隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0587.新・世界の七不思議

2005年04月26日 | 連作短編集

 

新・世界の七不思議
読 了 日 2005/05/02
著  者 鯨統一郎
出 版 社 東京創元社
形  態 文庫
ページ数 327
発 行 日 2005/02/24
ISBN 4-488-42202-0

 

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003年5月に読んだ「邪馬台国はどこですか?」(344.参照)の続編である。
連作短編集なので、続編といっても登場人物の大半と、問題解決の方法が同じということで、内容は全く別なのはもちろんである。
今回は、歴史学者である早乙女静香が、古代史の世界的権威でペンシルベニア大学の教授・ジョゼフ・ハートマン氏を連れて、宮田六郎のたむろする場末のバーに現われる。そこで例によってバーテンダーの松永を交えた歴史検証バトルが始まるのであった。
ハートマン教授は、実は静香と一緒に京都見学に行くことになっていたのだが、静香のスケジュールの都合で延期となり、このバーへ連れてこられたのだ。だが、冴えない見かけの宮田の古代史への考察が、静香のそれに負けず独自の見地から鋭く突いてくるのに驚く。

今回の検証問題は、下記のごとく「アトランティス大陸の不思議」他の七不思議である。
不思議な魅力を持つこの作者の作品は、こうした短編によってより発揮されるのだが、今まで僕が読んだ短編集では、連作も含め、安楽椅子探偵の形式をとったものが多い。
その問題に対する独特の解釈や、知識に恐れ入ってしまう。同じく博覧強記のアイザック・アシモフ氏あるいは明石散人氏を思わせるところもある。

 

 

収録作
# タイトル
1 アトランティス大陸の不思議
2 ストーンヘンジの不思議
3 ピラミッドの不思議
4 ノアの方舟の不思議
5 始皇帝の不思議
6 ナスカの地上絵の不思議
7 モアイ像の不思議

 

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