Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

黄昏時の市役所前にて。

2006-10-20 05:59:50 | 鉄道(路面電車)
最初の予定ではえちぜん鉄道田原町で下車し、田原町付近を行き交う福井鉄道の電車を撮る予定だったが、一つ忘れていたことがあった。
「夕刻の田原町発着列車は一時間二本である」ということに。
仕方がないので発車直前の福井鉄道の電車に乗り換える。
今回乗ったのは803。
田原町付近は歩道橋からの俯瞰撮影をはじめ、結構色々なアングルで撮ることができる。
それを堪能できないのは仕方ない。
また次来ればいいかと気を取り直す。

田原町から福井駅までの乗車時間は僅か。
段々日が短くなっている中、車のライトが織りなす光の川に逆らうように電車は走る。
市役所前で電車を降りる。
すると、眼前をさっき乗ってきた800形と入れ違いに武生新行が通過していく。

「急行」の種別を表示した880・770の両形式は既にに何度も目撃している
それにしても、770形の種別幕は名鉄時代から変わっていない。
ここだけ見ていると名鉄電車そのものだ。

その770形は福井駅前を出発し、一旦田原町方面のホームに入線。
そして、武生新ホームへスイッチバックする形で入線する。


市街地にも夜の帳が下りてきた。
デジタルカメラになって一番有り難いのが夜景を苦にしなくなったこと。

折しも武生新行が到着し、客扱いを始めた。
朝夕のラッシュアワー時に登場する在来車、200形・610形は一度も姿を見せなかった。
土曜日の夕方、という時間帯を考えると800形一両で十分賄える輸送量ということだろう。
いよいよ、平日の朝夕を除いて元名鉄車に支配されることになる。


武生新からやってきた880形の急行電車。
夕方になると急行運転が始まり、こちらは福井駅前が終着となる。
このため田原町へ向かう便は一時間に二本まで減少してしまう。
本格的なLRTへの脱皮を考えているのであれば運転間隔の縮小などが必要になってくるが、福井県などの補助を受けて何とか車輌更新に踏み切れた会社にとっては車輌増、運転要員の増加に繋がる車輌の更新について難しいものがある。
実際、そんな話も出ていない。
やはり本当に電車の利用客を増やすのであれば「時刻表を見ないで済む」運行頻度を確保することが第一歩。
その意味で福井鉄道の現状は中途半端な感は否めない。

さて、今回の140形の引退で名鉄車の投入に始まった車輌の整理は一段落ついた。
ハード面での整備は一巡しているだけに、次はソフト面、営業施策でどのような策を講じてくるのだろうか。
結構楽しみだったりする。

追記:
武生新に留置されているモハ202の編成が新しい広告になっていた。

広告主はNTTドコモ。
スカイブルーをエースとした旧塗装も悪くないが、クリーム色をベースに所々レトロ調のラインを入れている所に好感が持てる。
出番が激減した在来形車輌にいつまで広告を出す必要があるのだろうか。換言すれば主力となった770・800の全てが全面広告車になるのはいつだろうか。
その点が少し気になった。

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