星降るベランダ

めざせ、アルプスの空気、体内ツェルマット
クロネコチャンは月に~夜空には人の運命の数だけ星がまたたいている

一本道

2009-12-30 | 五七五
できたら早朝、鳥の声を聴きながら、ディートリヒ号に乗って走りたい道がある。
今日もその一本道はあった。

          …御所の玉砂利の上の自転車道。

      
      都での学生暮らし古き夢
  
向こうから、もう一台やってきたら、どうする?
その時は、一騎打ちの戦い、のような気分にならないのだろうか。
いや、先に道を譲られた方が、「負けた」と思うのが、この場所にふさわしい心持ち。

      二本目ができぬところが人の道

一本道を避けて、小石をバンバン蹴飛ばして自分の脚に当てながら走って、疲れるわぁ、と言っているような、自分なら、誉めてあげたい。
砂利道に立っているのさえ疲れるわぁ、と、もしかしたら、思ってないかな?自分。

      夢の中一輪車に乗る御所の道  
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回れ回れ

2009-12-16 | 五七五
凧揚げ大会の受付で、子ども達は、胸につける名札カードを、書いていた。
元気そうな3年生くらいの男の子が、「ウン○描いていい?」と受付のお姉さんに聞いている。
「いいけど、今日から君は、『ウン○君』てみんなから呼ばれるわよ。」
「じゃ、ボールだ」と、彼は自分の名札にサッカーボールを描き、凧には、シュートが決まった瞬間のゴールの絵を描いていた。

芦屋の浜の青い空に、子ども達が自分の夢を描いたカラフルな40の凧が、舞っていた。
グイグイ引っ張る風の力を手に感じ、心もまた、空に舞いあがっていくような体験。

     風の音風の力についていく放してはならぬ大切な糸巻

先月末、芦屋浜の南端に風車が立った。それを記念する凧揚げ大会。
新宮晋さんの「Breathing Earth(呼吸する大地)」計画の一環として3ヶ月間、この海岸に吹く風をうけて、風車は電力をおこす。
回れ、回れ。ビューンビューン。

          

そういえば、どこにしまったのか、行方不明のゲイラカイト。
だいぶ前のお正月に、西宮の御前浜で凧揚げしてたら、空の一画に、見事な編隊飛行をしている凧があがっていた。スポーツカイトのチームが練習していたのだ。

         試したいどこまであがるか長い糸
         
ところで、芦屋のキャナルパークには、こんなエコ街路灯がついている。2灯だけ。
毎夜、灯りがともっているのかしら?

                  

エコ街路灯も、風車も、数からいうと、この街では、実験段階。
日本で今発電している風車は、1517基あるらしい。
風力発電…2008年の総設備容量では、1位アメリカ25170MW(20.8%)、2位ドイツ23903MW(19.8%)、3位スペイン、4位中国、5位インド ……13位日本1880MW(1.6%)
今年中に中国が2位になるとのこと。
どうやら、この風力発電という分野、日本では、私が凧揚げしていた時代から、あまり進歩していない。日本のウィンドファームや風車を映像で見る機会も少ない。
カリフォルニアのハイウェイに沿って凄い数の風車が並んでいた「レインマン」は1988年の映画だ。
新宮晋さんが主導したこの日の凧揚げ大会には、ドイツのドキュメンタリー映画の撮影クルーがきていた。
これらの国では、映像関係者の関心度が高いのだと思う。

風力をつかった彫刻作品をつくってきた新宮晋さんの、風力発電の村をつくろうという夢は、地球規模で展開している。
日本で、この夢が、実現しますように。         
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丸型ポスト

2009-12-03 | NO SMOKING
メールが繋がってから、手紙を、ハガキを出す機会が少なくなった。
絵葉書やレターセットは、増え続けるばかり。
62円切手の買い置き、どうしましょう。18円切手ってあるのかしら。

さっき、一通の手紙を、このポストから投函した。
いつものように「どうか無事届きますように」とつぶやきながら。

                   

単なる赤い容器なんだけど、「どこか遙か遠くの街につながっている」感は、新しい四角いポストより、このレトロな丸型ポストの方が強い。
もっと言えば、「どこか違う時代にもつながっている」感さえする。
投函したものは明らかに未来の時に届くわけだけど、過去の時間に届く場合だってあるかもしれない、なんて思った人がつくった映画が「イルマーレ」だったのね。

芦屋市内にはポストが89個あって、そのうち19個が、まだこのレトロな丸型。
一見可愛い、赤い鉄製のポストは、地震にも耐えた強者揃い。

3年前行ったスイスのユングフラウヨッホ(標高3454m)にも、驚くべきことに、この丸型ポストがあった。ユンググラウヨッホ局と、富士山5合目郵便局(標高2305m)とが姉妹郵便局関係にあって、ポストを交換したらしい。ここから母宛の絵葉書を投函した。

(これではユングフラウ・ヨッホだとわからない。旅慣れぬ人のカメラワーク)

ポストから出して袋に入れる人、袋から出してスタンプを押す人、袋を車で山から空港まで運ぶ人、飛行機に積み込む人、(スイス→日本)袋を飛行機から降ろす人、郵便局で宛先を分類する人、車で芦屋郵便局に運ぶ人、母宅の郵便箱に配達する人
…一枚のハガキを届ける為には少なくともこれだけの人の手を経ている。その過程に関わる人々が、確実な仕事をしなければ届かないのだ。人に対する信頼関係がないと成立しない。

メールが直接届くのと比べたら、どれだけ雇用を創り出していることか、とやっぱりメールより手紙の方がいいなぁ、なんて思っていたら、先程の手紙に書き忘れたことがあったのに気がついた。ポストに投函する瞬間、すごく思いっきりのようなものが必要なのは、これがあるからだわ。

さぁ、12月、そろそろ年賀状の準備をしましょうか。  
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