書とお寺が大好きな春逕の「日々是好日」

日々思うこと、感じた事をつづります。

和様と唐様 和食と中華

2011-04-22 20:57:24 | 書について

和食というと出しは昆布、かつお、あご・・・

調味料は醤油、塩、砂糖、みりん、酒・・・

中華の出しは?

調味料は?

詳しく知らなくっても和食と中華はわかる。

 

「書」は

和様と唐様

筆遣いや雰囲気で和様、唐様を何となく分ける事ができるが、きちんとそれを解説するとなると難しい。

漢詩を書いてあってもその人が何の時代の何を学び、誰に影響を受けたかによって違ってくる。

 

江戸時代には庶民の文化の中に「江戸文字」が流行した。

江戸文字は印刷にも使われて流行った今で言うとデザイン文字(フォント)だろう。

書道という精神性まで求める世界とは少し離れてくる。

和様といえば、、仮名は和様そのものだが、漢字作家が仮名を書くとどこか唐様の筆づかいも入るように思う。

中国と日本の書の違いには文房四宝(紙・墨・硯・筆)の違いも大きな要因だと思う。

 

江戸時代の文人の一人に池大雅がいるがこの人の書は唐様。

 

私たちは一般的に小、中学で書写を学ぶ。

書写(習字)と書道の区別さえ一般人に説明する機会さえ乏しい。

「美しく書く」と伝えてもその「美しさ」の基準を書写でしか学んでいない人たちがほとんど。

歴史に残っているもの、名品と伝えられてきたものには意味がある。

顔真卿」の祭姪稿をすばらしいと伝えるのは至難の業だ。

 

勝手な考えを書いてみたが、いろいろ考え始めると益々わからなくなる。

本物をひたすら見ると何か感じるものを得ると恩師はいつも言っている。