隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

2064.東京バンドワゴン グッバイ・イエロー・ブリック・ロード

2022年02月12日 | 連作短編集

 

東京バンドワゴン
グッバイ・イエロー・ブリック・ロード
読了日 2021/08/29
著 者 小路幸也
出版社 集英社
形 態 単行本
ページ数 292
発行日 2019/04/30
ISBN 978-4-08-775446-9

 

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約の順番が回って来て図書館からの通知があったので、8月21日土曜日に行って借りてきた。
このシリーズ作品は一定の決まりがあって、毎年4月30日に新刊が発行され、同時に2年前の巻が文庫化されるということだ。第1巻が発行されたのがデータによれば、2006年となっているから、今年で16年を迎える。一応発行巻数と年数は合ってるみたいだ。
毎回ビートルズのナンバーガ副題となっており、モダンな印象を与えている。と言うのも東京バンドワゴンと言う東京下町の古い古書店が舞台の物語で、昔気質の商売をしている一家を中心としたストーリーである。だが、登場人物たちの生活は、逆にとてもモダンな感じを与えるから、とても似合いの副題だと思えるのだ。
毎年その時期になると、僕などはそろそろ東京バンドワゴンの季節だな、などとワクワクした気分にさせられるのだ。僕も戦時中は下町に住んでいたから、と言っても6歳ころまでだからまだほんの子供でしかなかったが、千葉県大原(現在はいすみ市大原)の港町に越してからも、しばらくはあの電車の音とせせこましい雰囲気が僕の故郷と言う気分が抜けなかった。
今でもたまにはその頃の気持ちを振り返ることがあるのはやはり加齢のせいか?
僕はこのような、何々のせいか?と言う文を書くとそれに続けて、森永製菓とか明治製菓、と頭に浮かべてしまい自分のギャグに苦笑(わら)ってしまうのだ。

 

 

この作品は前にテレビドラマにもなった。亀梨和也氏、多部未華子氏、玉置浩二氏等々の出演によるドラマは、どのくらいの視聴率だったかは知らないが、僕にとってはまあまあの出来ではなかったかと思っている。しかし、残念だったのは原作の持ち味である、堀田サチによる語り(ナレーション)がなかったことだ。
僕はこの堀田サチの語りに今はなき日本のお母さんとも讃えるべき女優、京塚昌子氏をイメージしていた。あの大らかな印象のある彼女はお母さん役にぴったりだった。だからこの大家族を掌握するお母さんは彼女しかいないという感じだ。しかし、亡き人をイメージしても仕方がない。せめてナレーションとして、あの語りを入れて欲しかった。
毎作、堀田サチによる語りで始まる安心感があったから、いよいよこれから始まるぞ、と言うワクワク感が湧いてくるのだ。と言うことで何か一番重要な要素が抜けている感じがしたが、ドラマの良さはそれぞれのキャラクターを演じている、俳優の個性がマッチしてドラマの仕上がりをよくしていた。 このシリーズは既に16作が刊行されており、多くの愛読者が続編を期待しながら待っている。
今年はどんな内容になるのだろうか?もうずっと前だが、番外編もあって、大河ドラマのごとき長く続く、大家族はイギリスへと移住するメンバーがあったりの、紆余曲折が一層の面白さを加えて、増々の発展を待ち望んでいる。

 

 

院のドクターに処方された薬を飲まずにいたから、1か月分以上が残っていて、僕の高血圧を持続させて、ついには脳梗塞に至った。昨年9月の事だった。ある朝歩こうと思ったら、右足が思うように持ち上がらず、何だろうと覆ったが、そのうち治るだろうと、少し様子を見ることにした。
1週間ほどでどうやら普通ではなかったが、何とか歩けるようになってから、病院に行ってドクターに薬を飲まなかったことや、すぐに受信に行かなかったことを呆れられたり、怒られたりしていた。これについては前にも同じことを書いたが、以前飲まなかった薬を今、処方通りに朝晩飲んでいるため、血圧は比較的安定して、低い状態を保っている、
血圧が高いことは何ら自覚症状を示さないから、簡単に考えていたが、脳梗塞などの重い病に直結することが分かり、呑気に見過ごしていては大変なことになるようだ。血流の滞りが脳の毛細血管を破ると、ちょっとした軽い脳梗塞では済まない状態を引き起こすので、僕のように軽く考えてはいけないのだ。
と言いながらも、実際にはあまり重要には思い至ってない。生来の楽観主義がまだ祟るほどの事になってないからだ。近頃新聞やテレビに出てくるコマーシャルに、頻尿を和らげる薬やサプリメントが多くみられるが、世の中そうした現象に悩む人が随分といるようだ。かくいう僕も夜中と言わず明け方と言わず、小用に起きることは二度三度と言う状態だが、それが当たり前と思っていて、さほど深刻には考えていない。 いささか鈍感なのかもしれない。

 

 

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