もう10年くらいこのドラマを見なくても、これで第一話からの全場面、ずーっと、サンドゥの声もウンファンの声も、思い出せる気がする。そしてその度に私はきっとまた泣く。
最終話も細かいカットシーンの連発、最後までやってくれます。LalaTV。
カットシーン①
逃げるサンドゥ、街中の歩道で転ぶ。(立ってー、サンドゥ。立つのよ)
左手を上着に隠し、必死でタクシーを停めるサンドゥ。教会の前に立つサンドゥ(この中にウンファンがいる。別れなければならない自分の大切な人が…)。
寒そうな教会の床に座って花婿を待つ悲しい花嫁ウンファン
教会の扉が開いて入ってきたのは…サンドゥ だった。
「きれいだ」
「何できたの」…「タクシーで」(この答えで日本語と韓国語の助詞の使い方が同じであることがよくわかる。サンドゥ最終話で唯一笑える言葉)
「ミンソクはこない、アメリカに発った、帰ろう、風邪ひくぞ」
「声かけないで、聞きたくない。二度と会いたくない、私の前から消えて」
ヴェールを被りなおして一人泣くウンファン、教会の扉の前に座り込んだサンドゥにもその姿がきっと見えてる。辛い。
(ここは教会、なのに神様はどこにいるの?ここの神様はサンドゥを救えないの?二人を祝福してくれないの?)
やっと出てきた赤いコートのウンファンに「4時間だけ、5時から9時まで俺と一緒にいよう」つれないウンファンにすがるサンドゥ…
「約束するよ、それだけいたらきれいにお前の前から消える。また30秒たった」…「私のことバカにしてる?」「ミンソクシー」と泣きながら歩くウンファン。
秋の夕暮れ、木洩れ日さす道で「3時間30分25秒」「24秒」「3時間23秒だけ」自分には残された時間がそれだけしかないとあせるサンドゥ。
「それだけ一緒にいたら永遠に私の前から消えてくれる?」…(消えるよ)悲しく頷くサンドゥ。(なんてなんて可哀想なんだ)
カットシーン②
ついにウンファンの手をとったサンドゥ「1分だけ」右手にウンファン、そして左手には手錠。
…「初雪の日、あまえと雪合戦したかった」…「59秒たった」と手をはなすウンファン…サンドゥもう一度ウンファンの手をとっったが、その手を払うウンファン。
カットシーン③
喫茶店で向き合ってウンファンをジット見つめるサンドゥに
「じろじろ見ないで」
「レーザー出てないから心配するな」
「どういうつもり?振られて哀れだから?」
「こんな顔してたんだ」(そう、サンドゥはこんな顔してたんだと私は画面を見つめる)
「一度笑ってくれ、お前は泣いてるより笑うほうがずっと素敵だ、これまでごめんな、泣かせもしたし、我慢もさせた。」
「大人になったね、サンドゥ。でも残念ね遅すぎるわ。私もう疲れ果てて、あなたと付き合う気力が残ってないの、ごめん。あと1時間半ね」
カットシーン④
バスの中後ろの席、黙ったままの二人。サンドゥ、ウンファンの横顔を見つめてたら、涙がこぼれそうになって、横を向いた。
(この涙はどこへ行くの?カッコいい男はこらえた涙をどこかにきっとたくさん溜めている。)
とうとう家の近くまで来てしまった。「時間過ぎたと思うけど」「まだ1分38秒残ってる」「こんな駆け引きうんざりだわ」と怒るウンファン。
(わからないかなー、ウンファン、いつものサンドゥとは違うでしょ。)
カットシーン⑤
「もう怒るな一度笑ってくれ」「これでいい?」と引きつった笑みを浮かべるウンファン。
家の前にはウンファンを心配して待ってた母がいた。
「やはりミンソクは尊敬に値するわ。」
「サンドゥ、一度ご馳走したかったの」
ウンファンは二人を残して家に入ってしまう。心残りなサンドゥ、最初は断るが、結局母の強い勧めで御飯食べることに…
お酒を勧められてサンドゥつい、手錠付きの左手を出してしまった…
「静かにしろ、ウンファンには内緒にして」…口いっぱい御飯をほおばりながら、「本当に旨い」というサンドゥ、でもこの時、胸がいっぱいで口にしたものが、どうしても喉を通らない。
だから「こんな美味しい御飯初めてだ」「ご馳走様、帰ります」も口のなかに御飯入れたままでしゃべってる。
「泊まって行って、明日の朝にして」しがみつくジファンと、母シムランの優しい言葉「朝ごはんだけ食べていって」に、サンドゥの目からついに涙が。
…ジファンの部屋で横になってるサンドゥ、静かに起き上がって、ウンファンの部屋に入る(0時46分)。
眠るウンファンにそっと触れようとしたら手錠の音がした。サンドゥ静かにベッドの横に座る(このまま同じ姿勢で6時間)…♪
ついに夜が明けた。サンドゥ、白い朝の光に包まれたウンファンに、優しくキスをする。顔を上げたサンドゥの右目から、宝石のような涙がスーと一筋…(よかったね、サンドゥ。別れのキスができた…二人は結局2回しかキスしてないの?ウンファン、ユジンと同じ、爆睡してる、普通キスされたら目が覚めます。
もしかして気が付いてて寝てるフリしてるのではないかと何度もビデオ見てしまった)サンドゥそっと部屋を出る(7時7分)…
門を出てウンファンの部屋を振り返る、歩き出してもう一度、そして、ポリに向かって歩き出す。…♪この時かかるケンチャナーヨ ミアネマーラヨの歌詞は辛すぎます。
ポリちゃんとの別れ…「パパは行く所がある。」…最後の遊びは左手を使わないでできる「クンクンター」。
「約束1つ、パパがいなくても御飯を欠かさず、注射も受けること」
「約束2つ、必ず元気になる」にはウンと頷いたけど、3つ目の
「パパがいなくても泣きべそかかない」にはポリちゃん、即座に「いやだ」とこたえた。(正直だなポリは、サンドゥパパせつない)
セラとの別れ…「近くに座れ」と優しいサンドゥ。謝るセラ。「お前達を捨てる。…ポリはお前が守れ、あの世の使者が来ても絶対ポリを渡すな」
そして言ったの…「セラ、ありがとう。ポリを産んで、俺に届けてくれて、ありがとう」…(この時、サンドゥが歩いた街ソウルの秋はサンドゥを金色に包む。)
カットシーン⑥
トイレでオジサンがチキンを食べる(第一話と同じだ)。ボックスから泣き声が漏れてくる(あれから、サンドゥにはいろんなことがあったのに)。
すべてに別れを告げたサンドゥはトイレで一人声をだして泣いていた。それまで溜めた涙を全部流すサンドゥ。この時のサンドゥは全身で泣いてる。
(もちろん私も一緒に号泣、サンドゥサンドゥと叫んでいます)…その頃、ジファンからサンドゥが手錠をしてたことを聞いたウンファンは、家を飛び出した。
途中で右のサンダル脱げたけど、そんなことかまってられない。
病院の玄関で、空を見上げるサンドゥ。水色の空に雲が流れていく。(しばらく見れないソウルの自由な空)…差し出したサンドゥの両手に手錠がかかる。
発車しようとするパトカーをウンファンが必死で止めた。
「サンドゥ、サンドゥ、私ちっとも疲れてなんかない。嘘をついたの。力有り余ってるわ。サンドゥ、何があろうと、死んでも離れないで、サンドゥ」…
パトカーの窓越しにウンファンを見るサンドゥ。10年前もそう、あの時もウンファンはサンドゥの名を呼びながら、泣いていた。
2005/04/02(Sat)
カットシーン⑦
屋上には、干したままの洗濯物が、雨風にさらされながらゆれている。
カットシーン⑧
高校で「骨髄バンク(?)」の車が止まり、生徒達が「ポリに命を!愛を下さい!」と踊りながら呼びかけて、提供者にヤクルトとチョコパイを配ってる。赤シャツ先生も、サンドゥファンの女の先生も、生徒達も協力した。嬉しそうなウンファン。
カットシーン⑨
ポリちゃんの手術が成功したことを告げる、ウンファンの手紙(今度はサンドゥに届く)。骨髄ドナーはなんとヒソだった。(ということはもしかしたらヒソの父がポリちゃんの?)そしてウンファンの明るい声、「サンドゥ、今日、初雪が降ったのよ」
面会に訪れたウンファン、(婚約者として許可された?)囚人3319のサンドゥ。静かに見つめあい語り合う二人の目から涙が伝う(サンドゥは右目からウンファンは左目から)
「俺はちっとも不幸じゃない。朝目覚めるとお前が耳元で囁く『サンドゥ・アンニョン』て…俺は誰よりも幸せだ。」「心配しないわ、私がついてるんだから。あなたより幸せな人いないわ」…「俺を待つな。俺は思い出だけで生きていける。お前だけが気がかりだ」…「サンドゥ、あまりにも深く愛し合う人達は、周りが嫉妬して困難をぶつけてくるんだって。だから私達、誰にも気づかれないように愛し合おう、ひそかに愛し合おうよ」…サンドゥ、苦しい表情。面会時間終了のブザー。互いを思いながら気持ちがすれ違ったまま別れる二人。
カットシーン⑩
1年後空港に降り立った男、ジーンズにサングラス、もみ上げを撫でてる。サンドゥ色に染まったカン・ミンソクだ。
カットシーン⑪
釈放の日、うっすらと無精髭のサンドゥが門から出てくる。オジサンが迎えに来てる。相変らずマダムに電話してる。謝るオジサンにサンドゥは「俺を育ててくれた」と肩を抱く。
元気になったポリちゃん連れて、楽しそうにウンファンがサンドゥの元に向かってる。(ポリちゃん1年たって成長したように見える。)そこにミンソク登場。あまりの変わりように最初は誰かわからない。ポリチャンの両手をつないで楽しそうに3人仲良く歩く。
…道路の向こうからそんな3人を見て「美しい光景だ」とつぶやくサンドゥ。(楽しそうなのはあなたに会えるからなんだよ)…ウンファンと目が合った。見つめあう二人。サンドゥが見たかった輝く笑顔がそこに。青いマフラーして風に髪をなびかせ花を振る最高の笑顔のウンファン。サンドゥも嬉しそうに微笑む。そして、思い残すことはないと、背を向けて立ち去ろうとする。(サンドゥ、その笑顔はサンドゥにしか向かわないことをどうしてわからないの。あなたが出てきたから、あなたにまた会えたから彼女はその笑顔なのに、どうして、去っていこうとするの?)
驚いたウンファン「サンドゥー」と道路を横切って駆け出す。そこにトラックが…瞬間サンドゥの身体が動く、ウンファンを救おうと駆けつけた。
…急ブレーキ!!花が宙に舞う。…そして道路には、抱き合って横たわった二人が。サンドゥの頭から流れ出す赤い血。
「サンドゥ、ハッキョカジャ!」高校生のウンファン泣いてる、高校生のサンドゥ登場「どうした?」「先に行ったのかと思った」「お前を残していくわけないだろ」…自転車で田舎道を走る二人(…最終回をみた後はこのドラマ、最初のオープニングシーンでも泣けてくるようになる。くるくる回るストーリーの中で二人はいつも「サンドゥ、ハッキョカジャ!」にかえって来る。ドラマが始まった時こんなこと思ってもみなかった。)
カットシーン⑫
屋上にやってきたミンソク。小学生になったポリちゃんも登場。クラスで一番だって。「ここにくるとパパがいるような気がするんだ」
カットシーン⑬
ポリのパパサンドゥにあてた手紙を読む声、「ポリにもユリという新しい妹ができました」…豚足屋に集う家族、母シムランとジファン、ポリとセラにユリ、新しいポリのパパと息子サンドゥ、そしてオジサンが並んで撮った立派な額入りの家族写真を見てる。…そこにサンドゥとウンファンはいない。
…「パパ、ごめんなさい。時々パパの顔を忘れそうになる。みんな元気で幸せなの。」
「今日はパパの夢を必ず見ます ではお元気で ポリより」
小学校で守衛をしてるサンドゥ、先生はもちろんウンファン。産気づいたウンファンを抱えて走るサンドゥ、口に大根くわえてる。(ここで13話のデートを思い出した)。そしてラストシーンは、海辺の草原を、赤ちゃんピョリを抱いて幸せそうに寄り添い歩く二人。流れるテロップ
”人生が君を欺いても 悲しんだり 憤ることなかれ
苦難の日々を耐えれば 喜びの日が来る
愛だけが希望であることを信じています
私達に愛を教えてくれた方々を 決して忘れません
私達の愛を 許してくれた人たちに 感謝します
絶望のない世界で、サンドゥとウンファンより”
…ああ、死んだんじゃなかった、よかったなぁと思ったところに、最後の1行。
「絶望のない世界」というのは天国のこと? この世の中にだって絶望のない世界ってあるんじゃない? これはポリちゃんの夢?一緒に死んでしまった二人は天国で幸せに暮らしていると信じてるポリちゃんの夢の映像?
悲しい別れをこの二人は何度しなければいけないのか、と思って見ていたから、最後は永遠に別れなくてもいい世界に一緒に行けたんだから良かったじゃないかと思わなければならないの?
「お前をおいて一人で行くはずないだろう」結局この言葉をサンドゥは守った。
そう、サンドゥはウンファンを残して行くわけないんだ。と二人の死を納得しなければならないの?サンドゥとウンファンはこれで幸せになったって思わなければいけないの?
(終わりに)
これほど、一生懸命みたドラマはありません。カットシーンを追っていくうちに、カットシーンだけ書くわけにいかず、つい全ストーリーを書く長い長いレスになってしまいました。自分の書いたものを読みながら涙を流すという奇妙で幸せな体験を何度もしました。LalaTVさんのおかげです。(笑)
最後、どんな終り方をしても納得できなかったと思います。
ドラマが終ること自体が辛いからです。もう、サンドゥとウンファンに会えない事自体が辛い。
それほどこの二人を愛しています。
2005/04/03(Sun)