ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

4 犬の嗅覚を持つソムリエ 73ページ目

2010-04-14 21:11:43 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
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トーマス   ロウソクのぼんやりした明かりなので、ワインの色をはっきり見ることが

       できないですね?

社長     ええ。

       さらに、嗅覚の対策として、その蜜蝋を作る時に香水を含ませるのです。

トーマス   香水はシャネルの5番?

社長     そうです。

       マリリンモンローが寝る前に愛用したシャネルの5番です。

トーマス   嗅覚を妨げるだけではなく、和音さんにシャネルの5番からマリリン

       モンローのイメージを浮かばせることもできますね?

社長     そうだね。

       そして味覚の対策を考えているのだよ!

トーマス   どのようなアイデアですか?

社長     普通の唐辛子の数倍辛いと言われるハバネロを知っていますか?

トーマス   はい。

       その辛さには、舌の味覚も麻痺してしまうほどです。

社長     知人から、ハバネロの突然変異で、最初食べた時には普通の唐辛子の

       辛さだが、後でハバネロの辛さが口中に広がるサンプルをいただいて

       いるのです。

トーマス   どうしていただいたのですか?

社長     これを何か製品化できないかと相談を受けたのです。