『漱石の孫』 夏目房之介著 (実業之日本社)を読みました。
房之介さんがテレビの取材でロンドンに滞在した時の話を縦軸に、
房之介さん自身が「漱石の孫」という肩書きを背負ってきたプレッシャーと、
そこから脱却してきた過程が記されています。
漱石自身のエピソードは少なめ。
ロンドン留学当初「極東の猿」のような存在だった漱石、
対照的に、100年後ロンドンにマンガ講義に呼ばれる孫、
その立場の対比が面白かったです。
私はイギリス留学の様子を描いた『漱石日記』(岩波書店)も
読んだことがあり、そこでは「家の者が出かけていたからパンを一片余計に食った」
など生活感があふれていて面白かったのですが、
今回『漱石の孫』を読んで、官費留学で周囲の大きな期待と自身の志を持ちながらも、
孤独な下宿生活を送っていた漱石の苦しみを改めて思いました。
房之介さんがテレビの取材でロンドンに滞在した時の話を縦軸に、
房之介さん自身が「漱石の孫」という肩書きを背負ってきたプレッシャーと、
そこから脱却してきた過程が記されています。
漱石自身のエピソードは少なめ。
ロンドン留学当初「極東の猿」のような存在だった漱石、
対照的に、100年後ロンドンにマンガ講義に呼ばれる孫、
その立場の対比が面白かったです。
私はイギリス留学の様子を描いた『漱石日記』(岩波書店)も
読んだことがあり、そこでは「家の者が出かけていたからパンを一片余計に食った」
など生活感があふれていて面白かったのですが、
今回『漱石の孫』を読んで、官費留学で周囲の大きな期待と自身の志を持ちながらも、
孤独な下宿生活を送っていた漱石の苦しみを改めて思いました。
「漱石の孫」では、房之介氏がかなり率直に心中を
吐露しているので、こっちまで胸がギューとなりました。
房之介氏と一緒に漱石ともシンクロしてしまうような。
お札の話、笑えましたよね?
親族であの番号なら、それより以前の番号は誰に??
今回の新札ネコババ事件で、ひょっとして・・・と思いましたよ
夏目家の新札に対する反応はクールでしたよね。現在は神奈川近代文学館に寄贈されたらしいですが、展示品にあったかな?
横浜の港の見える丘公園にある、神奈川近代文学館には房之介さんの本でも話題になっていた「月刊ニコニコ」に掲載された「修正された漱石のびみょうな笑顔」の写真が見られましたよ。
「漱石の孫」にも載っていた「達磨図」の掛け軸も見られるのでおすすめの文学館です。