【ML251 (Marketing Lab 251)】文化マーケティング・トレンド分析

トレンド分析ML251の文化マーケティング関連Blogです。ML251の主業務はトレンド分析をコアにしたデスクリサーチ。

橋本治 金言集 『ナインティーズ』 読書メモ (コメントなし) <第13回>

2012年08月12日 | マーケティング話
<第12回>より続く。

■共和制国家の破綻

まず、国家というのは、所詮“家族”ですね。家長をいただく家族が寄り集まって、国家を作る。集まった家長が代表を選び出すことをすれば、“近代的=民主的”だし、ある人間が家長達を呼び集めてその支配者になっちゃえば、“前近代的=非民主的”だという、そんだけの差ですね。
「国家は家族のアナロジーだ」というところからスタートして、“家族形式”とは縁を切った国家体制を作ろうとするのが共和制で、だいたいこれはうまく行かない。なぜかというと、それはせっかくの“友達同士”が、“家族”という伝統的なスタイルの中に収まってしまって、それに気がつけないでいるから。

家族というものはどこかで“管理”の様式を持たないとうまくいかないものです。でも友達にはそういう様式がない。「別にお前なんかに管理される理由なんかねーよ」と言えてしまうのが友達で、友達には、それを成り立たせる相互の感情(つまり“友情”ですね)だけがあって、それを仕切る“枠”がない。友達同士というのはなんにも生産しないし、ある意味では“公然と役立たずの集団”をやっていられる関係ですからね。

(中略)だから友達というのは、“結婚を前提としない恋人同士”のようなもんです。これは永遠に枠をはめられないし、ここにつまんない枠がはめられたら、友情は死ぬ。共和制国家の破綻は、この集団ルールに関して無知だった友情の破綻とおんなじで、結局のところ、友達夫婦の破綻とおんなじです。

(同書230~232ページより。太字部分は引用者)

***************************************
▼記事へのご意見、Cultural Marketing Lab INOUE. (CMLI) へのお問い合わせは下記メールにてお願いいたします。
sinoue0212@goo.jp
***************************************
▼『コンテンツを求める私たちの「欲望」』
電子書籍(無料)、閲覧数8,700突破しました!

私の思想=文化マーケティングの視座が凝縮されています。
http://p.booklog.jp/book/43959
***************************************
▼パートナー企業様
*詳細につきましては担当者とご説明に参ります。

【ソーシャルリスニング】につきましては、
GMOリサーチ株式会社 「GMOグローバル・ソーシャル・リサーチ」
http://www.gmo-research.jp/service/gsr.html#tabContents01

【激変するメディアライフ! 感性と消費の新常識】
アスキー総合研究所「MCS2012」
http://research.ascii.jp/consumer/contentsconsumer/
***************************************
お読み頂き有難うございます。
(↓)クリックの程、宜しくお願い申し上げます。


音楽 ブログランキングへ

マーケティング・経営 ブログランキングへ


最新の画像もっと見る