Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

神奈川県立歴史博物館 特別展

2020-09-09 |  その他
業界の長い方が、私のやっているようなことを「こんな時代だからこそ、わかる人の需要を得ることができるでしょう」と言って下さったそうで、その兆候はかなりおくゆかしいものですがありがたい事です。

知り合いの仕立屋さんは、仕立服が男性のスタンダードになるようにと願いを込めて、従来より廉価なラインを設定したり仕立服の裾野を広げようと尽力されています。

何かできるというほどのことはありませんが、より自然な、その人に合った趣味の良さというものがあるはずですよ、というイタリアなどで普遍的な服を作る仕立屋のものの見方をお伝えしてるつもりです。
それには私共の眼と仕事を利用して頂くのも、近道だと思っています。



直接服と関係ありませんが、色とスタイルという面からか、ものの切り取り方なのかハッキリしませんが、興味があるものの一つに「新版画」というジャンルがあります。
時々画像で使わせて頂く川瀬巴水さんという人は、それを代表する人でした。

4月に関内・馬車道の神奈川県立歴史博物館で予定されていた特別展「明治錦絵×大正新版画 ー世界が愛した近代の木版画ー」が、復活開催されています。

錦絵は今回ほどまとまった数を見るのは初めてで、ちょっとその極彩色に先入観がありましたが、じっくり見るとその技術というか彫りや摺りの職人さんの手練に引き込まれました。
途中で目が二次元の平板な顔などの表現に慣れ過ぎて、立体的な服を作る世界に戻れなくなるのでは、と不安になったくらいです。

川瀬巴水や土屋光逸の多くは図録で見ていましたが、大戦中も日本にとどまったというフランス人ノエル・ヌエットの作品はまとまって観たのは初めてで、いずれも詩情溢れる作品でした。
帰り、心中ひそかにコレクターやキュレーターに拍手の絵文字を送りました。

9月22日(火)までの開催だそうです。


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