２月は５５冊読了。
奥田英朗さんの「向田理髪店」・長浦京さんの「リボルバー・リリー」
西川つかささんの「ひまわりのかっちゃん」
この３冊がお勧めです♪
2月の読書メーター読んだ本の数：55読んだページ数：16724ナイス数：6415
るんびにの子供 (幽BOOKS)の
感想ちょっと怖い短編が５つ。表題作と「手袋」が良かったです。久美ちゃんは、嫌な姑や夫から仁美を救ってくれた良いものだったのかも。このくらいの怖さなら、夜読んでも私は大丈夫でした。読了日：02月01日 著者：
宇佐美 まこと
ギュレギュレ!の
感想読み友chimakoさんの感想より。とても面白い！ある日マンション住まいの男のもとに突然現れたトルコ人セールスマン。空飛ぶ玄関マットをはじめ色々と不思議なものを売りこむ彼。品物の不思議さと会話の面白さに一気にその世界に引き込まれます。心の疲れたそこの大人の皆さん、お勧めですよ～♪読了日：02月01日 著者：
斉藤 洋
飛び猫の
感想飛ぶ姿、本当に美しい！見ているだけで幸せになる、猫の写真集。読了日：02月01日 著者：
猫川柳 がんばれ!ニッポンの猫 (タツミムック)の
感想写真と猫川柳に癒やされました。 読了日：02月01日 著者：
光炎の人 (上)の
感想徳島の田舎・貧しい農家の三男坊として生まれた音三郎は、大阪の工場で電気と出会う。機械や電気に魅せられた音三郎は自腹で材料を揃え、製品開発に励むが、小さな力ではままならない。急速に発展する明治・大正期の工業、無知な人々と揺れ動く時代の波。さてこの後の音三郎はどう歩んでゆくのか？下巻へ！読了日：02月02日 著者：
木内 昇
光炎の人 (下)の
感想どっしりとした読み心地。音三郎がどんどん変貌してゆく姿、読んでいて辛かったです。大正から昭和、日本が戦争へと突き進んでゆく時代、ハッピーエンドではない物語なので面白いという感想にはなりませんが、印象に残る作品です。読了日：02月02日 著者：
木内 昇
こころのつづきの
感想ちょっと重たい物語の合間に、森さん。８つの物語、なかでも「ひかりのひみつ」は表紙のイメージそのままで、とても印象的。最後の「お日さまに休息を」まで、少しずつつながって行く。「小さな傷」、伯母さんが元気になってくれたらいいな。。読了日：02月03日 著者：
森 浩美
リボルバー・リリーの
感想面白かった！関東大震災から一年、陸軍に追われる少年・細見慎太との出会いがひっそりと暮らしていた小曽根百合の運命を変える。陸軍は、なぜ執拗に慎太を追うのか、隠された謎とともに、めっぽう強くてクールな百合が凄すぎる。約５００ページのボリュームにもめげず、一気に読破。長浦京さん、初読み。これがデビュー２作目とのこと、デビュー作も読んでみたいと思います。読了日：02月04日 著者：
長浦 京
ライジング・ロードの
感想意見の食い違いから大企業を飛び出し、生活のために三陸沿岸の偏差値の低い大学に非常勤講師として雇われた・野口陽子。資金も知識もない中、ソーラーカーのレースに挑む。彼らの頑張りが結果として実り始めた時、あの震災・大津波が襲ってくる。困難を乗り越え、あきらめない彼らにエールを送りたくなりました。面白かった！読了日：02月04日 著者：
高嶋 哲夫
誓いの夏からの
感想バブル真っ盛りの東京足立区で起こった、一家三人強盗殺人事件。家庭教師として居合わせ、一人生き残った女子高校生・杏子。彼女を愛し見守り続けた十川。悲しい結末だけれど、十川くん、漢だ！読了日：02月05日 著者：
永瀬 隼介
カフェ、はじめますの
感想独身４４歳のＯＬ・いさみが、スーパーの隣の住人・睦子さんと知り合う。古い和洋折衷の民家で一人住まいをする睦子さんの元には、土地を入手したいとやってくる不動産関係者が多々。思いつきのように睦子さんの家で「おむすびカフェ」開業をすることになったという物語。大成功するというものでもなく、中年女性の生き方を描いたもの。なんとなく読み終えてしまって、あまり印象に残らないかも。読了日：02月05日 著者：
岸本 葉子
サッカーの神様をさがしての
感想編集者を辞め俄かサッカーライターとなった春彦の、高校時代を振り返り、今を見つめなおす物語。春彦にとってサッカーの神様はピッピ。彼と再会できたと信じたいですね。素敵な１冊でした。読了日：02月06日 著者：
はらだ みずき
焼野までの
感想２０１１年、震災のあったあの年に子宮体がんを発病した主人公。最先端の放射線治療を受けるために鹿児島へ赴き、一人でウィークリーマンションですごす。火山爆発と原発事故、同じ治療をうける患者同士の交流。親しかった元同僚の闘病と死。同じ年代の自分としては何とも身につまされる読後感。読了日：02月06日 著者：
村田喜代子
i(アイ)の
感想自分の存在に悩む、繊細なアイ。シリアで生まれ選ばれてダニエルと綾子の養子になり、何不自由のない暮らしの中で、選ばれてその場所に居ることに後ろめたさを感じながら生きる。「この世にアイは存在しない」何度も繰り返される自問自答。力ある文章で読ませる本ではあるけれど、残念ながらアイにあまり共感できなくて、多くの皆さんのように絶賛という感想は持てませんでした。現実の事件・災害を絡めて描かれていたためか、年表を眺めている感覚が常に･･･。読了日：02月07日 著者：
西 加奈子
毒殺魔の
感想若一光司さん、初読み。ガツンと心に響きました。沖縄の現実と隠されてきた悲劇。毒殺魔はリョウなのか？真犯人が明かされ、最後にあかされたリョウの秘密。リョウが心を安定させるには、どうしても必要なことだったのでしょうね。本土の都合だけで沖縄に様々なものを押しつけてはいけない、目を背けてはならないと思いました。 読了日：02月08日 著者：
若一 光司
空へつづく神話の
感想学校の図書室で不思議なおじいさん、実は地神の白ヒゲさんに出会った小５の理子。理子が手にした町の歴史の本と、記憶を無くした神様。古い地名や言われなど、大切にしたいものですね。富安さんの本は大人も子供も楽しめます。読了日：02月08日 著者：
富安 陽子
かがみのもり (BOOK WITH YOU)の
感想中学生と新米教師のわくわくドキドキの冒険談。ＹＡ向けなのでサクッと読めました。立ち入り禁止の神社の裏山に隠された美しい奥宮、その所在をめぐる怪しい組織や美少女中学生。楽しい１冊です。読了日：02月09日 著者：
大崎梢
沈黙法廷の
感想将来を考えたこともある女性は、独居老人を食い物にし、金銭を奪いその命まで奪ったのか？仕事を辞めて、山本美紀の裁判を傍聴する男。中川綾子・山本美紀、世の独居老人方、お気をつけあそばせ。見込み捜査、先走った逮捕、警察の失態など、色々あるけれど、騙す輩は手を変え品を変え･･･。虎の子を奪われぬように。読了日：02月09日 著者：
佐々木 譲
モダンの
感想ＭoＭAを舞台にした５つの短編集。震災と福島の美術館を描いた「中断された展覧会の記憶」が最も印象的でした。あの頃のことを描いたもの、涙なくして読めません。読了日：02月09日 著者：
原田 マハ
満潮の
感想美しいのに自分に自信の持てない眉子は、パート先の２代目社長に見初められ、華やかにホテルで挙式・披露宴を行う。そこで配膳係をしていたバイトの大学生・茶谷は彼女に一目惚れをし、眉子の夫の会社にバイトとして入り込む。うーん、眉子に全く共感できないし、夫も茶谷もみな身勝手で嫌な感じ。結局だれも救われないし、幸せにもなれない。読ませる力のある文章なので何とか読了しました。読了日：02月10日 著者：
朝倉 かすみ
となりの革命農家の
感想約８００世帯ほどの農村・大沼。後継者のいない農家・耕作放棄地・有機農業と慣行農法、大手農業法人による農業の集約化。現代日本の農業を取り巻く問題をさらっと学習出来ました。大手の農業法人から大沼へ左遷されたアラサーの上田理保子と亡き夫に託された有機農業を守る春菜、春菜に魅かれ手伝う和也。中々面白かったです。時々スイッチの入る益子さんが良かった！読了日：02月11日 著者：
黒野 伸一
ひまわりのかっちゃんの
感想一人の教師との出会いで、劇的に成長を遂げた少年・かっちゃん。読み書きも計算も理解出来ず、時計の見方も分からない、運動も苦手だったかっちゃんが、小５に進級するときに出会った・森田勉先生。答辞のシーンでは滂沱の涙。作者ご自身の体験とは凄い！何故分からなかったのか、何故出来なかったのか、そのことを大人になっても記憶に留めていたことも素晴らしいです。お勧めします。 読了日：02月11日 著者：
西川 つかさ
月のぶどうの
感想有能で美しかった母が急死し、家業である天瀬ワイナリーを手伝うことになった２６歳の歩。双子の姉である光実は幼いころからワイナリーを継ぎ、母のように生きたいと思ってきた。出来る方も出来ない方も抱える悩み、もがきながら成長してゆく姿がとても良かったです。おちゃめなおじいちゃんのいたずらと、結婚式の言葉にはウルウルしました。読了日：02月11日 著者：
寺地 はるな
赤刃の
感想リボルバー・リリーが面白かったので、長浦京さんのデビュー作であるこの本を手に。徳川三代将軍家光の治世、江戸市中で頻発する辻斬り。首謀者は元津藩士・赤迫雅峰とその一党。幕府から命を受けた掃討使は次々に返り討ちにあい、老中・松平伊豆守は切り札・小留間逸次郎を任命する。江戸市中がテロリストたちに蹂躙され、立ち向かう逸次郎たち。ハラハラドキドキの一気読み、面白かったです。早く次の作品を読みたいです。長浦さん、追いかけたい！読了日：02月12日 著者：
長浦 京
恐怖小説 キリカの
感想怖さは「ぼぎわん」や「ずうのめ」より控え目かな？真梨幸子さんの「私が失敗した理由」みたいで、これも怖くて悪口書けません(笑) あ、そういう意味では怖い？貴志祐介さんの「黒い家」は、やっぱり怖さのグレードが違います。。読了日：02月12日 著者：
澤村 伊智
嘘ですけど、なにか?の
感想文芸編集者の亜希は、トラブルを軽妙な嘘で乗り切る嘘の達人。ある日危機一髪の交通事故から助けてくれた相手は、総理秘書官補・待田隆介。亜希のキレの良い嘘と、待田のクソっぷりに笑いが止まりません。面白かった～！如月未零先生とのやり取り、最高！読了日：02月13日 著者：
木内 一裕
木もれ日を縫うの
感想谷瑞恵さん、初読み。行方不明になっていた母が突然娘たちに会いにやって来た。久しぶりに会う母は確かに母だけど違和感を感じる娘たち。母は「山姥」になってしまったという。三人娘と母をつなぐのはパッチワーク。母と娘、母と親友の絆、とても素敵な物語でした。読了日：02月13日 著者：
谷 瑞恵
七四(ナナヨン) (『このミス』大賞シリーズ)の
感想七四式戦車内で自殺したとされる一等陸佐。自殺かどうか、その調査を命じられた・甲斐和美三等陸尉の成長もの。礼三郎さん、ナイスキャラ！みなさんのレビューで思い出しました、深山の桜のあの人か。読了日：02月14日 著者：
神家 正成
サロメの
感想これは私には合わず…。読み始めから集中できず、ようやく読了。オスカーワイルドや、オーブリー・ビアズリーをよく知っている人には楽しめるのかも？幸福な王子は知っていましたが。それにしてもインパクトのある表紙です。この作品が発表された当時の時代背景等を考えると、センセーショナルだったであろうことは、想像出来ました。読了日：02月15日 著者：
原田 マハ
料理人の光 ヤッさんIVの
感想ヤッさんシリーズ第４弾。成りゆきで料理人を目指し、イタリアへ渡り、あっという間に河川敷暮らしになった若者・ショータ。ヤッさんの弟子になり、様々なことを学んでゆく。築地が大変な時期なので、やっさんの活躍する市場は足立市場に。マリエやタカオとミサキ、オモニも登場して安定の面白さでした。ショータは成長して戻ってきて、どんな料理人になるのかな？続編が楽しみです。読了日：02月15日 著者：
原 宏一
かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)の
感想小学校１年生のかのこちゃんの家に、突然やってきた赤トラ猫のマドレーヌ。老犬・玄三郎、友達のすずちゃん、最後はちょっと切なくて、でも悲しい涙ではなく温かい涙で読了しました。読了日：02月16日 著者：
万城目 学
まほろばの疾風(かぜ)の
感想八世紀、大和朝廷は日本全土を支配するため、東北の地に勢力を延ばす。迎え撃つ蝦夷の長・アテルイ。壮大な物語でした。アテルイとモレの恋が印象的。多賀城に当時の陸奥の政庁があった、そしてこの本は多賀城で借りました。読了日：02月16日 著者：
熊谷 達也
キッドの
感想面白かった～！ちっぽけなビリヤード場のオーナー・石川麒一に降りかかった災難。煙草屋の婆ちゃんと孫娘のために、悪党どもと戦ってゆく。麒一の度胸の良さ、頭の回転の早さにしびれました(笑)ドド子のキャラが面白くて大好き。読了日：02月17日 著者：
木内 一裕
Good old boysの
感想弱小チームで楽しくサッカーをする８人の子供たちとその父親たち。爽やかで心に残ります。あまり表に出てこないけれど、監督・コーチたち、ママたちもみな素敵でした。読了日：02月17日 著者：
本多 孝好
BAR追分 (ハルキ文庫)の
感想情熱のナポリタンを読む前に、おさらいで読了。忘れていたことを思い出しました。出てくるお料理がとても魅力的♪読了日：02月17日 著者：
伊吹 有喜
オムライス日和 BAR追分 (ハルキ文庫)の
感想情熱のナポリタンを読む前におさらい。ねこみち横丁、ますます魅力的に。エンドロールがとても素敵です。読了日：02月18日 著者：
伊吹有喜
情熱のナポリタン―BAR追分 (ハルキ文庫)の
感想今作でもモモちゃんの美味しそうな料理にガッチリとハートをつかまれました。宇藤くんのシナリオの話・両親の離婚で離れて暮らす兄弟・一人息子を育てるシングルマザーなど、人生の岐路に立つ人が集まるBAR追分。柊くんと宇藤くんがママちゃりで走る姿を想像して楽しくなりました。次作では、モモちゃんのことが分かるかな？楽しみに待ちたいです。読了日：02月19日 著者：
伊吹 有喜
犯罪小説集の
感想５つの犯罪を描いています。どれも実際に起こった事件が想像出来て、吉田さんの筆力に感嘆！ だけど、ものすごく疲れる読書でした。読了日：02月20日 著者：
吉田 修一
刻命の
感想過激派にリンチされていた後輩を救うため３人を殺害し、無期懲役になった上條正高。３９年経ち仮釈放となる。入獄後に生まれた娘のひき逃げの真相を探り、再び剣を使ってしまう。３９年のブランクって、そんなに簡単に乗り越えられるか？ でも、正高、格好良すぎです。面白かったです。誤植が多くてちょっとガッカリ。読了日：02月20日 著者：
末浦 広海
路地裏のほたる食堂 (講談社タイガ)の
感想新シリーズスタート。今作では「ほたる食堂」や店主の神さんが主人公ではなく、そこを訪れた教育実習生の亘や結衣、謎の美形転入生・遥太たち。まずまず面白かったです。神さんのことは次作でのお楽しみか。読了日：02月21日 著者：
大沼 紀子
Q&Aの
感想休日の午後２時過ぎ、都内郊外の大型商業施設で重大事故が発生。死者６９名・負傷者１１６名、しかしその場で何が起きたのか原因は不明。事故の調査というＱ＆Ａ形式で綴られた小説。不条理なことを描きたかったのか。もし、私がその場に居合わせたら、冷静に行動することが出来たかな？考えさせられました。読了日：02月21日 著者：
恩田 陸<
神様の贈り物の感想感情を持たない殺し屋チャンス。乗り合わせた高速バスでバスジャック犯から乗客の命を救い、一躍ヒーローになってしまう。彼が感情を持たない理由、頭を撃たれ感情を取り戻したその時。生きること、幸せの意味を模索するチャンス。サクっと読めてまずまず面白かったです。「嘘ですけど、何か」の出版社の知佳さん登場。読了日：02月22日 著者：木内 一裕
プリズムの夏の感想美しいが無愛想な映画館の受付嬢・松下菜那と彼女に憧れを抱く二人の高校生、植野と今井。ネット上の不穏な日記と菜那の関わり、今井の家庭の深刻な問題。植野の視点で描かれているけれど、今井のことももっと知りたかったかな？ひと夏の切ない憧れと恋の物語。読了日：02月22日 著者：関口 尚
やみ窓の感想第１０回「幽」文学賞短篇部門大賞受賞作。篠たまきさん、初読み。夫と死別した３６歳の女性が住まう、古びた団地の窓は、夜の闇に紛れて異界とつながる。「かみさん」と呼ばれ、異界のものたちが貢ぐものと引き換えるもの。怖さより不思議さと切なさを感じる物語でした。この賞が今回で最後とのこと、ちょっと残念です。読了日：02月22日 著者：篠 たまき
ゆけ、おりょうの感想龍馬の妻・おりょうさん。伝説ともいえる寺田屋事件の顛末や、薩摩へのハネムーンなど、興味深く読了しました。だけども、私はこの面倒くさい女性とは友達にはなれないだろうなぁ。下戸なので、大酒飲みとは付き合いきれない(笑)読了日：02月23日 著者：門井 慶喜
無貌の神の感想６つの短編。無貌の神・青天狗の乱・死神と旅する女・十二月の悪魔・廃墟団地の風人・カイムルとラートリー。頭が空っぽで無知な少女フジが七十七人の殺人を命じられるパラレルワールドもの「死神と旅する女」と、人の言葉を話せる崑崙虎と足の不自由な千里眼の姫の物語「カイムルとラートリー」がとても良かったです。いつもながら恒川さんの描く世界に引き込まれます。読了日：02月23日 著者：恒川 光太郎
ノスタルジー1972の感想６人のベテラン作家さんによる、１９７２年。振り返ると本当に大きな出来事がたくさん。川端康成の自殺・札幌五輪・沖縄返還・横井庄一さん帰還・パンダ来日。重松清さんの「あの年の秋」が一番心に残りました。読了日：02月24日 著者：重松 清,中島 京子,堂場 瞬一,朝倉 かすみ,早見 和真,皆川 博子
傘をもたない蟻たちはの感想短編が６つ。かなり読むのが辛い１冊でした。あまりにも性描写が多かったから？「イガヌの雨」は気色悪く、形状や臭いをリアルに想像して胸がむかむか…。 長編の方が好きなので次の作品に期待。読了日：02月24日 著者：加藤 シゲアキ
向田理髪店の感想北海道の苫沢町は過疎と高齢化の進む田舎町。向田理髪店の店主・康彦が語る町のあれこれ。田舎ならではの人間関係の濃密さが招く様々なこと。煩わしさと同時に、都会では味わうことの出来ないことも多々。息子・和昌の成長などとても読み心地の良い１冊でした。お勧めです。読了日：02月25日 著者：奥田 英朗
幻庵 上の感想奥深い囲碁の世界。全く囲碁は知らないのですが、才能あふれる囲碁棋士たちの成長ものととらえながら読み進めました。感想は下巻で。読了日：02月25日 著者：百田 尚樹
幻庵 下の感想名人を渇望し、名人に届かなかった幻庵。囲碁の対局の凄まじさは全くの門外漢である私も興奮させられました。才能があっても最高位になれるとは限らず。幻庵が主役であるけれども、むしろ敵役ともいえる丈和の内面が面白かったです。ただ、囲碁を良く知っている人のほうがこの作品は楽しめること間違いなし。ＡＩよりも人間の方が強い存在であって欲しいですね。読了日：02月26日 著者：百田 尚樹
マカロンはマカロン (創元クライム・クラブ)の感想久しぶりのビストロ・パ・マル。ギャルソン高築くんが語り手となり、シェフとスーシェフ、ソムリエの４人で営むこの小さなお店に持ち込まれる不可思議な謎の数々。今作も三舟さんの謎ときは鮮やか。「共犯のピエ・ド・コション」「ムッシュ・パピヨンに伝言を」が好きでした。また続編が出たら嬉しいので、楽しみに待ちたいですね。読了日：02月27日 著者：近藤 史恵
星をつける女の感想覆面調査員の紗英は、クライアントの依頼で飲食店を調査する。ただ、料理の味やサービスだけにとどまらないで、犯罪まがいの食品偽装・ブラック企業や乗っ取り、お家騒動が絡む経営など、多彩なもので面白く読めました。４つの星が揃った牧村紗英イート＆リサーチ、続編を楽しみに待ちたいです。読了日：02月27日 著者：原 宏一
浜の甚兵衛の感想三陸の港町・仙河海に生まれ、明治・大正・昭和を生きた菅原甚兵衛。自らの才覚で財を成しても、人が向ける嫉妬の感情にやりきれなさを感じて生きる。読んだタイミングが悪かったのか、今一つ夢中になれなかったのが残念。機会があればいつか再読するかも？読了日：02月28日 著者：熊谷 達也
イアリー 見えない顔の感想難病の妻を亡くしたばかりの大学教授・広川。葬式を済ませたばかりの夜、インターフォンが鳴り近所の主婦が訪れる。そこから始まる不気味な出来事と大学の学長選挙のゴタゴタ。結局新興宗教絡みというオチ。黒幕がちょっと意外な人物だったけれど、内容的には今一つの印象。読了日：02月28日 著者：前川裕
