Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

朝の順番

2019-08-10 |  その他
以前、勤めと別に仕立屋さんに勉強に行っていた頃のこと。
ある日雑談の合間にその先生から、
「昔の人は起きてから、どういう順番で服着ていたか知ってます?」
と尋ねられて、つまってしまいました。
日頃細かいことを考えていたつもりでしたが、それはまったく想定外です。
さすが理論派と言われる方だけあって、私は見たことのない手に固まった棋士のような顔をしたことでしょう。
欧米一般の話なので、現代の日本人のように朝から風呂に入って、下着を替えたりしないのはすぐ分かります。

「朝ベッドから降りますよね、すると最初に履くのが靴、それからズボン、シャツ」
「だから細いズボンというのはなかった」

なるほど、家の中で靴を履かない日本人には感覚的にわかり難い部分です。
男の靴は一般的にがっちり出来ていますし、ご自分の靴の全長を測ったことのある方なら「こんな大きい靴履いてるのか」と、実際のサイズとの差に驚かれた経験がお有りだと思いますので、それが通る太さはなかなかのものです。
ギリギリだと引っかかって、パンツ自体を破くことになりかねませんし、顔からいってケガしないとも限りません。
その話を聞いてからだいぶ経ちますが、何か分かりやすいものはないかとずっと思っていました。
朝を描いたものではありませんが、灯台下暗しで、L.フェロウズのイラストに似た状況を描いたものがありました。
下着と靴の状態から、今まさにパンツをはこうとしています。



万一、コケて怪我するような事があればステッキのお世話になるかも知れません。


この画はGeorge B. Shepherdによるものです。


人工物のように凹凸がきれいに並んだ枝を、よく見つけましたね。

さすがに今日その太さのパンツは不自然です。
アステアの映画でもパンツは各々太さが違っていて、過度に太過ぎるのは頭の中で修正しながら見ています。
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2 Comments

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Unknown (マサ)
2020-01-20 08:32:08
この投稿を見て思い出しました。
ジーヴスアンドウースターというウッドハウスの同名原作のテレビドラマがあるのですが、時代設定が戦前のイギリスで上流階級の主人公ウースターが燕尾服を着る際に靴に下着姿で燕尾服のトラウザーズを履くシーンがあります。
当時はそれってどうなの?と思いましたが、時代考証もしっかりとしたドラマであり役者がオールドイートニアンでもあるため無理矢理納得しました。
それから後に個人的にサヴィルロウやウィーンで燕尾服を作った際にカッターにそれとなく聞いてみたところ、それは正しい着方だ、いいところに気づいたなと言われました
今だとオペラパンプスに履き替える前に履いていた靴やスリッパを脱いでトラウザーズに履き替える人が多いようです
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Unknown (MW pdj)
2020-01-21 12:22:53
貴重なコメントをお寄せ頂き、ありがとうございます。
ウィーンと聞くとKnizeくらいしか名前を知りませんが、以前記事にしたJ.ヴェックスバーグ氏の著者でも、ボヘミア系の仕立て職人は腕の立つことで昔から知られるとのことですから、そんな伝統的な仕立屋さんをご利用の方から補完して頂いたので鬼に金棒です。
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