兵庫県立美術館から帰る時は、必ず灘浜脇浜線の信号を渡る。
信号の向こうには、芦屋市立美術博物館と同じ坂倉建築研究所が設計した渚中学校があり、道路の先には、遠く近く六甲の山並が見える。信号を渡ったら、あの細い木のそばを通る。
あれ?今日は、視界に赤いものがちらちらとしている。漠然と白い花だったような、と今年の春の美術館の空白期間に思いを馳せながら信号が変わるのを待っていた。
そこには、奇怪なものが成っていた。
さっき見たコレクション展の延長線にある作り物のような赤い実。
そう、重いブロンズの風船球を持つ木製の少女と同じくらい、可愛くて不思議な存在。
~淀井敏夫『放つ』1969
重力に逆らって飛んでいきそうな少女の風船に似たこの赤い実には、決して触れてはいけない。
PS:この木の名前は、コブシ(辛夷)でした
信号の向こうには、芦屋市立美術博物館と同じ坂倉建築研究所が設計した渚中学校があり、道路の先には、遠く近く六甲の山並が見える。信号を渡ったら、あの細い木のそばを通る。
あれ?今日は、視界に赤いものがちらちらとしている。漠然と白い花だったような、と今年の春の美術館の空白期間に思いを馳せながら信号が変わるのを待っていた。
そこには、奇怪なものが成っていた。
さっき見たコレクション展の延長線にある作り物のような赤い実。
そう、重いブロンズの風船球を持つ木製の少女と同じくらい、可愛くて不思議な存在。
~淀井敏夫『放つ』1969
重力に逆らって飛んでいきそうな少女の風船に似たこの赤い実には、決して触れてはいけない。
PS:この木の名前は、コブシ(辛夷)でした