ゆみねこ日記

日常日記です。

9月の読書記録

2021-10-01 08:08:26 | ブックレビュー
9月の読書メーター
読んだ本の数:32
読んだページ数:10437
ナイス数:4201

ベランダに手をふって (文学の扉)ベランダに手をふって (文学の扉)感想
とても良い本、読み友さんの感想から手にした1冊。
朝登校する小5の輝は、団地の5階のベランダから母に手をふって見送ってもらっていたが同級生の男子に見られてマザコンとからかわれるようになる。手をふって挨拶を交わすことをおかしくないと言ってくれた同級生の香帆。思春期の入り口の少年の気持ちと成長が描かれ爽やかな感動!何度も目頭が熱くなった。葉山エミさん初読み。
読了日:09月01日 著者:葉山 エミ
魂手形 三島屋変調百物語七之続魂手形 三島屋変調百物語七之続感想
とある小藩を守る「火焔太鼓」・屋台の団子屋のおみよの家族の哀しい物語「一途の念」・深川の木賃宿に泊まった不思議な客「魂手形」の三編。どの物語も引き込まれ一気読み。おちかに訪れた幸せと不穏な影。これは次巻が待ち遠しい!
読了日:09月01日 著者:宮部 みゆき
シークレット・エクスプレスシークレット・エクスプレス感想
JR 貨物に自衛隊の特殊燃料の緊急輸送の依頼が入る。青森から佐賀まで、しかも秘密裏に。警察の警護まで付く積み荷の正体は何か?貨物列車のルート上で発生した架線事故、列車を停めず進めよとの命令。運行を担う貨物の社員たちの矜持、原子力村の隠蔽体質、真相を追う新聞記者。読みごたえはあったけど今一つ乗れなかったかな。
読了日:09月04日 著者:真保 裕一
すみれ屋敷の罪人 (『このミス』大賞シリーズ)すみれ屋敷の罪人 (『このミス』大賞シリーズ)感想
戦前の名家・紫峰家の敷地から発見された複数の白骨死体。美しい三姉妹と哀しい出来事、謎を調べてかつての使用人たちに事情を聴く人物。。誰かが嘘をつき、証言は二転三転する。明かされた真実は切なく悲しいものだった。
読了日:09月05日 著者:降田 天
マルチの子 (文芸書)マルチの子 (文芸書)感想
西尾潤さん、初読み。優秀な姉と可愛い妹の間で何の取り柄もなく自信もない鹿水真瑠子。そんな真瑠子がマルチと出会い承認欲求を満たされどんどん嵌まって行く。未知の世界、興味も関心もないビジネスの話を延々と読まされた感。長くてキツい読書でした。
読了日:09月07日 著者:西尾潤
追憶の烏追憶の烏感想
八咫烏シリーズ第2部が本格スタート。前作「楽園の烏」で謎の変貌を遂げていた雪哉の過去が明らかに!第1部のあの女たちのあそこからのって言う驚愕の展開に一気読み。早く次が読みたい!!面白かったです。
読了日:09月08日 著者:阿部 智里
悪い姉悪い姉感想
同じ学年の年子の女子高生姉妹。美しく優秀だが性悪な姉と姉を殺してしまいたいと思い詰める妹。姉妹ってややこしい。
読了日:09月08日 著者:渡辺 優
沈黙の終わり(上)沈黙の終わり(上)感想
千葉と埼玉、二つの県を跨いだ幼女を狙った卑劣な事件。30年間で7件、隠されてきた事件の真相を追う新鋭とベテラン二人の刑事。警察は何を隠しているのか?面白い!感想は下巻で。
読了日:09月10日 著者:堂場瞬一
沈黙の終わり(下)沈黙の終わり(下)感想
堂場さんの20周年記念作、読みごたえ満点面白かったです。事件を隠蔽し圧力をかける巨大な黒幕に立ち向かう松島と古山。罪を犯した息子を庇う愚かな父親には、犠牲になった女児たちの家族の悲しみは伝わらない。間違いなく堂場さんの代表作となる傑作でした。お薦め本。
読了日:09月10日 著者:堂場瞬一
ラスプーチンの庭ラスプーチンの庭感想
先進医療で救われず家族が壊れてしまった幼い姉妹が、怪しい民間医療団体とどう繋がるのか?ラスプーチンのような男の正体が明らかになり犬養たちの地道な捜査が実る。どんでん返しと言うほどではなかった。マトリの七尾さん登場でちょっと興奮。
読了日:09月11日 著者:中山 七里
片見里なまぐさグッジョブ片見里なまぐさグッジョブ感想
父の急逝で住職になった徳弥と、小6の4ヶ月同じクラスで過ごしたフリーターの一時。自ら命を絶った同級生・美和のため、クズ男への復讐に乗り出した。善人が多く登場する小野寺作品には珍しい悪意の人物が登場するが、結末も爽やかで面白かったです。
読了日:09月12日 著者:小野寺 史宜
片見里荒川コネクション片見里荒川コネクション感想
75歳になった中林継男と、22才の大学生・田渕海平。出来るじいさんと頼りない若者、片見里出身の二人が出会い物語が動き出す。継男さんの格好良さ、海平のいい加減さが対称的だけど、若者が少しずつ成長して行くのが良かった。前作から続けて読めたので人物の関係もスッキリ入れて面白かったです。
読了日:09月13日 著者:小野寺 史宜
長崎乱楽坂長崎乱楽坂感想
長崎のヤクザの家で育った駿と悠太の兄弟。人間は生まれ落ちる場所を選べないが、周りが全部ヤクザやチンピラだとどうなるのか。いつかはこの場所から出たいと思った駿、幼すぎてヤクザの影響が少なかった悠太。男たちの叫びと燃え盛る炎と言う結末。登場する男にも女にも魅力を感じられないのは私とは全く縁のない世界だからか。
読了日:09月14日 著者:吉田 修一
すみれ荘ファミリア (講談社タイガ)すみれ荘ファミリア (講談社タイガ)感想
下宿すみれ荘、気心の知れた下宿人たちと病弱な管理人一悟の日常に幼い頃に生き別れた弟が加わる。美寿々のPMS の苦しみ、寿人の仕事と仲間への態度と来て、青子の章でいきなり不穏な流れに。母親にすごく怒りを感じ、青子の怖さが印象に強く残る。家族って難しく一筋縄ではない。。凪良ゆう、凄いな…。
読了日:09月14日 著者:凪良 ゆう
駅に泊まろう! コテージひらふの短い夏駅に泊まろう! コテージひらふの短い夏感想
コテージ比羅夫シリーズ3作目。祖父からコテージを引き継いだオーナーの美月、1年を経て充実した日々を送る。今回は不器用で自分の気持ちを上手く伝えられない恋人たちと父娘のお話。999本のヒマワリ、見てみたい!!今作も面白かったです♪
読了日:09月15日 著者:豊田巧
侠飯6 炎のちょい足し篇 (文春文庫)侠飯6 炎のちょい足し篇 (文春文庫)感想
シリーズ第6弾。ひきこもりの人たちの自立支援施設、しかしその実態は?柳刃・火野のコワモテコンビがいつも通りの美味しい料理で事件を解決。簡単で美味しい料理、侠飯のレシピ集が出たら欲しい‼面白かったです♪
読了日:09月16日 著者:福澤 徹三
菓子屋横丁月光荘 歌う家 (ハルキ文庫 ほ 5-1)菓子屋横丁月光荘 歌う家 (ハルキ文庫 ほ 5-1)感想
川越を舞台にした新シリーズ。幼い頃から「家の声」が聞こえる不思議な力を持つ大学院生・遠野守人は、菓子屋横丁の一角に建つ築70年の古民家「月光荘」の住み込み管理人として暮らすことに。「家の声」歌声だったりかくれんぼの声だったり。とても温かで素敵なシリーズの始まり。この先が楽しみです。
読了日:09月16日 著者:ほしおさなえ
菓子屋横丁月光荘 浮草の灯 (ハルキ文庫)菓子屋横丁月光荘 浮草の灯 (ハルキ文庫)感想
シリーズ第2弾。遠野守人が月光荘に住み始めて数ヵ月。古書店浮草のバイトの女子大生安西、ゼミの先輩・笠原と実家の笠原紙店、そして二軒家の声。人との悲しい別れもあり新しい出会いもあり。守人と川越の人々、月光荘との会話もほっこり出来て楽しい読書でした。
読了日:09月17日 著者:ほしおさなえ
白鳥とコウモリ白鳥とコウモリ感想
ミステリーの醍醐味を堪能しました。清洲橋のそばで弁護士白石健介が殺害され、容疑者として愛知県在住の倉木達郎が逮捕された。殺害動機は34年前の殺人事件の真相を巡るもの。冤罪で自殺した人の家族、真犯人の来し方。被害者・加害者双方の家族。厚さに怯んだけど読み始めたら一気に物語に引き込まれました。お薦めです!
読了日:09月18日 著者:東野 圭吾
嗤う淑女 二人嗤う淑女 二人感想
中山七里さんが生んだ希代の悪女二人。大量毒殺・大型バス爆破・中学校校舎放火殺人とフィットネスジム爆破で犠牲者49人。実行犯と悪女を操るもう一人の悪女。相次ぐテロ行為に翻弄される捜査陣。中途半端なラストなので続編を読まないとモヤモヤが収まらない…!まさに最凶タッグ。
読了日:09月19日 著者:中山 七里
グッバイ・イエロー・ブリック・ロード 東京バンドワゴングッバイ・イエロー・ブリック・ロード 東京バンドワゴン感想
藍子とマードックが暮らすイギリス・オックスフォード編。研人たちバンドメンバー3人と我南人とサチおばあちゃんがロンドンでのアルバム制作のため渡英。マードックさんが突然誘拐され、東京の堀田家とイギリス滞在中のメンバーが一致協力してメデタシメデタシ。サチさん大活躍の巻。
読了日:09月19日 著者:小路 幸也
地中の星地中の星感想
「東京に地下鉄を走らせる」資金も経験もない一人の男・早川徳次が誰もが不可能だと嗤った事業を成し遂げた。帯の「昭和二年のプロジェクトX」は言い得て妙!名もなき職人たちの仕事への誇りと矜持、とても興味深く読了。
読了日:09月20日 著者:門井 慶喜
アフター・サイレンスアフター・サイレンス感想
警察専門のカウンセラー・高階唯子。事件被害者やその家族に真摯に向き合う唯子には、殺人を犯し服役中の父がいる。家族への思い、父の事件の被害者家族。重い内容ですが小さな希望が見えるエンディングは良かったです。久々の本多作品、お薦めです。
読了日:09月21日 著者:本多 孝好
終活の準備はお済みですか?終活の準備はお済みですか?感想
リストラで葬儀社に転職し終活相談員となった三崎清。4人のクライアントと関わる三崎の生真面目さ、単純に人生の終わりだけを考えるのではなく、今までの人生を振り返り、これからの生き方を見直すことが大切だと言うことに共感しました。
読了日:09月22日 著者:桂 望実
灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎 (ハルキ文庫 く 8-1)灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎 (ハルキ文庫 く 8-1)感想
老人ホームを狙った❲大量殺傷事件❳。刑務所帰りの土橋が事件を起こし現場から逃走した。上級老人と称される老人を狙ったヘイトクライムかと思われた事件の被害者は32年前の殺人事件の被害者家族だった。捜査に当たる鳥越恭一郎は鴉だけが友達と言う孤独な刑事。32年前の犯人たちも土橋も事件関係者や刑事たちも不全な家庭で育っている。親子の因縁は櫛木さんの作品に欠かすことは出来ない。鳥越恭一郎のこれからも読んでみたい。
読了日:09月23日 著者:櫛木 理宇
冬の狩人冬の狩人感想
狩人シリーズは佐江の魅力を惜しみなく見せつけてくれる。H 県で3年前に起きた未解決事件の重要参考人がH県警に出頭するに際して佐江のあ護衛を要請した。全く接点のないマル暴デカを何故指名したのか?地方都市の巨大企業を巡る闇、同族経営と裏切り。新米デカ・川村の成長譚としても楽しめた。
読了日:09月24日 著者:大沢 在昌
スイッチ 悪意の実験スイッチ 悪意の実験感想
潮谷験さん、初読み。とある一家が営むあまり繁盛していないパン屋。その店への援助をストップするスイッチを押すゲームを持ちかけられた6人。期限ギリギリのタイミングでメンバーのひとり箱川小雪のスマホから何者かがスイッチを押してしまう。その後に起こった事件と、スイッチを押した人物探し。パン屋一家に隠された謎。心理分析はややこしくて斜め読み。一番悪意があったのは安楽さんか。
読了日:09月25日 著者:潮谷 験
そのひと皿にめぐりあうときそのひと皿にめぐりあうとき感想
戦争で家族も住まいも失い浮浪児になった里見滋、コロナ禍の今を生きる高校生の洲崎駿。交互に物語が進みラストで明かされたこと。戦後の過酷な時代が綴られる滋の章は魅力的な登場人物が多く読み応えがあり。駿も今の時代を如実に表しとても興味深く読了。良い本を読みました。お薦めです。
読了日:09月26日 著者:福澤 徹三
邯鄲の島遥かなり【上巻】邯鄲の島遥かなり【上巻】感想
美貌の男イチマツが神生島に帰ってきた。島に福をもたらすその男に島中の女が恋焦がれた。やがてイチマツの子供があちこちで生まれ壮大な物語が動き出す。凡庸で言葉も遅く愚鈍な平太は優秀な経営者となり島に産業と繁栄を産み、くじ引きで一ノ屋の跡継ぎになった晋松。女であるため学ぶことが出来ない憤りを島の女たちに教育し男と戦う術を授けた容子。孫の世代になり、イチマツが隠したかも知れない徳川埋蔵金を探し続ける小五郎。イチマツの美貌を受け継いだのか島中の男たちに求愛され煩悶する鈴子。勉強が苦手で絵やピアノに並々ならぬ→
読了日:09月28日 著者:貫井 徳郎
とにもかくにもごはんとにもかくにもごはん感想
突然この世を去った夫との思い出の言葉をきっかけに「クロード子ども食堂」を開いた松井波子。月2回午後5時から8時、そこに集まるボランティアスタッフや食事にやって来る子どもたちや大人。温かいご飯を食べて元気に、素敵なお話、お薦め本です。
読了日:09月29日 著者:小野寺 史宜
大連合大連合感想
面白かった!地元が舞台の高校野球小説。バス事故で多くの部員を怪我で欠いた新潟成南高校と、監督の不祥事で休眠状態の鳥屋野高校が連合チームで甲子園を目指す。1+1=∞、高校野球って特別なスポーツであることをあらためて実感。若林先生、凄いな。
読了日:09月30日 著者:堂場 瞬一
見つける東京見つける東京感想
東京、2年近く行ってません。常に刺激に満ちた場所、コロナが落ち着いたらあちこち東京散策したいですね。聖橋からの眺め、大好きです。富士山は見えると嬉しくなること間違いなし。この本を読むと東京に行きたくなりますね。
読了日:09月30日 著者:岡部 敬史

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コメント (2)
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