南の国の会社社長の「遅ればせながら青春」

50を過ぎてからの青春時代があってもいい。香港から東京に移った南の国の会社社長が引き続き体験する青春の日々。

不思議の都市、深セン

2006-08-29 00:42:45 | アジア
深センのホテルのバスルームにこんなプレートがついていました。
「小心地滑」という中国語の注意書き。床が滑りやすいので注意
してください、と言いたいのでしょう。日本語の訳を見ると、
ちょっと床よりもこの言葉使いにこけてしまいそうです。
小心=気をつけてというのはわかるのですが、地滑が「滑らかだ」
というのがすごいです。言いたいことは何となくわかります。

滑らかという漢字は、中国語と日本語では、上の小さな口の位置が
違うんですね。その中国語の漢字のまま、日本語の文章に入れて
いるので、何か変なのです。また書体がどうも変です。漢字だけが
大きいし、これを見ていると本当にこけそうになります。

問題は日本語だけかと思いきや、英語の翻訳も問題です。Careful
landslipを日本語に翻訳すれば、「慎重な地滑り」という意味に
なります。「地滑り」などをホテルの部屋で体験したくはありま
せん。しかもその「地滑り」が「慎重」という気持を持っている
というのもまたまた驚きです。

英語の翻訳を読めば、びっくりしてパニックになって転んでしま
うに違いありません。いずれにしてもこのプレートのおかげで、
皆さんこけてしまうのです。まあ、このようなホテルに日本人や
欧米人が泊まるというのは考えにくいので、そのような問題も
いまだ表面化していないのでしょう。

ところで今日、とある日系の工場で撮影しているうちに聞いたら、
深センというのは、広東省の中でも異質な都市なのだそうです。
隣町の香港でも、広東省の他の町でも広東語が通じるのですが、
深センではあまり広東語が通じません。中国のいろんなところ
から出て来た人たちが住み着いた、エトランゼの町なので、使う
言語は北京語なのだそうです。

深センにはおびただしい数の工場があるのですが、ここで働いて
いる人たちは地元出身ではなく、大半が地方出身者なのだという
ことです。その工場でも、従業員のうち広東省出身者は5%しか
いないということで、大半の人は寮で生活しているとのことでし
た。

基本的に従業員の契約期間は1年で、定着率は非常に悪いそう
なのです。まあ、大変な都市です。人口は300万人ほどとい大き
さで、世界の複写機/プリンタのほとんどが深センで作られて
いるというのビックリでした。

火曜日は、深センの市内を撮影して、3時半頃の飛行機でシンガ
ポールに戻ります。では。