星降るベランダ

めざせ、アルプスの空気、体内ツェルマット
クロネコチャンは月に~夜空には人の運命の数だけ星がまたたいている

女の子の午後

2021-06-24 | 散歩計
あの二人は、さっきからいったい何をしているのだろう?
声は聞こえない距離から、かれこれ15分くらい彼女たちを見ている。

 

どうやら持ち上げることのできない重たい石を西から東へ、移動しようとしているらしい。
手で押したりひっぱったり。やがて寝そべって足で石を押す。
砂まみれになりながら、石と格闘している。
何のために?いや目的なんてどうでもいい。
全力を出せば石が動いた、そのことにはしゃいでいる。

ただそれだけのことだけど、いつまでも見ていたい映画のような風景だ。
ワンちゃんと同じ、全力で遊んでいる。
なんだかじ~んとしてきた。
……私もやってみたい。

だれと? 
ここは、ワイワイ言いながら一緒に汗を流す同性のお友達でしょ。

二人をぼーっと見ながら、小学校・中学校・高校・大学時代の友人たちの顔を次々思いだして、誰なら一緒に、浜辺で石運び一緒にやってくれるかしら?なんて思っていた。
でも、膝通・腰痛の心配のない人はもういないかもしれない。
おばさん二人でやってたら、見ていた誰かが心配して、手伝いに駆けつけてくるかもしれない。

先日遠くから久しぶりに会いに来てくれた学生時代の友達は、体力あるから、美術館いかずに、ここであんなこと一緒にしたかったな。

なんて、思っていたら…

気が付くと、石は自転車を置いているヤシの木陰まで運ばれていた。
彼女たちは、紙袋から出したストローのついた紙コップを二つ、石の上に置いた。
置いた瞬間に、石は午後のティー・タイムのテーブルになった。
女の子って素敵!!
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