深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

新型コロナ感染第5波の風景

2021-09-07 12:11:17 | 症例から考える

猛威を振るった新型コロナのデルタ株(インド変異株)による感染第5波も一部地域を除いてピークアウトした模様で、最盛期には一日当たり5000人を超えていた東京の新規感染者も9/6には1カ月半ぶりに1000人を下回った。

ピークアウトしたといっても重症者数はまだ高止まりの状態が続いているし、このまま第5波が消退していくのかはまだ分からないものの、この第5波によって私が認識する新型コロナの様相が大きく変わったので、それを点描しておこうと思う。

私のいる埼玉も首都圏の一角として、この第5波によって感染者が急増した。第5波より前から、さいたま市、川口、所沢、越谷(こしがや)など、特に東京との行き来の多い地域を中心に感染爆発が起こっていたが、第5波の前後からはそれが越谷を挟んで東武伊勢崎線沿線の草加(そうか)、春日部などにも波及しきていて、感染が収束に向かいつつある中でも私の住む草加などは、隣の越谷を追いかけるように感染者が増え続けている。

とはいえ、実際に街を歩いてみても、以前に比べて感染者が増えたな、という感じはほとんど/全くしない。昼食を食べに行ったり買い物したりした時に、どのくらい感染者がいるかな、と見る程度なので正確とは言い難いが、それでも感染者と覚しき人は1人、2人いるかいないかだ。10日から2週間に一度くらい東武線にも乗るが、やはり感染者と覚しき人は1両に1人か2人で、第5波以前とほとんど変わらない。

その代わりに第5波になって圧倒的に増えたのが、私が密かに「感染者の痕跡」と呼んでいる、休憩スペースの椅子や電車のシートなどに付着したコロナウィルスと思われるものだ(もちろんウィルスが眼に見えるわけではなく、キネシオロジーの筋反射テストでそうした反応が検出される、ということだが)。これは少なくとも第4波までは、皆無ではないもののほとんどなかったことで、デルタ株では感染した患者の持つウィルス量が大幅に増えている、という医学的な報道を裏付けるものでもある。

なので、最近は図書館などでも電車に乗っても席が空いてるから気軽に座る、ということが怖くてできなくなった。多くの飲食店ではテーブルや椅子をこまめに消毒しているが、回転率のいい店だと1人の客が出て行くと(汚染された)その同じ席にすぐ次の客が座る、ということがあって、必ずしも安全ではない。まあウィルスのついたところに座ったり触れたりしたらすぐ感染する、というわけではなく、そうやってたまたま皮膚や衣服に付着したウィルスがたまたま体内に入り、免疫システムをすり抜けて増殖しなければ問題ないわけだが、要らぬリスクは侵したくない。今はもう保健所は急増する患者の対応で手一杯で、詳細に感染経路を調べることはほとんどしていないようだが、これだけあちこちに「感染者の痕跡」が残る中で生活していれば、いつどんな形で感染しても少しも不思議はないし、感染経路も辿りようがないだろう。

正直、これまで私は新型コロナについて少し舐めてたところがあって、どこか人ごとのような気持ちでいた部分もあったが、第5波になってそれが大きく変わった。「臨床の現場から14」でも書いたように、ウチでもコロナ感染が疑われる人に玄関で帰ってもらったことがある(その人は幸いにも発症することなく終わったが)し、私自身、コロナ感染が疑われる体調不良が起こり、夜中に必死で自分で自分の治療を行ったこともある(これも幸いなことに週末に一日寝込む程度で済んだ)。

その第5波も全体としてピークアウトしつつあるということで、経済界などはもう制限を緩和して人流を復活させる青写真を描いているようだが、私にはまだまだ危ういように思える。少なくとも今この時期に感染の少ない地域から首都圏など感染が爆発的に拡大した地域に出てくるなら、それ相応の覚悟はしておくべきだと思う。人と距離を開けてマスクと手指消毒、検温を徹底するだけでは、感染が大幅に拡大した地域では対策としてはザルでしかないのだから。


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