つれづれおもふ

思えば遠くに来たもんだ~ぼつぼつ語る日々の出来事

「日の丸~寺山修司40年目の挑発」を観た

2023年03月16日 | 映画
 
「丘の上の本屋さん」を観たとき旦那は
「来週は寺山の観にくるから」と言った
普段はなかなか動かない人が、今回はてきぱきとチケットを購入した
 
寺山修司
私は天井桟敷の芝居を一回くらい観ただろうか…詩集を一冊くらい読んだかな、
そんなところであっけなく死んでしまった
旦那は多感な時期に寺山修司が上り調子で光輝いていた時期だと思う
旦那の中ではこの映画は「観なければならない」範疇に入ったんだろう
 
「丘の上…」と同じ映画館だが、小さいながらホールがたくさんあり、
今回「日の丸…」が上映されたのは40名足らずの客席で、
3列しかなかった
うわああ、贅沢だ!
半分ほど埋まったところで上映開始
 
この元になった「現代の主役 日の丸」というドキュメンタリーは、
40年前「偏向番組」と問題になり、郵政省の調査対象となった
この構成をしていたのが寺山修司
 
その手法は、道行く人にマイクが差し出され機械的に矢継ぎ早に質問が投げられる
「日の丸の赤はなんですか」
「日の丸を振ったことがありますか」
「外国人の友達がいますか」
「その友達の国と戦争になったら、戦いますか」
「国を裏切ってもですか」
「祖国と家族 どちらを愛しますか」…………
 
200以上の質問が当時練られたそうだ
感情なく繰り出される質問にやがて聞かれた人はいら立ちを隠せなくなっていく
 
それと同じ手法で現代で街頭インタビューをしたら、
見えてくるものがあるのではないかときいて回る
 
寺山修司という巨星に 若い佐井大紀監督が挑んだ
彼が単なる興味本位でこれに取り組んだことではないのは、
後半になってからの取材に感じることができた
寺山修司が何を考えていたのか もう本人がいないのではかり知ることしかできない
長い時間がたち、骨太に考えられるようになった生き残っている者
反対に語ろうとしない人たち
それも丁寧に取材をしている
 
寺山修司にくらべ、才能の大きさでこの若い監督は見劣りしてしまい、結果、
鮮烈な何かは遺せていないように思うが
この問題は意識をもって考え続けなければならないものだと思うから
こういうものを作る勇気に拍手を送りたい
 
予告編がいくつか流れたのだが旦那「妖怪の孫 観ないとな」
この妖怪は岸伸介のこと 
旦那といっしょでないと私は他の映画を観に行ってしまうだろうから…
よい経験ができていると、旦那に感謝です
 
映画が終わったのは午後の早い時間
いつもの通りお蕎麦屋さんを探しました
今回は吉祥寺駅の近く
 
 


おいしかったです
この玉子焼き、甘いものではなく 出汁がきいて本当にふんわりしていました
 
旦那様はかけ 彼は“蕎麦汁粉”を食後にチョイス
なので食事は控えめにしたようです
私は、“胡麻味噌納豆蕎麦”
「よくかき混ぜて、お好みでからしを入れてください」
ぐるぐるぐるぐるよくかき混ぜて、おいしかったです!
 
 


見計らって届けられた蕎麦湯

納豆がたくさん残っているのと合わせたら「納豆汁」のようで
二度おいしかった
 
蕎麦前のメニューに目が止めるものがいっぱいあって
また来たいと思った店です
天気も良くて散歩も気持ちよく…いい時間をすごしました
 
 
 
 
コメント (2)
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