GPIF、4-6月は運用収益18兆9834億円-3年ぶり過去最高
梅川崇、佐野日出之
2023年8月4日 15:37 JST 更新日時 2023年8月4日 16:02 JST ブルームバーグ
国内外の株高がけん引、債券含めた全資産がプラス運用
四半期で9.49%の運用収益率、9年に1回程度の成績-確率論モデル
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は4日、2023年4-6月期(第1四半期)の運用収益が18兆9834億円だったと発表した。20年4ー6月期の12兆4868億円を上回り、四半期ベースでの過去最高益を更新した。国内外の株高が寄与し、運用収益率はプラス9.49%と2四半期連続の黒字運用となった。
GPIFは世界最大の年金基金で、投資パフォーマンスに対する市場関係者の注目度は高い。6月末の運用資産額は219兆1736億円となり、3月末の200兆1328億円を超えて過去最高を更新した。
資産別の収益率は、国内債券がプラス0.36%、国内株式がプラス14.37%、外国債券がプラス8.08%、外国株式がプラス15.43%だった。市場運用を開始した01年度からの累積の収益率(年率)はプラス3.97%、収益額は127兆3658億円。
GPIFは国内外の株式や債券に幅広く投資しており、運用成績は市場そのものの動きと重なる傾向が強い。4ー6月は国内外の株価が上昇。先進国と新興国の株式で構成されるMSCIオールカントリーワールド指数は5.6%高、米国のS&P500種株価指数は8.3%高、東証株価指数(TOPIX)は14%高となった。
一方で、今後は金利上昇による債券価格の下落で評価損が生じることも想定される。日本銀行は7月の金融政策決定会合でイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の柔軟化を決定したことを受け、長期金利は8月3日に一時0.655%と9年7カ月ぶりの高水準を付けた。
GPIFは、国内外の債券と株式にそれぞれ25%ずつ等分に振り向ける基本ポートフォリオに基づいて運用している。
GPIFの宮園雅敬理事長は、今回の収益について「あくまで短期の結果」とコメント。リスク計測に用いる確率論のモデルによれば、四半期で9.49%の運用収益率は9年に1回程度しか現れないと指摘した上で、今後も長期的な観点から運用を続けるとした。
資産構成割合 23年6月末 3月末 22年12月末 9月末 6月末
国内債券 24.47% 26.79% 26.07% 27.26% 25.65%
国内株式 25.14% 24.49% 25.07% 23.84% 24.53%
外国債券 24.29% 24.39% 24.59% 25.04% 25.70%
外国株式 26.10% 24.32% 24.27% 23.86% 24.12%
オルタナティブ資産 1.47% 1.38% 1.43% 1.47% 1.32%
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(最終段落に宮園理事長のコメントを加えて更新します)
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ここからは個人的な意見ですので念の為。
日本国民の年金に関してですが、政治家を除いて、6月末の運用資産額は219兆円の年金金額があると言う、お話です。2023年4-6月期(第1四半期)の運用収益が18兆9834億円だったと発表した。
なんだかよくわからない金額ですが、要は11%程ですが増えたというお話です。
若い人は、自分達が年金をもらえる頃には、無くなっているという意見が多い年金の総額のお話です。
日本の年金は、欧州と比べても、異常なほど巨額な金額が常にあります。
日本の年金は、2年間払い続けて、追加のお金が無くとも、払い続けることができる金額なんです。欧州では、半年間払い続けて、追加のお金が無くなると、支払いが出来なくなります。
如何に、日本の年金が巨額なのかが、おわかりいただけたと思います。
ここまでは個人的な意見ですので念の為。