篆刻サークル石門印会の昨年最後の月(12月)の
月例競刻の講評が先生から届きました。
課題は「心に残った漢字一字」朱白自由。印の
大きさ八分印(約2、5cm)以下先生の講評です。
湯浅宗中先生から新年のメッセージ。
令和二年
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申しあげます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/08/1395a42b5d5499a5d375086a09a46202.jpg)
二点を出品。共に古典の風趣を取り入れている。
中央下部空間の広がりがすばらしい。伸びやかな
筆線が見事に刻されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/b1/d470044c386881e8ec9532217cd580d0.jpg)
同じ文字でも朱白によってこうも違うものかと思う。
辺縁の撃打により大木も倒れた強さが感じとれる。
欲をいえば刻風の差を二点出したい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/f2/67fe980cb14223f38eb807f5dc66cf55.jpg)
今年も涙をさそう出来事多く、この語に素直に
感入できる。奇をてらわず、あるがままに刻した
姿が目に浮かぶ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/62/1c0db2f4ee3c84450263f4d53a23935f.jpg)
心をこめて刻した様ありて清々とする印である。
中央に収まる字形なので周縁の界線は正解である。
全体にややキレイすぎたか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/81/cdd87385c58075e50f679f7d9c693648.jpg)
今までの丁寧な刻とと変わり、刀の勢いを存分に
みせて雅趣十分の作となっている。ただ度が
すぎると「山」のように線がくずれることあり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/59/0c5340cce2c4fb526635149e52408723.jpg)
筆先が良く働いて素直な刻である。円形の回線も
やさしい。氏の作としてはやや物足りないと思う。
書体によって印風の違いあり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/33/fb32adf8dc0631b3fec6de3e5b4bcb42.jpg)
同文字の朱文二点である。氏の独自の感覚は
一見不均衡にみえてそこに味がある。
「ニンベン」は左辺と重なるので長さを工夫
したらよい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/2a/61f8d26ae39780746cd759507b09662b.jpg)
字形の変化があり、上作と又違った趣がある。
ニンベンは太さあありて上作の弱さはない。
これでよい。辺縁はもっと欠いて、大胆さを
強調してもよい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/45/fd08e04a52ad5176e921fc9d20afa893.jpg)
今年の天候異変はこの漢字で言いえて妙である。
キリッとした楷書が心地いい。筆意の十分出た
好印なり。細い周縁界線は不用か。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/f7/5cd1ed86bec2b60dba506e5646a03c35.jpg)
やや行書的な風味を生かして、ふくよかで柔和な
刻である。全ての点画のバランスが調和されて
流動感をも表している。簡素がいい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/0c/63ebc2212638361682c064c077f7da5a.jpg)
一見して唐の三大家の一人、褚遂良の「雁塔聖教序」の
書風が見事に出ている。細部まで丁寧でありすばらしい。
線質は強くないので朱に負けた。
褚遂良(ちょすいりょう 596‐658)とは?
中国,唐初の書家,政治家。字は登善。
銭塘(浙江省杭州)の人。即位前の太宗に
信任された褚亮の子。魏徴の推薦で,
太宗の書道顧問として出仕,信任を
得て中書令となった。太宗の遺命を
うけて高宗を補佐したが,高宗が
武氏(のちの則天武后)を皇后にしようと
したのに反対し,怒りにふれて左遷され,
現在の北ベトナムの愛州で憂死した。
書は王羲之を宗とし,欧陽詢(おうようじゆん),
虞世南(ぐせいなん)とともに初唐の
三大家と呼ばれる。ネットより
月例競刻の講評が先生から届きました。
課題は「心に残った漢字一字」朱白自由。印の
大きさ八分印(約2、5cm)以下先生の講評です。
湯浅宗中先生から新年のメッセージ。
令和二年
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申しあげます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/08/1395a42b5d5499a5d375086a09a46202.jpg)
二点を出品。共に古典の風趣を取り入れている。
中央下部空間の広がりがすばらしい。伸びやかな
筆線が見事に刻されている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/b1/d470044c386881e8ec9532217cd580d0.jpg)
同じ文字でも朱白によってこうも違うものかと思う。
辺縁の撃打により大木も倒れた強さが感じとれる。
欲をいえば刻風の差を二点出したい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/f2/67fe980cb14223f38eb807f5dc66cf55.jpg)
今年も涙をさそう出来事多く、この語に素直に
感入できる。奇をてらわず、あるがままに刻した
姿が目に浮かぶ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/62/1c0db2f4ee3c84450263f4d53a23935f.jpg)
心をこめて刻した様ありて清々とする印である。
中央に収まる字形なので周縁の界線は正解である。
全体にややキレイすぎたか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/81/cdd87385c58075e50f679f7d9c693648.jpg)
今までの丁寧な刻とと変わり、刀の勢いを存分に
みせて雅趣十分の作となっている。ただ度が
すぎると「山」のように線がくずれることあり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/59/0c5340cce2c4fb526635149e52408723.jpg)
筆先が良く働いて素直な刻である。円形の回線も
やさしい。氏の作としてはやや物足りないと思う。
書体によって印風の違いあり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/33/fb32adf8dc0631b3fec6de3e5b4bcb42.jpg)
同文字の朱文二点である。氏の独自の感覚は
一見不均衡にみえてそこに味がある。
「ニンベン」は左辺と重なるので長さを工夫
したらよい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/2a/61f8d26ae39780746cd759507b09662b.jpg)
字形の変化があり、上作と又違った趣がある。
ニンベンは太さあありて上作の弱さはない。
これでよい。辺縁はもっと欠いて、大胆さを
強調してもよい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/45/fd08e04a52ad5176e921fc9d20afa893.jpg)
今年の天候異変はこの漢字で言いえて妙である。
キリッとした楷書が心地いい。筆意の十分出た
好印なり。細い周縁界線は不用か。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/f7/5cd1ed86bec2b60dba506e5646a03c35.jpg)
やや行書的な風味を生かして、ふくよかで柔和な
刻である。全ての点画のバランスが調和されて
流動感をも表している。簡素がいい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/0c/63ebc2212638361682c064c077f7da5a.jpg)
一見して唐の三大家の一人、褚遂良の「雁塔聖教序」の
書風が見事に出ている。細部まで丁寧でありすばらしい。
線質は強くないので朱に負けた。
褚遂良(ちょすいりょう 596‐658)とは?
中国,唐初の書家,政治家。字は登善。
銭塘(浙江省杭州)の人。即位前の太宗に
信任された褚亮の子。魏徴の推薦で,
太宗の書道顧問として出仕,信任を
得て中書令となった。太宗の遺命を
うけて高宗を補佐したが,高宗が
武氏(のちの則天武后)を皇后にしようと
したのに反対し,怒りにふれて左遷され,
現在の北ベトナムの愛州で憂死した。
書は王羲之を宗とし,欧陽詢(おうようじゆん),
虞世南(ぐせいなん)とともに初唐の
三大家と呼ばれる。ネットより