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詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

安倍のコロナウィルス対策についての疑念

2020-03-16 19:49:49 | 自民党憲法改正草案を読む
安倍のコロナウィルス対策についての疑念
             自民党憲法改正草案を読む/番外319(情報の読み方)

 2020年03月16日の読売新聞夕刊(西部版・4版)に新型コロナウィルス関係の記事が掲載されている。その見出し。

独が国境閉鎖へ/欧州 行動制限 仏は飲食店営業禁止

 さらに

両陛下の訪英 延期へ

 というものもある。
 欧州で危機的な状況で感染者、死者が増えている。しかし、日本は、以前と同じように少しずつ増えているだけだ。
 一方ネットでは、「明らかに新型コロナウィルスとわかるのに、検査期間が検査してくれないので、自宅静養するようにと指示するしかなかった」とか、「火葬をいつもよりも早く処理している」という情報が広まっている。正確な情報がわからないが、わからないからこそ、不安が募る。
 3面には、

米 イベント中止勧告/8週間 50人以上対象

 という見出しがある。ひっそりと(といっても3段あつかいだが)書かれている。
 これは大変なことではないだろうか。
 「8週間」も驚くが、何よりも「50人」という規模に驚く。

CD(米疾病対策センター)は、感染リスクを減らすため、50人以上が集まるコンサートやスポーツ大会、パレードなどについて中止や延期を求めた。

 例に上げているのが「コンサートやスポーツ大会、パレード」だが、「50人」と言えば、結婚式や葬式でもそれくらい集まるだろう。結婚式や葬式は「イベント」といえるものかどうかわからないが、ごく日常的なものだ。中止・延期の対象になってはいないのかもしれないが、「安全」が保障されているわけでもない。

 で、再び、ネットに書かれていた「24時間たったら、すぐ火葬」を思い出すのである。葬儀も満足にできない。あるいは、させない、ということが起きている。

 一方、IOCが東京五輪の中止(延期)を検討し始めた、というニュースもネットでは流通している。
 ここから思うのだが、東京五輪が中止になれば、日本の「感染者・死者」を小さくおさえておく理由はなくなる。安倍は、五輪を開催するために、なんとしても日本を「安全」な国だとみせかけたくて、「情報」を操作していると私には思えるのだが、その「たが」が一気に外れる。そうすると、突然「感染者・死者」がヨーロッパ、アメリカ並みになるだろう。いや、それ以上になるだろう。
 大パニックが起きる。
 それだけではない。世界から大批判されるだろう。
 安倍は、クルーズ船の感染拡大を防ぐことに失敗したが、それ以上に、「感染拡大が先に起きたのに、それを隠蔽した」ということが問われる。もし、クルーズ船の感染拡大に失敗した後、その事実と、その後の日本の正確な「感染状況」を世界に知らせていたら、各国はそこから危険性を学び、安全策を講じることができたかもしれない。中国からの入国を完全にシャットダウンするとか、中国への訪問も禁止するとか。(日本は、この点についても習を国賓として招待するという問題があって、実行できなかった。)
 クルーズ船での感染拡大防止に失敗したのに、日本では感染が拡大していない。それは、新型コロナウィルスはそんなに危険ではない、中国・武漢の問題だ。せいぜいが中国の隣国の韓国の一部の問題だ、「極東」に限定された問題だ、という間違った「先入観」を与えるもとになったのではないか。
 日本で感染者・死者がこれから急激に拡大したら、私たち日本人の「危険」が非常に高まると同時に、きっと「日本は情報を隠していた」と批判される。日本国内でおこなわれていた批判が、世界各国から浴びせられることになるだろう。安倍が批判される分には、当然のことだと思うが、その日本への批判が、日本人への批判に変わることを思うとおそろしい。日本人は、自分の都合に合わせて「事実」を「隠蔽する」、そのために他人が危険になっても知らん顔をすると見られるようになるかもしれない。そんな日本人を助ける必要はない、というひとも出てくるに違いない。日本がきちんと情報公開をしていたら、私たちの国(ヨーロッパやアメリカ)は安全を確保できたのかもしれないのに、日本人のせいで危険に陥れられた、という批判も起きてくるのではないか。

 そうなると、悲しい。無念。やりきれない。
 日本ではほんとうに感染が拡大していないのか、一日も早く検査を拡大し、正確な情報を公開してほしい。





#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位 
 


*

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嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(2)

2020-03-16 09:43:34 | 『嵯峨信之全詩集』を読む



なにからも遠く離れてゐる湖は
それ故にたれのこころにも哀れにより添ひ 諦めすらやさしくつつんでくれる

 「湖」を「詩」と読み替えると嵯峨の姿勢になる。
 詩は、だれかのところへ出掛けてはいかない。詩は、やってくるひとを拒まない。詩のところまでやってくるひとは少ないが、詩は待っている。
 「遠く離れて」、なおかつ「より添ふ」「つつむ」とはそういうことだと思う。「待つ」とは、そういうことだ。
 この「遠く離れて」と「より添ふ」「つつむ」には矛盾がある。ふつうは「遠く離れて」いては、そういうことはできない。だからこそ、その不可能性を突き崩すようにして「哀れ」と「やさしく」が入り込んでくる。そして、詩が完成する。


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