けて全国に造られた。国内に四十七カ所ある。かにたは全国で唯一、長期入所を掲げて六五年に設置され、社会福祉法人が運営している。
 現在は、軽度の知的障害や精神障害があり、性暴力などに遭った二十三~九十歳の五十七人が暮らす。平均滞在年数は三十五年ほど。健康状態や能力に応じて、班に分かれて仕事に汗する。編み物で小物を作る班や、陶芸で器を作る班、調理や農作業を担当する班。

 社会から投げ出され、家族を頼れず、どこにも行き場がなくなった女性たちが最後にたどり着く場所。人々は口々に言う。「あそこはユートピアだ」と。 

◆傷ついた人々

 各地の婦人保護施設は当初、貧困や借金から売春をしていた入所者が多かった。現在はDV(家庭内暴力)や援助交際、アダルトビデオへの強制出演など、性的被害は多岐にわたる。かにたでは、福祉支援の過程でトラブルになり、「手に負えない人」とみなされて入所する女性もいる。

◆残る戦争の遺物

 頂上の丘には、一つの碑がたたずむ。刻まれた文字は「噫(ああ) 従軍慰安婦」。かにたに入所していたある女性の要望で建てられた。
 戦前、女性は裕福なパン屋の長女に生まれたが、父が親戚の借金を肩代わりしたことで暗転。遊郭に売られ、戦場の日本軍の慰安所に行き着いた。女性は南洋諸島のパラオなどの慰安所で働いた苦悶(くもん)の日々を告白。「戦地に散った同僚女性たちが毎夜夢に浮かぶ。どうか慰霊碑を作ってください」。そう言えるまで戦後約四十年がかかった。
 一九八五年夏の除幕式で、女性は南の海に向かって叫んだ。「みんな、ここに帰っておいでよ」。泣き崩れた身体を、そっと抱き寄せたのが前施設長の天羽(あまは)道子さん(93)だった。
 天羽さんは旧満州(中国東北部)生まれ。父は銀行員で何不自由なく育った。戦時中は東京都内の学校に進学し、長期休暇のたびに朝鮮半島を列車で横断して満州に帰省した。当時、日本の植民地だった朝鮮半島の女性たちも慰安婦にさせられた歴史も後で知った。「あの列車のレール上を、私と同年代の女性たちが慰安婦として乗っていたなんて…」
 クリスチャンだった天羽さんは終戦後、家族を亡くして街をさまよう浮浪児の姿に心を痛め、二十三歳で献身活動に身をささげた。
 

「かにた婦人の村」建て替え費用のクラウドファンディング、今月20日で終了しましたが、まだ不足しているそうです。

天羽道子、五十嵐逸美からのメッセージ動画を公開しました。 / 性被害・暴力被害女性の回復のために かにた婦人の村リスタート! - クラウドファンディング READYFOR

天羽道子、五十嵐逸美からのメッセージ動画を公開しました。 / 性被害・暴力被害女性の回復のために かにた婦人の村リスタート! - クラウドファンディング READYFOR

みなさま、かにた婦人の村のクラウドファンディングを応援してくださり、ありがとうございます。 公開から1か月が経ち、現在320万円以上もの寄付金が集まっております。ご...

 

 

(NHKハートネットより)

性を傷つけられた女性たちに寄り添って 奉仕女・天羽道子91歳 - 記事 | NHK ハートネット

性を傷つけられた女性たちに寄り添って 奉仕女・天羽道子91歳 - 記事 | NHK ハートネット

天羽道子さん、91歳。60年以上、売春や性暴力などで傷つけられた女性たちに寄り添ってきました。性が品物のように扱われてしまってはいけない、そのためには女性たちが闘わ...

NHKハートネット 福祉情報総合サイト

 

 

 

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2023-03-25 11:35:56
人間は同じではなく、それぞれ違っている。 でも幸せになる権利は持っている。 何人も蔑ろにしてはいけない。 戦争、人身売買、売春などは、人間が手を染めなければ、なくせる。

人生、同じ人ばかりが苦難の連続というのはありえる。 そんな人が排除されたり、差別されないで、尊重される文化、精神というのが、日本ではずっと存在しないような気がする。
宗教という神の前で平等という根っこがないのが一つの要因なのかもしれない。
かにた婦人の村は、キリスト教プロテスタント(新教)系の施設だが、カソリック(旧教)系とあわせて人口の1%あるかないかのキリスト教信者だけでは、維持、存続が困難だ。
コミュニティ・ケアと労働を組み合わせたグループホームは、親が亡くなった障害者が生きていくためにも必要だ。
自民党の直属家族を単位とする政策や、福祉のあり方を根本的に変えなければ、いつまでも家族単位で1人ひとりがまともに生きられないし、お互いを尊重する文化や精神は生まれない。

かにた婦人の村には、全国各地から一日30件の物品が送られてくる。
しかし、施しで満足することだけでなく、住む地域のノーマライゼーションのために活動することもやっていくことが必要だし、何より、戦争を止めることが、一番の福祉になる。
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