ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

4 犬の嗅覚を持つソムリエ 69ページ目

2010-04-08 23:20:42 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
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トーマス  例えば、麻薬捜査犬ですが、大勢の人や多数の物から麻薬を見つけ出します。

      嗅覚の鋭い犬が感じる臭いは、数え切れない程です。

      しかし麻薬捜査犬は、他の臭いに惑わされません。

      それは、なぜでしょうか?

社長    たぶん、麻薬には鋭い嗅覚を働かせ、他の臭いには鈍感なのでしょう。

トーマス  私もそう思いました。

      以前の私は、すべての香りや臭いに敏感でした。

      だから、ベロニカとの闘いでは、香水の香りに惑わされたのです。

社長    それでどんな修行や訓練をしたの?

トーマス  最初は、ごく基本的なものからです。

      ワインと他の香りや臭いのする物二つを並べて、ワインの香りだけを感じる

      訓練をしたのです。

      例えば、ワインと香水を並べて、香水の香りは感じないようにする訓練です。

社長    そのような訓練を?

トーマス  それをできるようになると、香りや臭いの物を複数置いて訓練を続けました。

      それをできるようになって、地方のソムリエコンクールに参加して、優勝する

      ことができたのです。

社長    全米一、世界一ソムリエも夢ではなくなったね?

トーマス  味覚の方をもっと鍛えて、世界NO1を目指していきたいと思います。

社長    私も応援させていただきますよ!