シェレーの詩
We look before and after
And pine for what is not:
Our sincerest laughter
With some pain is fraught;
Our sweetest songs are those that tell of saddest thought.
「前をみては、後えを見ては、物欲しと、あこがるるかなわれ。
腹からの、笑といえど、苦しみの、そこにあるべし。
うつくしき、極みの歌に、悲しさの、極みの想、籠るとぞ知れ」
夏目漱石漢詩
菜花黄朝暾 菜花 朝暾(ちょうとん)に黄に
菜花黄夕陽 菜花 夕陽(せきよう)に黄なり
菜花黄裏人 菜花 黄裏(こうり)の人
晨昏喜欲狂 晨昏(しんこん) 喜びて狂わんと欲す
曠懐随雲雀 曠懐(こうかい) 雲雀に随い
沖融入彼蒼 沖融(ちゅうゆう) 彼の蒼に入る
縹渺近天都 縹渺(ひょうびょう)として 天都に近く
迢逓凌塵郷 迢逓(ちょうてい)として 塵郷(じんきょう)を凌(しの)ぐ
斯心不可道 斯(こ)の心 道(い)う可からず
厥楽自黄洋 厥(そ)の楽しみ 自(おのずか)ら黄洋(こうよう)たり
恨未化為鳥 恨(うら)むらくは 未(いま)だ化して鳥と為(な)り
啼尽菜花黄 菜花の黄を啼(な)き尽(つ)くさざるを
水前寺ジェーンズ邸。
熊本洋学校の教師のジェーンズ。
熊本の学生たちを男女平等として教育した人。
志の高い若者を育てた人。
学問だけでなく、食の在り方を伝えた人。
熊本には凄い人がいたのだった。
水前寺のこの地には隣に夏目漱石の旧家が移築されている。
そこにある碑には夏目漱石の漢詩がある。
菜花黄朝暾 菜花 朝暾(ちょうとん)に黄に
菜花黄夕陽 菜花 夕陽(せきよう)に黄なり
菜花黄裏人 菜花 黄裏(こうり)の人
晨昏喜欲狂 晨昏(しんこん) 喜びて狂わんと欲す
曠懐随雲雀 曠懐(こうかい) 雲雀に随い
沖融入彼蒼 沖融(ちゅうゆう) 彼の蒼に入る
縹渺近天都 縹渺(ひょうびょう)として 天都に近く
迢逓凌塵郷 迢逓(ちょうてい)として 塵郷(じんきょう)を凌(しの)ぐ
斯心不可道 斯(こ)の心 道(い)う可からず
厥楽自黄洋 厥(そ)の楽しみ 自(おのずか)ら黄洋(こうよう)たり
恨未化為鳥 恨(うら)むらくは 未(いま)だ化して鳥と為(な)り
啼尽菜花黄 菜花の黄を啼(な)き尽(つ)くさざるを
シェレーの詩
We look before and after
And pine for what is not:
Our sincerest laughter
With some pain is fraught;
Our sweetest songs are those that tell of saddest thought.
「前をみては、後えを見ては、物欲しと、あこがるるかなわれ。腹からの、笑といえど、苦しみの、そこにあるべし。うつくしき、極みの歌に、悲しさの、極みの想、籠るとぞ知れ」
これは小説草枕の中にある詩で
私はこの詩を以前屏風に書かせてもらった。
春になってひばりが姿を見せず高い声で鳴いているとこの詩を思い出す。
34に〇の極みと内と外 (三次元・四次元)