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【米国市況】大型ハイテク株が3週続落-円は続伸し145円台前半 2023年8月19日 6:00 JST ブルームバーグ

2023-08-19 08:40:37 | 日記

【米国市況】大型ハイテク株が3週続落-円は続伸し145円台前半
Cristin Flanagan、Isabelle Lee
2023年8月19日 6:00 JST ブルームバーグ

S&P500種は引け間際に下げ縮小-オプション満期日が影響も
カンザスシティー連銀の年次シンポジウム控え、市場は神経質な状態


米株式市場では大型ハイテク銘柄が週間ベースで3週続落となり、今年に入り最長の下落局面となった。世界的な金利上昇がセンチメントに重しになるとの懸念が広がっている。

株式 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 4369.71 -0.65 -0.01%
ダウ工業株30種平均 34500.66 25.83 0.07%
ナスダック総合指数 13290.78 -26.15 -0.20%

  18日はS&P500種株価指数が引け間際に下げを縮め、最終的にほぼ変わらず。オプションが期限を迎えることも値動きを増幅した可能性がある。ダウ工業株30種平均は小幅高。ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は下落。MSCIの世界株指数は週間ベースで、3月のシリコンバレー銀行破綻以来の大幅な下落率となった。




  CIBCプライベート・ウェルスUSのデービッド・ドナベディアン最高投資責任者(CIO)は「債券利回りが今後も上昇し続ける、また経済は強過ぎ、米金融当局はさらなる利上げが必要になるのではないかと、投資家は懸念している」と指摘。「債券利回りが十分高い状態にあると、現時点で債券市場は株式市場よりもリスクが少ないと感じている株式投資家にとっては悩ましい状況をもたらす」と分析した。

  来週ワイオミング州ジャクソンホールで開かれるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムを控えて市場は神経質になっていると、キャピタル・エコノミクスの米国担当次席エコノミスト、アンドルー・ハンター氏は指摘する。

  リポートで同氏は、「経済の再加速に対する期待が高まっている」としつつ、「成長の強まりでインフレ圧力が再燃するリスクがあるという証拠はほとんどなく、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が昨年のシンポジウムで利用したタカ派的内容の台本を再度利用する必要はないと、われわれは考えている」と記した。

  市場を神経質にさせているもう1つの要因として、シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)の上昇がある。VIXは18を上回り、5月以来の高水準を付けた。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のマイケル・ハートネット氏は、中国の経済混乱や債券利回りの上昇を踏まえると、株価はさらに4%値下がりする可能性があると警告した。

  この日はオプションの満期日で、その影響により相場が不安定な展開となった可能性がある。デリバティブ分析会社アシム500の創業者ロッキー・フィッシュマン氏の試算によると、ゼロDTE以外の株式や指数に連動するオプション約2兆2000億ドル(約320兆円)が18日に期限を迎える予定だ。

米株式オプション市場に再び脚光、2兆ドル相当の満期が18日に到来

米国債

  国債相場は世界的に上昇。これまでの下げは行き過ぎとの見方が広がった。米国債はまちまち。米10年債利回りは前日接近した2007年以来の高水準から低下した。
国債 直近値 前営業日比(bp) 変化率
米30年債利回り 4.37% -1.5 -0.33%
米10年債利回り 4.25% -2.3 -0.55%
米2年債利回り 4.94% 1.3 0.27%
米東部時間 16時54分

外為

  外国為替市場では円が対ドルで続伸。一時1ドル=144円93銭を付けた。円は主要通貨全てに対して値上がり。欧州在勤のトレーダーによれば、円のショートポジションの利益確定がなお続いている。
為替 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1240.53 -0.85 -0.07%
ドル/円 ¥145.39 -¥0.45 -0.31%
ユーロ/ドル $1.0872 $0.0000 0.00%
米東部時間 16時54分

  ドルは下落。ブルームバーグ・ドル・スポット指数は続落となった。一方で米ドル安を背景に、オーストラリア・ドルとニュージーランド・ドルは9営業日ぶりに上昇した。

原油

  ニューヨーク原油先物相場は続伸。ただ、週間ベースでは6月以来のマイナスとなった。現物市場には需給引き締まりの兆候が見られるが、薄商いの中でマクロ経済を巡る懸念に大きく左右される展開だった。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は、週間で2ドル近く下落。弱い経済データに加え、中国住宅市況の悪化がリスク資産への重しとなった。

  米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で、米国の原油在庫が1月以来の水準に落ち込むなど、需給逼迫(ひっぱく)の兆しもあったが、経済情勢への懸念がそれを上回った。 




  ドル指数が週間ベースで上昇したことも、海外投資家による商品全般への需要を損ねている。 

  WTI先物9月限は、前日比86セント(1.1%)高い1バレル=81.25ドルで終了。週間の下落率は2.3%となった。ロンドンICEの北海ブレント10月限は前日比68セント(0.8%)高の84.80ドル。


  金スポット相場は小幅に5日続落。週間ベースでは4週連続の下落と、この1年1カ月で最長の下落局面となった。米利上げサイクルは終わっていないとの観測が背景にある。

  17日に発表された米新規失業保険申請件数は5週間ぶりの大幅減少となり、雇用主が人員削減を思いとどまっている状況が示唆された。16日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、インフレが鈍化しない可能性への懸念と、利上げ継続が必要になり得るとの見解が示された。

  今週のドル高と米国債利回り上昇も、利子が付かない金を圧迫した。

  金スポット相場はニューヨーク時間午後3時6分現在、前日比0.1%安の1オンス=1887.89ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は10営業日ぶりに反発し、前日比1.30ドル(0.1%)高の1916.50ドルで引けた。

原題:Big Tech Logs Year’s Longest Weekly Losing Streak: Markets Wrap(抜粋)

Treasuries Mixed, Belly Outperforms; US Equities Off Lows

Yen Shines; Aussie, Kiwi Bounce on Dollar Decline: Inside G-10

Oil Snaps Weekly Winning Streak as Focus Shifts to Economic Woes

Gold Heads for Fourth Weekly Decline on Fed Policy Outlook

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【NQNニューヨーク=稲場三奈】18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに小反発し、前日比25ドル83セント(0.1%)高の3万4500ドル66セントで終えた。中国経済の先行き不透明感から売りが先行したものの、値ごろ感の出た銘柄に次第に買いが優勢となった。ただ、週末を控えた持ち高調整の売買が中心となり、相場全体の方向感は出なかった。

ダウ平均は週間で780ドル安だった。週間の下げ幅としては3月6~10日(1481ドル安)以来の大きさだった。

取引開始直後にはダウ平均の下げ幅が200ドルを超える場面があった。経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団が17日、ニューヨークで連邦破産法第15条の適用を申請した。このところ中国の経済指標が総じて低調ななか、不動産企業の経営問題が再燃し、投資家心理を冷やした。

米債券市場では長期金利が依然として高水準で推移している。米景気の底堅さを背景に、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの見方が強く、高PER(株価収益率)のハイテク株を中心に、相対的な割高感を意識した売りも出やすかった。

半面、値ごろ感の出た消費関連株や景気敏感株の一角に買いが入り、相場を支えた。市場では「夏季休暇を取る市場参加者も多く、薄商いな日だった」(インガルズ・アンド・スナイダーのティモシー・グリスキー氏)との声も聞かれた。

ダウ平均の構成銘柄では、小売りのウォルマートやクレジットカードのビザが上昇。石油のシェブロン、ネットワーク機器のシスコシステムズなども買われた。半面、バイオ製薬のアムジェンや日用品のジョンソン・エンド・ジョンソンなどが下げた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続落した。前日比26.156ポイント(0.2%)安の1万3290.776で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや交流サイトのメタ・プラットフォームズなどが下げた。一方、前日に5~7月期決算を発表した半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)は上昇した。