8月の読書メーター
読んだ本の数:31
読んだページ数:9937
ナイス数:4026
うらんぼんの夜の感想
地蔵信仰を軸に古い因習に縛られた村で暮らす女子高生の奈穂。内と呼ばれる9軒の繋がりは深い。その集落に東京からの移住者がやって来て村に不穏な動きが…。余所者を排除する村の老人たちに反発する奈穂と移住者の亜矢子。ぞわりと怖さのあるストーリーで、この季節にピッタリの1冊。
読了日:08月01日 著者:川瀬 七緒
烏百花 白百合の章の感想
八咫烏シリーズ外伝2作目。鬼火灯籠職人の物語「おにびさく」とあせびの母・浮雲が登場する「はるのとこやみ」、奈月彦と紫苑の宮の「きんかんをにる」が印象に残りました。あせびの怖さが分かる…。早く本編が読みたい。。
読了日:08月02日 著者:阿部 智里
書店員と二つの罪の感想
中学生が起こした猟奇殺人事件、17年の時を経て犯人が手記を出版する。犯人の隣人であり同級生だった椎野正和は書店で契約社員として働いている。執拗に取材するライターの青木は手記の不自然さに違和感を抱き、正和の元にも取材の手を延ばすが…。重苦しい展開で結末には賛否あるかと。母は強いな。
読了日:08月03日 著者:碧野 圭
琥珀の夏の感想
かつて夏休みの1週間を過ごした「ミライの学校」で出会ったノリコとミカ。『学び舎』と呼ばれる施設で暮らすミカと麓の子であるノリコは30年の時を経て被告人と弁護人として関わることになる。施設の敷地で発見された白骨遺体と「ミライの学校」の闇、大人たちの狡さに傷つけられる子供たちに胸が痛くなった。エピローグ、素晴らしかった。夏のお薦め本!
読了日:08月05日 著者:辻村 深月
婚活食堂5 (PHP文芸文庫)の感想
前作の主要な登場人物・海斗がAI婚活を始めた。めぐみ食堂の常連の好みや趣味が正反対の二人に利用を勧めた結末。愛正園の子供とセレブ夫妻の養子縁組。国際ロマンス詐欺まで盛り沢山。相変わらず料理が美味しそう!
読了日:08月06日 著者:山口 恵以子
この場所であなたの名前を呼んだの感想
小さな命を守るNICU を舞台にした連作短編集。初めての出産で緊急帝王切開になった母・そこで働く看護師や臨床心理士・18トリソミーの赤ちゃんと両親・清掃スタッフや医師。心ちゃんの笑顔のシーンに泣けて、想太君と竹下先生でまた大泣き。
読了日:08月06日 著者:加藤 千恵
最高のアフタヌーンティーの作り方 (単行本)の感想
老舗の桜山ホテルのアフタヌーンティーチームで働く遠山涼音。憧れの場所で働けることで張り切る涼音、パティシエの飛鳥井達也の抱える悩み、常連のお一人様・京子。コロナが落ち着いたらちょっと奮発してアフタヌーンティーを楽しみたいなぁ。「人が生きてゆく上で、お菓子は決して必要不可欠なものではない。しかし、だからこそ、楽しく美しい」まさに名言ですね!
読了日:08月07日 著者:古内 一絵
ぼくの嘘の感想
「きみの傷跡」からシリーズを遡って読了。オタクの笹川くんと美少女結城あおいの物語。順番通りでなくても楽しめて、エピローグでちょっと驚いたけど、それはそれで有り!面白かった♪
読了日:08月08日 著者:藤野 恵美
とわの庭の感想
母の愛情だけに包まれて外の世界を知らずに育ったとわ。母が壊れ置き去りにされてからの過酷過ぎる展開。後半は一転して周囲の温かい人々に助けられ、盲導犬・ジョイと歩み出した十和子。読み終えてじんわりと心に残る1冊。
読了日:08月10日 著者:小川 糸
ブレイクニュースの感想
ユーチューブで「ブレイクニュース」を発信する野依美鈴。美鈴の正体を探る週刊誌記者の真柄。美鈴が取り上げる児童虐待・8050問題・冤罪事件・パパ活・ヘイトスピーチ問題。そして明らかになる美鈴の正体、その真意。読みやすい文章と結末が気になり一気に読了。冤罪事件の当事者が過去に許されない罪を…。
読了日:08月10日 著者:薬丸 岳
刑事の枷の感想
新米刑事の村上翼は、署内で疎まれている一匹狼刑事・影山に目をつけられ、十年前の未解決事件を独自に捜査することに。影山が疎外されている理由と翼の真っ直ぐさ、中々面白い展開で楽しめました。
読了日:08月11日 著者:堂場 瞬一
ドキュメントの感想
ブロードキャストの続編。Jコンを目指し、陸上部の駅伝をテーマにしたドキュメントを制作することになった青海学院放送部。ところがドローンを駆使して撮影した画像に写った陸上部員の予期せぬ姿。後半のミステリー仕立ては面白く一気に読了。町田圭祐の親友や陸上に寄せる思いと放送部員としての成長、白湊作品でした!
読了日:08月12日 著者:湊 かなえ
あんのまごころ お勝手のあん (時代小説文庫)の感想
シリーズ第4弾。おやすの料理に対する真っ直ぐさ、見守る周囲の大人たち。おちよの落ち着き先も良い方向に、お小夜さまと旦那様の仲睦まじいあぶら焼きのシーン、品川を襲う大きな試練。紅屋はきっと立ち上がる、次作でのみんなの頑張りを楽しみに待ちます。
読了日:08月13日 著者:柴田 よしき
ワラグルの感想
年末に行われるKOM (キングオブマンザイ)に懸ける二組の漫才師と、彼らを担当する謎の放送作家・ラリー。平行して語られる放送作家を目指す梓と文吾のカップル。お笑いの奥深さ、一途にてっぺんを目指す若者たちの姿は尊く爽やか!面白かったです♪お薦め。
読了日:08月14日 著者:浜口 倫太郎
死の扉の感想
元プロ野球選手の妻殺しと、突然現れた目撃者。目撃者の息子のマンションからの転落と入院先での死亡と安楽死疑惑。無関係に思われた二つの事案を調査する華岡検事。華岡が抱える父の死への疑問。駒形弁護士の悪さが印象に残る。
読了日:08月15日 著者:小杉 健治
真贋の感想
窃盗事件を担当する捜査三課の萩尾と相棒の秋穂。国宝(曜変天目)を巡る大掛かりな詐欺事件を二課の舎人と共に探る。盗みの職人の弟子に対する思い、相棒のあり方、舎人の涙にちょっと感動。一番怪しい人物は読みながら想像出来るけど面白かったです。
読了日:08月16日 著者:今野 敏
朔が満ちるの感想
アルコールの力を借りて妻や子供たちに暴力を振るう最低な父親。13歳の史也は父に鉈を振り上げる…。壮絶な体験を誰にも話せなかった史也が梓と出会うことが出来て本当に良かった。駐在さんと伯母さんがいなかったら史也は無事に成人出来なかったと思う。一気読みの1冊、お薦めします!今年のトップ10入り!
読了日:08月16日 著者:窪 美澄
亜ノ国ヘ 水と竜の娘たちの感想
離婚して実家に戻ってきた塔子は、亡き祖父のトランクを開け異世界・亜ノ国へ飛ばされてしまう。魔力が支配する過酷な世界でムリュと言う6才の少女の世話係を勤めることに。母と娘がテーマのファンタジー。母の従姉・ひらめちゃん、入れ替わった祖父、母の正体。かなり面白く満足の1冊。
読了日:08月17日 著者:柏葉 幸子
傍聴者の感想
面白かったです!久々に折原さんを読みました。実際の事件を彷彿させるような被告人・牧村花音。親友を殺害され事件を明らかにするため花音に近づくノンフィクション作家・池尻淳之介。毎回裁判を傍聴する女性四人の毒っ子倶楽部。怪しげな人物は想像通りだったけど、最後まで読みきって大満足でした。
読了日:08月19日 著者:折原 一
絵はがきにされた少年 (集英社文庫)の感想
知らなかったアフリカ。よそ者である著者の視線でアフリカ社会を語る1冊。日本でテレビや新聞で報道されるものを漫然と見ている私に強いインパクトを与えてくれました。
読了日:08月19日 著者:藤原 章生
太郎とさくらの感想
異父姉弟の太郎とさくら。さくらの結婚式に姉の父親・野口さんが現れて…。血のつながりの無い野口さんが気になる太郎、太郎の人柄の良さは読んでいてほっこりする。
読了日:08月20日 著者:小野寺 史宜
巨鳥の影 (文芸書)の感想
様々な犯罪の傍らに生き物が。巨大な鳥、蟻、魚、コウモリ、犬、プラナリア。8つの短編それぞれ読みごたえがあって面白かったです。「白いコウモリ」が印象に残りました。
読了日:08月21日 著者:長岡弘樹
曲亭の家の感想
お路さん、あなたは凄い‼稀代の人気作家・曲亭馬琴の長男・宗伯に嫁ぎ、天才で有りながら偏屈な舅、家事が不得手で短気な姑、病弱で癇癪持ちの夫を支え、馬琴の目となり滝沢家のすべてを仕切った壮絶な人生。お路さんが居たから「南総里見八犬伝」が残ったと言えるのかもしれない。西條さん、直木賞受賞後第1作。
読了日:08月23日 著者:西條奈加
非弁護人 (文芸書)の感想
元特捜検事の宗光は法曹界を追放され、裏社会の人々を相手に法律の知識を駆使して生きていた。あちこちで社会的弱者たちが忽然と姿を消す事件が発覚しその影にちらつく謎の男の姿。検察の闇、裏社会の大物たち、かつての盟友篠田弁護士、難敵との法廷対決。面白くて一気読み。
読了日:08月25日 著者:月村了衛
ミラーワールドの感想
女尊男卑の世界。中1の子供を持つ池ケ谷家・中林家・澄田家の日常を通して描かれる男女反転の物語。女性、特におばさん世代をデフォルメしていてやや引いてしまう。。男でも女でもない、人間として生きることが理想かと。3つの家の子供たちがまっとうで安心できる。
読了日:08月25日 著者:椰月 美智子
霧をはらうの感想
小児科の四人部屋で点滴にインスリンが混入され二人が亡くなり一人に後遺症が残った。軽症で難を逃れた患者の母親が逮捕、彼女は本当にやったのか、冤罪なのか?若手弁護士の伊豆原が勝算のない裁判に挑む。皆さん感想をあげておられるように裁判が始まるまでが長かったのですが、法廷シーンからは一気読み。容疑者である女性が苦手なタイプでどうなるのか先が気になり面白かったです!お薦め本。
読了日:08月27日 著者:雫井 脩介
片をつけるの感想
天涯孤独のアラフォー女性・阿沙は隣に住む老婆・八重の部屋の片付けと終活を手伝うことに。しだいに明らかになる八重の過去と、阿沙自身の幼少期の記憶。片付や掃除は心をきれいにする作業だと聞いたことがあるが私も溜まった不要物を捨てたくなった。越智月子さん、初読み。
読了日:08月27日 著者:越智 月子
臨床の砦の感想
コロナ感染者を受け入れ命がけで立ち向かう小さな病院。作年末から今年の1月を舞台にしたまるでドキュメントのような小説。すでにこの状況が古いと言う事実に戦慄する。コロナは肺を壊すだけでなく心も壊してしまう。最前線で戦い続ける医療従事者の皆さんに感謝の念しかない。
読了日:08月28日 著者:夏川 草介
セゾン・サンカンシオンの感想
アルコール・薬物・ギャンブル・摂食障害からの窃盗症。様々な依存症と向き合い自立を支援する施設「セゾン・サンカンシオン」そこで暮らす女性たちと生活指導員。各章の間の#の構成が絶妙。依存症は家族を巻き込み迷惑をかける病気。巻き込まれる家族も辛く苦しいし、寂しくて生きづらい人が依存症になる。重苦しい読書になったけど読んで良かった。
読了日:08月29日 著者:前川 ほまれ
風よ僕らの前髪をの感想
弥生小夜子さん、初読み。第30回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。元弁護士の伯父が早朝の公園で何者かに殺害された事件で探偵事務所勤務の経歴を買われ伯母から事件についての調査を依頼された甥の若林悠紀。養子である志史の犯行を疑う伯母、志史の周辺を調査し現れた理都とその家族。幼い子供の尊厳を踏みにじる身勝手な大人たち。また一人気になる作家さんを見つけた!
読了日:08月30日 著者:弥生小夜子
白光の感想
ただただ絵を描きたい、一途にその思いを貫き故郷を飛び出した山下りん。ロシア正教の宣教師・ニコライとの出会い、信仰と芸術との狭間での苦しみ。日本初のイコン画家の生涯をまかてさんが鮮やかに描いた。圧巻の1冊、お薦めです!
読了日:08月31日 著者:朝井 まかて
読書メーター
読んだ本の数:31
読んだページ数:9937
ナイス数:4026

地蔵信仰を軸に古い因習に縛られた村で暮らす女子高生の奈穂。内と呼ばれる9軒の繋がりは深い。その集落に東京からの移住者がやって来て村に不穏な動きが…。余所者を排除する村の老人たちに反発する奈穂と移住者の亜矢子。ぞわりと怖さのあるストーリーで、この季節にピッタリの1冊。
読了日:08月01日 著者:川瀬 七緒

八咫烏シリーズ外伝2作目。鬼火灯籠職人の物語「おにびさく」とあせびの母・浮雲が登場する「はるのとこやみ」、奈月彦と紫苑の宮の「きんかんをにる」が印象に残りました。あせびの怖さが分かる…。早く本編が読みたい。。
読了日:08月02日 著者:阿部 智里

中学生が起こした猟奇殺人事件、17年の時を経て犯人が手記を出版する。犯人の隣人であり同級生だった椎野正和は書店で契約社員として働いている。執拗に取材するライターの青木は手記の不自然さに違和感を抱き、正和の元にも取材の手を延ばすが…。重苦しい展開で結末には賛否あるかと。母は強いな。
読了日:08月03日 著者:碧野 圭

かつて夏休みの1週間を過ごした「ミライの学校」で出会ったノリコとミカ。『学び舎』と呼ばれる施設で暮らすミカと麓の子であるノリコは30年の時を経て被告人と弁護人として関わることになる。施設の敷地で発見された白骨遺体と「ミライの学校」の闇、大人たちの狡さに傷つけられる子供たちに胸が痛くなった。エピローグ、素晴らしかった。夏のお薦め本!
読了日:08月05日 著者:辻村 深月

前作の主要な登場人物・海斗がAI婚活を始めた。めぐみ食堂の常連の好みや趣味が正反対の二人に利用を勧めた結末。愛正園の子供とセレブ夫妻の養子縁組。国際ロマンス詐欺まで盛り沢山。相変わらず料理が美味しそう!
読了日:08月06日 著者:山口 恵以子

小さな命を守るNICU を舞台にした連作短編集。初めての出産で緊急帝王切開になった母・そこで働く看護師や臨床心理士・18トリソミーの赤ちゃんと両親・清掃スタッフや医師。心ちゃんの笑顔のシーンに泣けて、想太君と竹下先生でまた大泣き。
読了日:08月06日 著者:加藤 千恵

老舗の桜山ホテルのアフタヌーンティーチームで働く遠山涼音。憧れの場所で働けることで張り切る涼音、パティシエの飛鳥井達也の抱える悩み、常連のお一人様・京子。コロナが落ち着いたらちょっと奮発してアフタヌーンティーを楽しみたいなぁ。「人が生きてゆく上で、お菓子は決して必要不可欠なものではない。しかし、だからこそ、楽しく美しい」まさに名言ですね!
読了日:08月07日 著者:古内 一絵

「きみの傷跡」からシリーズを遡って読了。オタクの笹川くんと美少女結城あおいの物語。順番通りでなくても楽しめて、エピローグでちょっと驚いたけど、それはそれで有り!面白かった♪
読了日:08月08日 著者:藤野 恵美

母の愛情だけに包まれて外の世界を知らずに育ったとわ。母が壊れ置き去りにされてからの過酷過ぎる展開。後半は一転して周囲の温かい人々に助けられ、盲導犬・ジョイと歩み出した十和子。読み終えてじんわりと心に残る1冊。
読了日:08月10日 著者:小川 糸

ユーチューブで「ブレイクニュース」を発信する野依美鈴。美鈴の正体を探る週刊誌記者の真柄。美鈴が取り上げる児童虐待・8050問題・冤罪事件・パパ活・ヘイトスピーチ問題。そして明らかになる美鈴の正体、その真意。読みやすい文章と結末が気になり一気に読了。冤罪事件の当事者が過去に許されない罪を…。
読了日:08月10日 著者:薬丸 岳

新米刑事の村上翼は、署内で疎まれている一匹狼刑事・影山に目をつけられ、十年前の未解決事件を独自に捜査することに。影山が疎外されている理由と翼の真っ直ぐさ、中々面白い展開で楽しめました。
読了日:08月11日 著者:堂場 瞬一

ブロードキャストの続編。Jコンを目指し、陸上部の駅伝をテーマにしたドキュメントを制作することになった青海学院放送部。ところがドローンを駆使して撮影した画像に写った陸上部員の予期せぬ姿。後半のミステリー仕立ては面白く一気に読了。町田圭祐の親友や陸上に寄せる思いと放送部員としての成長、白湊作品でした!
読了日:08月12日 著者:湊 かなえ

シリーズ第4弾。おやすの料理に対する真っ直ぐさ、見守る周囲の大人たち。おちよの落ち着き先も良い方向に、お小夜さまと旦那様の仲睦まじいあぶら焼きのシーン、品川を襲う大きな試練。紅屋はきっと立ち上がる、次作でのみんなの頑張りを楽しみに待ちます。
読了日:08月13日 著者:柴田 よしき

年末に行われるKOM (キングオブマンザイ)に懸ける二組の漫才師と、彼らを担当する謎の放送作家・ラリー。平行して語られる放送作家を目指す梓と文吾のカップル。お笑いの奥深さ、一途にてっぺんを目指す若者たちの姿は尊く爽やか!面白かったです♪お薦め。
読了日:08月14日 著者:浜口 倫太郎

元プロ野球選手の妻殺しと、突然現れた目撃者。目撃者の息子のマンションからの転落と入院先での死亡と安楽死疑惑。無関係に思われた二つの事案を調査する華岡検事。華岡が抱える父の死への疑問。駒形弁護士の悪さが印象に残る。
読了日:08月15日 著者:小杉 健治

窃盗事件を担当する捜査三課の萩尾と相棒の秋穂。国宝(曜変天目)を巡る大掛かりな詐欺事件を二課の舎人と共に探る。盗みの職人の弟子に対する思い、相棒のあり方、舎人の涙にちょっと感動。一番怪しい人物は読みながら想像出来るけど面白かったです。
読了日:08月16日 著者:今野 敏

アルコールの力を借りて妻や子供たちに暴力を振るう最低な父親。13歳の史也は父に鉈を振り上げる…。壮絶な体験を誰にも話せなかった史也が梓と出会うことが出来て本当に良かった。駐在さんと伯母さんがいなかったら史也は無事に成人出来なかったと思う。一気読みの1冊、お薦めします!今年のトップ10入り!
読了日:08月16日 著者:窪 美澄

離婚して実家に戻ってきた塔子は、亡き祖父のトランクを開け異世界・亜ノ国へ飛ばされてしまう。魔力が支配する過酷な世界でムリュと言う6才の少女の世話係を勤めることに。母と娘がテーマのファンタジー。母の従姉・ひらめちゃん、入れ替わった祖父、母の正体。かなり面白く満足の1冊。
読了日:08月17日 著者:柏葉 幸子

面白かったです!久々に折原さんを読みました。実際の事件を彷彿させるような被告人・牧村花音。親友を殺害され事件を明らかにするため花音に近づくノンフィクション作家・池尻淳之介。毎回裁判を傍聴する女性四人の毒っ子倶楽部。怪しげな人物は想像通りだったけど、最後まで読みきって大満足でした。
読了日:08月19日 著者:折原 一

知らなかったアフリカ。よそ者である著者の視線でアフリカ社会を語る1冊。日本でテレビや新聞で報道されるものを漫然と見ている私に強いインパクトを与えてくれました。
読了日:08月19日 著者:藤原 章生

異父姉弟の太郎とさくら。さくらの結婚式に姉の父親・野口さんが現れて…。血のつながりの無い野口さんが気になる太郎、太郎の人柄の良さは読んでいてほっこりする。
読了日:08月20日 著者:小野寺 史宜

様々な犯罪の傍らに生き物が。巨大な鳥、蟻、魚、コウモリ、犬、プラナリア。8つの短編それぞれ読みごたえがあって面白かったです。「白いコウモリ」が印象に残りました。
読了日:08月21日 著者:長岡弘樹

お路さん、あなたは凄い‼稀代の人気作家・曲亭馬琴の長男・宗伯に嫁ぎ、天才で有りながら偏屈な舅、家事が不得手で短気な姑、病弱で癇癪持ちの夫を支え、馬琴の目となり滝沢家のすべてを仕切った壮絶な人生。お路さんが居たから「南総里見八犬伝」が残ったと言えるのかもしれない。西條さん、直木賞受賞後第1作。
読了日:08月23日 著者:西條奈加

元特捜検事の宗光は法曹界を追放され、裏社会の人々を相手に法律の知識を駆使して生きていた。あちこちで社会的弱者たちが忽然と姿を消す事件が発覚しその影にちらつく謎の男の姿。検察の闇、裏社会の大物たち、かつての盟友篠田弁護士、難敵との法廷対決。面白くて一気読み。
読了日:08月25日 著者:月村了衛

女尊男卑の世界。中1の子供を持つ池ケ谷家・中林家・澄田家の日常を通して描かれる男女反転の物語。女性、特におばさん世代をデフォルメしていてやや引いてしまう。。男でも女でもない、人間として生きることが理想かと。3つの家の子供たちがまっとうで安心できる。
読了日:08月25日 著者:椰月 美智子

小児科の四人部屋で点滴にインスリンが混入され二人が亡くなり一人に後遺症が残った。軽症で難を逃れた患者の母親が逮捕、彼女は本当にやったのか、冤罪なのか?若手弁護士の伊豆原が勝算のない裁判に挑む。皆さん感想をあげておられるように裁判が始まるまでが長かったのですが、法廷シーンからは一気読み。容疑者である女性が苦手なタイプでどうなるのか先が気になり面白かったです!お薦め本。
読了日:08月27日 著者:雫井 脩介

天涯孤独のアラフォー女性・阿沙は隣に住む老婆・八重の部屋の片付けと終活を手伝うことに。しだいに明らかになる八重の過去と、阿沙自身の幼少期の記憶。片付や掃除は心をきれいにする作業だと聞いたことがあるが私も溜まった不要物を捨てたくなった。越智月子さん、初読み。
読了日:08月27日 著者:越智 月子

コロナ感染者を受け入れ命がけで立ち向かう小さな病院。作年末から今年の1月を舞台にしたまるでドキュメントのような小説。すでにこの状況が古いと言う事実に戦慄する。コロナは肺を壊すだけでなく心も壊してしまう。最前線で戦い続ける医療従事者の皆さんに感謝の念しかない。
読了日:08月28日 著者:夏川 草介

アルコール・薬物・ギャンブル・摂食障害からの窃盗症。様々な依存症と向き合い自立を支援する施設「セゾン・サンカンシオン」そこで暮らす女性たちと生活指導員。各章の間の#の構成が絶妙。依存症は家族を巻き込み迷惑をかける病気。巻き込まれる家族も辛く苦しいし、寂しくて生きづらい人が依存症になる。重苦しい読書になったけど読んで良かった。
読了日:08月29日 著者:前川 ほまれ

弥生小夜子さん、初読み。第30回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。元弁護士の伯父が早朝の公園で何者かに殺害された事件で探偵事務所勤務の経歴を買われ伯母から事件についての調査を依頼された甥の若林悠紀。養子である志史の犯行を疑う伯母、志史の周辺を調査し現れた理都とその家族。幼い子供の尊厳を踏みにじる身勝手な大人たち。また一人気になる作家さんを見つけた!
読了日:08月30日 著者:弥生小夜子

ただただ絵を描きたい、一途にその思いを貫き故郷を飛び出した山下りん。ロシア正教の宣教師・ニコライとの出会い、信仰と芸術との狭間での苦しみ。日本初のイコン画家の生涯をまかてさんが鮮やかに描いた。圧巻の1冊、お薦めです!
読了日:08月31日 著者:朝井 まかて
読書メーター
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます