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★軍艦島は今日も壊れている=上陸編❸

2014年09月30日 | 新聞


軍艦島(正式名は端島)は、きょうも壊れつづけている。
僕たち上陸グループは安全誘導員とともに、唯一上陸できるドルフィン桟橋から、パイプとコンクリートに固められた見学通路に従い、第3見学広場まで行ける。
最大40分ほどのコースで、主に鉱業所エリアしか見ることができない。
反対側の住居エリアは、崩壊・損傷があまりに激しく立ち入れないのだ。

写真右奥の建物は、端島小中学校舎。
最上階の部分が、やや凹んだように倒壊している。
「アレは、先日の台風前は崩れていなかった。
私たちは上陸するたびに、可視範囲をチェックしていますが、風や高波を受け、いろいろな建造物が日々崩れているのが分かります」
と安全誘導員はポツリ言っていた。

不法上陸なんてありませんか?
「今はできないですが、以前は上陸できました。
軍艦島で唯一閉山後に建てられた建造物がありますが、それがあの白い灯台なんです」
「照明の役目もあるんですが、アレで24時間監視もしているんです」
と、安全誘導員は言っていた。
確かに、上陸ポイントは現在も昔もドルフィン桟橋だけ。
波が高いときは接岸どころではないけど…………。
長くなったので、続く。


【軍艦島=ぐんかんじま】
長崎半島から南西約19kmの沖合に浮かぶ南北480m、東西160m、周囲1.2km、面積約63,000㎡、島高47.5mの、半人工海上炭鉱遺構「端島」の俗称。
炭鉱が操業していた頃は、島全体が三菱の社有地だったが、
2001年に行政に無償譲渡され、現在は長崎市の管轄。

▽1810(文化7)年、石炭発見。
当時の端島は草木のない水成岩の瀬にすぎなかった。
▽1890(明治23)年、三菱が佐賀藩深堀領主鍋島孫六郎から10万円で買収。
▽1916(大正5)年、日本初の鉄筋高層アパート完成。
▽1974(昭和49)年1月15日、端島鉱が閉山し、同4月20日には全島民が退去し無人島になった。
▽2013(平成25)年6月、世界遺産の暫定候補にリストアップされる。

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