ジャスト6.5 闘いの証
<あらすじ>
薬物撲滅警察特別チームのサマドは、大物の売人ナセルを追っていた。
捜査の末、ついに彼を収監するがそれはほんのはじまりに過ぎなかった…。
この作品を観ていると警察は善なのか、売人は悪なのかわからなくなってきます。
そもそもイランの社会がおかしく悪循環を繰り返しているよう。
根本的なことが解決しない限り、この現状は変わらないのでは…。
ギュウギュウすし詰め状態の留置場、自分の保身のため息子を身代わりにさせる父親、貧困の行く末など厳しいイランの現実を観ていたら、怒りの気持ちと共に疲労感も感じてしまいます
救いのない話ではあるけれど、熱量に満ちた見ごたえある作品で良かったです。
ノマドランド
<あらすじ>
ネバダ州の企業城下町で暮らす60代の女性ファーンは、リーマンショックによる企業倒産の影響で、長年住み慣れた家を失ってしまう。
キャンピングカーに全てを詰め込んだ彼女は、“現代のノマド(遊牧民)”として、過酷な季節労働の現場を渡り歩きながら車上生活を送ることに。
毎日を懸命に乗り越えながら、行く先々で出会うノマドたちと心の交流を重ね、誇りを持って自由を生きる彼女の旅は続いていく。
こんな感じの作品かな?…と思っていたことはあったんですが、それよりもずっと素朴でした。
ストーリーがある作品というよりドキュメンタリーに近い雰囲気で、彼女たちが生きていく姿を追っているよう。
特に何かが起こるわけでなく、そんな意味では少し前に観た『ミナリ』よりさらにシンプル。
自分の生き方、価値観、幸せとは?
ファーンのような考え方、選択もあるというのを見せてもらった感じです。
(私たちにはやはり帰る家がないと でも、こんな風に生きていく道もあるんだなぁ…と。価値観は人それぞれですね。)
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