星降るベランダ

めざせ、アルプスの空気、体内ツェルマット
クロネコチャンは月に~夜空には人の運命の数だけ星がまたたいている

跳ね橋

2016-10-20 | 散歩計
青空のせいにしよう。参加したいイベントが3つ重なり、優先順位に迷っていた秋晴れの土曜日。朝、ベランダに出て深呼吸した夫が、「浜に行こうか?」と言った。
その一言で、急に予定が3つとも頭から消えた。青空にスーっと消えた。

御前浜を歩く。静かである。いつもの土曜日には、家族連れでいっぱいで、子ども達の声がまっている浜辺に人がいない。そう、今日は近隣小学校の運動会の日なのだ。
30年くらい前にこの近くに住んでいた頃は、晴れた休日はこの浜辺によく来た。懐かしい階段は当時のまま。堤防の向こうからこの階段で浜辺に降りていた。青い眼をした元気なシベリアンハスキーの男の子に出会ったのもここ。
  

浜の樹木が大きく育っていて、潮風を受けながらお弁当を広げるのにちょうどいい場所になっている。あの頃の子ども達の子ども達が木登りするシーンを想像してみる。
               

勝海舟の頃建った砲台は、大きくなってはいないけど、前より元気そうな気がする。史跡のランクが上がったのかな?



あの頃なかった御前浜橋という跳ね橋ができている。本土と埋め立て地を繋ぐ赤い西宮大橋に平行した小さな橋だ。「開閉は土・日・祝日に4回行います。」と、橋の端に書いてある。開閉を見ましょう。近くの90円自販機で、ナタデココヨーグルトという怪しげな飲み物を買って、コスモスの揺れる埋め立て地の岸辺で、橋が上がるのを待つ。
青空には何本も飛行機雲が走る。先頭にはもちろん伊丹空港から飛び立った飛行機が飛んでいる。ゆっくり眺める。ゆっくりとした時間が流れる。一呼吸してる間にも雲の形が変わる。回る地球に自分が立っている気がする。コスモスのように揺れながら。

  空の下自分の息が大気に溶ける私はここで地球の一部

あっ、時間です!



「航行する船はありません」と放送があって、すぐに橋は下りてきた。橋のたもとでは、釣りをしている3人の子連れ家族がいる。運動会はどうした?遠くから来た家族?登校拒否?いやいや幸せそうなので、なんでもいいです。同じ潮風吸いましょう。

  
橋の向こうでは、遊園地の遠心力でぐるぐる回るブランコのように、ロープに繋がれたボードに乗ってサーフィンをやっている人達がいる。途中ジャンプも入る。(ウエイクサーフィンのトーイングというらしい)繰り返し繰り返し立つ人工的な波しぶき。すぐそこなのに新しいスポーツを紹介するTVの映像をみているような気がする。彼らと私の距離感。


   運動会頑張る子どももサーファーも人体力は地球エネルギー

橋の中央、ここで分かれる

橋のそばで、猫さんに会った。懐かしい顔をしている。
「いつか君の祖先とどこかで出会ったことがあるかもしれないね。」と言ったら
「にゃーにゃ(きっとね)」と返事がかえってきた。

           
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