最近Getした貸本。 「星」
表紙は高橋真琴先生。 かなり初期の絵のようですね。
この「星」というのは初めて買ったのですが、貸本には珍しく発行日が載ってます。
昭和35年4月20日発行とあります。 私が生まれる前だわ・・・。
ここに載ってた今村洋子先生の作品です
「青空三人組」
髪の毛を結んでるのがチイ坊 ショートカットの子がポッポ 男の子がインタ君です。
これは・・・シリーズものなのでしょうか?
この回は 「怪人物の巻」 という題がついてます。
内容は・・・
インタ君の所に遊びに来た二人。
どうやら郵便屋さんを待ちわびていたインタ君。話を聞いてみると・・・。
友人の木村の使いと言う人が手紙を持って来た。
そこには「急にお金が必要になったので貸してほしい」と。
ちょうど千円持ってたので貸してあげたが、その後音沙汰なし。
電話をかけてみたら木村は「そんなの知らない」との返事。
(おいおいそりゃオレオレ詐欺じゃないですかー
)
そんな話を聞いてる間、チイ坊の家(お店をやってます)でも・・・。
ある男の人が「お宅のご主人がお金を落としてしまい電話したくても公衆電話が混んでるし、
組合への会費も払えないので困った・・・と言ってました」と伝えに来た。
(ムム・・・これも怪しい)
「私が届けてあげます」と言う男にチイ坊のお母さんはお金を渡してしまう。
そこへ帰って来た二人。
それは怪しい!インタ君をだました男と同じ人に違いない!とあとを追って行きます。
男を見つけた二人は親切をよそおい「駅への近道」だと言って、
男をインタ君の家の方へと連れて行きます。
インタ君の家の方だと気付くと急に 来た道を引き返そうとする男。
そこへ、知らせを受けたインタ君登場。
「こらぁ!まちたまえ!・・・あれぇ?!なんだ!ヤマアラシじゃないか!」
話によると、この男も本名は木村でインタ君にお金を借りた張本人。
いつもヤマアラシとアダナで呼ばれてるためインタ君は別の木村と勘違いしてた って訳。
ヤマアラシ君の方も、借りたお金をなかなか返せないでいるので面目ないとインタ君の
家の方を避けていた という事らしい。
お父さんへのお金はチイ坊が届ける事になり、「木村」の謎もヤマアラシ君の誤解も解け、
後日書留も届いて一件落着。
おわり
一件落着したから笑い話になるものの、これホントに騙されたら「オレオレ詐欺」ですよねぇ~。
勝手に詐欺師にされてしまったヤマアラシ君は可愛そうですが
内容が内容なだけに、この漫画はふきだしが多い。
それだけに、よ~く読まないと途中で ??? な事に。
絵は今村先生特有の可愛らしい絵なのですが、ポッポ(上の絵のショートカットの子)の絵に
ちょっと違和感を感じました。 かなり目つきがキツイ。
インタ君って変な名前 (まぁアダナなんでしょうが) だと思ってたのですが、
セリフの中に「さすがお医者さんのタマゴだわ」とあるので、インターンからインタ君と
呼ばれているのでしょうね。
その辺のいきさつも無いし、どう見ても年の離れた3人が仲良しでいる(それもインタ君は
お寺に下宿してるようなので幼なじみでもなさそう)点からみても、
シリーズ物のような気がします。
そして、このマンガにはよく「スカチョン」という言葉が出てきます。
「・・・あーあ、スカスカのスカスカだ」
「だったら郵便やさんさえ来ればチョンでしょ?」
「それでも あまりスカチョンじゃないんだよ・・・」
「きみはスカチョンでもこっちはスカスカのスカさ」
「それがチョンになるのよ!」
「わかったよスカチョンスカチョン」
と こ~ゆ~感じに。
何なんでしょう?? スカチョン・・・?。 当時流行った言葉なんでしょうか??
でも、ノリがよく、言葉遊びみたいで楽しいですね。