つれづれおもふ

思えば遠くに来たもんだ~ぼつぼつ語る日々の出来事

朗読劇を楽しむ

2021年09月15日 | 日記
私は本を読むのが好き
歳とって手に取る本が偏っているなと感じることも多いが、やめられない
置き場所に困るようになったのでほとんどを図書館や古本屋で手に入れ、よっぽどでないと手元に残さなくなった

手放せない本の一つが藤沢周平の時代小説
ほとんど全てがある 時折出しては読み直す
一番好きなのが20ページほどの短編「山桜」

野江が最後式台に手をついて泣くシーンが切なくて、それ以上の思いが伝わってきて涙が出てしまう

2008年に映画が作られているが、これは私は配役ミスが原因で失敗していると感じている

ただ観てよかったと感じたこともある
映画はラストで小説では書かれていないもう少し先まで描いていた
実は私読みこなしていなく先をどう考えて良いかモヤモヤした状態にあった
映画のおかげで足掛かりをつけてもらった

前置きが長くなった
劇団民藝主催で「山桜」の朗読劇があると知り、いてもたってもいられず、
旦那にチケットを取ってもらった





篠田三郎に樫山文枝 読み手にも期待した

コロナは心配だが聴きたいがまさった
旦那も誘ったが、俺は寝ちまうと付き合いの悪さを見せた

会場は9割がた埋まっていた
年配の、うむ妙齢のというのかご婦人が多く、ご夫婦でいらしている様子の方も目についた
民藝の客層!て感じ、末席にお邪魔してきた

明かりが消えて篠田三郎が登場
バリトンボイスが響いた
野江の物語が語られる
庄内の風景が浮かんだ
野道の傍の桜の木の下で手塚弥一郎と出会う場面で涙が出てきた
ぐっと堪えて耳を澄ますが式台の場面で、しっかりと野江の心が伝わってきて胸に来た


役者さんてすごい


山本周五郎もよく読む
これを読んだという確かな記憶はないが
胸元が大きい安心して読める太い作風が好きだ

一度何かの加減か引っかかったような読回しになったが、小一時間しっかりと語られた
樫山文枝も名手だと思った


舞台はいい そこで演じてくれる
なんと贅沢なことではないか
東京に居ても、コロナでなかなか出かけることが叶わないのが残念だが、
機会をとらえて気をつけながら出かけてみたい
楽しかった





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韓流ドラマにはまる

2021年09月14日 | 映画

Netflixを覚えた

家族5人各1000円投資でfire stick TVというものを購入
パソコンやスマホでなくテレビ画面で
Netflixも、YouTubeも、DAZNも、Amazon primeも、なんでも観られるようになった
 
はじめは恐る恐る 
 
先日長女が「面白いよ」と韓国で今流行っているというドラマを教えてくれた
ちょっとだけと観始めたら止まらなくなった
韓国ドラマは一話が長い
おしまいにしようと思うがついつい気になって次をポチッとしてしまう
 
ついに配信されているものは全部観てしまった
 
 
 
「賢い医師生活」
 
バリバリの凄腕外科医5人の〝トレンディドラマ〟
韓国語はさっぱりわからないが、
彼らの演技の見事さに目を奪われてしまった
表情から 仕草から その時々の心根が伝わってくる
ものすごい勢いでまくしたてる場面も面白い
 
食事の場面もよく出てくる
娘に言わせると、韓国のもの面白いが食事場面がいただけないと感じるのが多いらしい
が、これは気にならない
中の2人が大食いの上早食いで、仲間が呆れる中ものすごい勢いで食べてみせる
楽しい! ジャージャー麺やトッポッキなど、実にうまそうだ
医師生活の傍らバンドを組んで毎週末練習するのだが、
脳神経外科医のソンファがものすごい音痴の設定 なのに歌いたがる
隔年自分の誕生日にだけボーカルをやっていいと仲間に許可をもらい
生卵を飲んで喉を調整するが、イヤ本当に見事なまでに音を外す
文句を言いながらみんな楽しそうに歌っているところがワクワクする
この音痴さ加減が素晴らしいのだが、演じる役者さんはミュージカルもやる人で、
当然音痴も演技  役者ってすごいなあと思う
 
5人の個性豊かにしていつまでも若者気質を忘れないおおらかさが魅力的だが、
周りにも負けないほど魅力的な人材が配置されている
私は中でもくじけないタイプのチュ・ミナとうざがられても付きまとうト・ジェハクが好き!
イクジュンの子供のウジュもいい
 
こうやってすらすら名前が出てきているように見えるが、実はようやくで、
会話の中に名前が出てきても誰のことだかわからないことも多い
だが、それでも面白い
 
残りはあと1話 まもなく配信されるという 楽しみにしている
 
 
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満開 百日紅

2021年09月03日 | 日記
庭に百日紅があります
 
私の子供のころからある木で見上げる高さに大きくなっている
白い花をつける姿が好きで、家を建て替えるときにこの木は残したいと設計図に注文を付けた
 
満開です
見上げる高さなので、隣のアパートの2階からの見物がちょうどよい
 




 
雨が降り気温がいくらか下がったので気になっていた庭の草むしりをした
山椒の木が丸坊主になっていたのでどうしたのかと寄ってみたら
 
虫が嫌いな方スルーしてください
 
 


 
 
いつものやつが並んでお食事中でした
 
 
 
 
 




 
はらぺこあおむし やっぱりエリックカールだよなあ
 
 
 
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“まるごと馬場のぼる展” に行く

2021年09月02日 | 日記
新聞に取り上げられていて12日で終わると書いてあった
雨が降り、人もそれほど多くないかもと思い切って行ってみることにした
ちなみに旦那はこういうのは興味を示さないし、付き合うこともしない
 
気持ちよく一人ででかけた
 
 






 
図書館でやらせていただいている仕事は団体に貸し出された本の点検と配架
書架は団体向けなので複本と呼ばれる状況で、つまり同じ本が何冊もある
シリーズ物は勢い目につくような状態である
「11匹のねこ」は6冊からなるシリーズ物で鮮やかな黄色の背表紙がよく目立つ
出入りも多く、読まれている絵本だと感じている
 
私は絵本作家としてよりも漫画家のイメージが強いが、
そうでもなさそうだと感じていたところだったので行ってみることにした
 
原画 原稿 スケッチブック 
描くことを厭わない人だったようで、ものすごい量が並んでいた
 
今までなんとも思わずに「11匹のねこ」を見ていた
作家が一枚の絵を描き、写真製版して印刷の三原色で版がおこされて
印刷されたものだと思っていた
しかしこの絵本はそんな単純なものではなく、
版を起こし馬場のぼるが指定した色で一色ずつ印刷したものだそうな…いわゆるリトグラフと同じ手法だ
絵本としては大変な手間がかかっている
印刷屋だけでなく、原画を描く作者も色版ひとつづつ描き出さなければならない
 
「11匹のねこ」は原案のスケッチや割り振り、試し刷りなど多数の資料が展示されていた
繰り返し繰り返し同じ絵が生き生きと描かれていた
飽きないんだ いやにならないんだ
繰り返し 繰り返し その情熱に目がくらんだ
 
漫画の原稿にも驚いた
忘れていた 私の友人の中にも漫画進んだものがいる
当時、当然だがすべて手作業でコマ割りの罫線は烏口で引き、
スクリーントーンなどなかったから薄墨などで調子を付けた
すべてが手で描かれた
 
そういう原稿が目の前にいくつもいくつも
そして何より目を引いたのはその原稿がきれいなのです
多少の修正やホワイトがあるが無駄な汚れなどは見られず、
原画の周りに編集者が印刷用のために書いた指示が目につくばかりだった
この一コマのためにどれだけの努力をしたのだろう
 
馬場のぼるという人は、漫画家が描く絵本を突き詰めた人だったようだ
 
私の好きな絵本作家にガブリエルバンサンがいる
彼女の手になる絵本で「天国は大騒ぎ」がある
これはラフにクロッキーのように描かれたものだが、
コマ割りされて漫画のような体裁になっている
でもあれは物語で、決して漫画ではない
対して馬場のぼるの作り出した絵本の世界は、確かに漫画につながるものだと思う
 
ふと思い出した
団体の返却で、返却本にメモを付けてきた先生がいた
それは運んで行った本(先方が選んでいったものなのだが)の中の
キャラクターもの、ノンタンやアンパンマン、トーマスといったものを次回からは入れないでほしい
という要望で、、それに対して図書館の職員さんがどういう返事をしたのかは定かではないが、
その時私はなにかもやもやを感じた
 
音楽が、クラシックのほうが上や
ヒップホップやジャズダンスよりクラシックバレエのほうが上  みたいな???
 
確かに漫画は使い捨てのような作品も多い
でも馬場のぼるの作ったものはそんな生半可なものではない
 
ああ、いいもの見せてもらった
満足している
 
 
 
 
 
 
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8月の本

2021年09月01日 | 本・・・

9月に入りました

にわか東京人には優しく気温が下がりました

このままだといいがなあ…

 

8月の読書メーター

読んだ本の数:20
読んだページ数:3392
ナイス数:223

急がなくてもよいことを (ビームコミックス)急がなくてもよいことを (ビームコミックス)感想
娘がなんだか泣けちゃったと貸してくれた どこかに覚えのある出来事、風景を淡々と描いている 長い時間の末にいなくなった人もいる 夢を追うのに急ぐ必要はない 形になったこの本の重さに娘と同じようにぐっと来た
読了日:08月28日 著者:ひうち棚
佐野洋子 あっちのヨーコ こっちの洋子 (コロナ・ブックス)佐野洋子 あっちのヨーコ こっちの洋子 (コロナ・ブックス)感想
「おじさんの傘」や「100万回生きた猫」は知っていたが、佐野洋子を認識していなかった私はたまたま手に取ったエッセイ集でその魅力にはまった その時はもう亡くなっておられた この本はそんな私に失った機会を埋めてくれているようだった 
読了日:08月28日 著者:
うしうし感想
いやああ、もうこれは大笑い!!!シュールだわああ!でもとにかくぐふふふと笑える一冊
読了日:08月27日 著者:内田 麟太郎
モタさんの“言葉”モタさんの“言葉”感想
デッサンのしっかりした、やんわりとして空気のある絵がとても魅力的だった バンサン、いせひでこに続く好きな絵描きだなあ  当然だが、茂太先生の言葉いいなあ
読了日:08月26日 著者:斎藤 茂太,松本 春野
大家さんと僕 これから大家さんと僕 これから感想
「血のつながらない親族」の大切な物語を分けてくださり、ありがとうございます  
読了日:08月26日 著者:矢部 太郎
緒形拳からの手紙緒形拳からの手紙感想
この名優が亡くなってもうそんなに時がたったのか…季刊「銀花」の読者カードに書かれたメッセージはとても力強く文字を重ねるよりもはるかに多くのことを伝えている 役者は幸せな姿を見せるものではないと考えていたそうだ 沈思黙考 深く深く 一気に表現した人だったのがいまなお伝わってくる ほかの本も探してみようと思う
読了日:08月21日 著者:緒形 拳
二匹目の金魚二匹目の金魚感想
娘が「以外に面白かった」からと貸してくれた 千と千尋や西岸良平などの世界観に似ている 子供のころのふとした疑問が実は怪しいものや不思議なものへの入り口で、ゴールはほんのりと優しい気分に満たされる
読了日:08月18日 著者:panpanya
あしたの朝子あしたの朝子感想
著者のお母さんをモデルに書かれたという、そうか、それでとんでもない突拍子のない自由奔放な朝子の生きように、それでも説得力があってゆるぎなく魅力があったんだと思った 事実は小説より奇なり 最後に著者自身の姿が出てきて、それを老いた朝子が語るという、ある意味小説も朝子の人生も見事なゴールだった
読了日:08月18日 著者:山口 恵以子
天皇陛下にささぐる言葉天皇陛下にささぐる言葉感想
女子の言いようにはいささか物申したいことがあるが、そこを棚上げにこの本の言い分に目を向けると、気持ち良いことばで反戦を論じている 安吾先生 言われる通りと思います 「戦争はキ印かバカがするものにきまっているのだ」30ページほどの冊子、掴みきれないものがたくさんある これから再読を重ねたい
読了日:08月16日 著者:坂口 安吾
校長、お電話です!校長、お電話です!感想
校長という仕事の見えない部分が描かれていて面白かった 私が子供のころは、学校の先生の家に押し掛けることやごちそうになるというのがまれにあったが、今どきは善意のものでもありえないんだろうなあ…こうあればいいという、そんな思いを感じる物語だった かけ違いがおこらない 物語はそれでいいそう思う こんな若い校長先生  いいなあ
読了日:08月16日 著者:佐川光晴
アリスのうさぎ (ビブリオ・ファンタジア)アリスのうさぎ (ビブリオ・ファンタジア)感想
児童書の分類に収まりきらないようにも感じたが、そうなると主人公の背景に説得力がなくなっちゃうか…このようわからん宙ぶらりんの主人公のありようが物語に余計に不思議な空気を醸し出している 楽しみました
読了日:08月14日 著者:斉藤 洋
くらべる世界くらべる世界感想
再読本と気が付かず手に取った 途中であれ?と思ったが、再読に耐えるものだった 先日、函館のラッキーピエロで食事をした ラキピのフライドポテトは、カナダのフライドポテト“プーティン”がそれなんだと思った 自分の経験が増えるとまた違う発見があるんだと思った 面白かった
読了日:08月14日 著者:おかべ たかし
さがしています (単行本絵本)さがしています (単行本絵本)感想
アーサービーナードのあとがきに詰まってしまった アメリカ人の彼が「核兵器」と「ぴかどん」の間に立って通訳になろうとしている 原爆被災者は数字ではなく、それぞれの譲れない物語があるんだということをあらためて心した
読了日:08月14日 著者:アーサー・ビナード
不在者 家裁調査官 加賀美聡子 (小学館文庫)不在者 家裁調査官 加賀美聡子 (小学館文庫)感想
すべてにもやもやっとしている感じがして、でも、読む手が止まらなかった 妙に説得力があるように感じたのは、現実ってこんなものだからなのだろう 緊取の真壁警部補に一刀両断に丸裸にしてほしいが、これはこれでありだとも感じている 男女差別になるのかもしれないが、女性二人の共同執筆ということで今後に期待している
読了日:08月13日 著者:松下麻理緒
ロマンス小説の七日間 (角川文庫)ロマンス小説の七日間 (角川文庫)感想
三浦しをんがハーレクインロマンスを書くとこうなるんだあ…濡れ場を描く自分を楽しんでいそうだなと面白く読んだ 創作される前のもとの話はどんなものだったのかなあ?最初と最後しか出てこないから興味津々 これから先何年か先、どうなっているんだろう??それも気になってしまう  
読了日:08月11日 著者:三浦 しをん
かたづの! (集英社文庫)かたづの! (集英社文庫)感想
ファンタジーがあまり得意でないので、だいぶんに積んどく状態にしてしまった 物の怪と人と重なり合いながら暮らしていたそういうこともあっただろうと、女亭主として八戸、遠野を治めていく 先日、大間から東京まで車で通った道すがらが舞台になっていたので、かの地の風景を思い浮かべながら読み進むことができた
読了日:08月09日 著者:中島京子
シンデレラのねずみ (ビブリオ・ファンタジア)シンデレラのねずみ (ビブリオ・ファンタジア)感想
これはなんとも面白かった 一話目のおもちゃのカエルが自力で飛ぶと結構飛ぶんだとこともなげに言っちゃうだいちくん いいなあ 少し怪談めいているところもあるが奇妙な食い違いが面白い これ2冊めなんですね、慌てて1冊目を探します
読了日:08月06日 著者:斉藤 洋
夢見る帝国図書館 (文春e-book)夢見る帝国図書館 (文春e-book)感想
読み終わって面白かったと感じている とても大きなモチーフを取り上げていて喜和子さんという摩訶不思議な存在がふんわりと物語に彩を与えてくれていたようで、喜和子さんが死んだあたりでなんだかがくがくと骨組みだけになったような感じになり、それでも終盤に向けて膨らんだのはさすがだと思った 戦争に翻弄された帝国図書館と、上野や谷中、根津、本郷、、ああ、いって実際に見たいと感じた 
読了日:08月06日 著者:中島 京子
1000の風・1000のチェロ1000の風・1000のチェロ感想
1000本のチェロかあ、すごかっただろうなあ…音も、それぞれの思いも、丹念に流れが描かれていて自分もそこに参加している気持になった 
読了日:08月02日 著者:いせ ひでこ
ヨーコさんの“言葉” じゃ、どうするヨーコさんの“言葉” じゃ、どうする感想
ヨーコさんの言葉は清々しい さっぱりする さあまた始めようかという気にさせてくれる 感謝 これは北村結花の作画も秀逸です
読了日:08月01日 著者:佐野 洋子,北村 裕花

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