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女の四十過ぎの志『浅草のおんな』

2020-07-18 07:53:31 | 人生を「生かす」には
@独身で四十を超した女の嗜みと志「身と心が痩せちまっていてはダメだ。物事にいちいち拘らねえのがいい。ギスギスしてちゃダメだ。苦労が顔に出る。のんびりしてるくらいがの方が良い」肝っ玉でどっしり構えること・・・と言う、自暴自棄に陥った女への言葉だ。 浅草っぽい、歯切れの良いセリフだが、現実そうできれば人生幸運となるかも知れない。 それと「恩返しは恩を受けた人に返せないんだ。受けたものを違う人に返すんだって」は心にジーンと伝わる何かがある。
『浅草のおんな』伊集院静
三社祭、ほおずき市、隅田川の花火大会……。下町情緒あふれる浅草の小料理屋「志万田」を舞台に、市井の人々の悲喜交々を描く。
・一人の女志万が浅草、弁天堂の近くで死んでしまおうとしていたところを助けた男留次がいた。留次は何も聞かず匿った。その後志万は留次の妾(側室)となり支えられながら生活、長女を出産。留次は「俺でよかったら、面倒見させちゃくれないか」。やがて小さな居酒屋「志万田」と言うお店を切り盛り、40年付き合い助けてくれた留次は病で亡くなる。
・「志万田」を盛り上げ、子を育て、力強く生きてきた時、留次の昔からの仲間2人から夫婦になってくれと言われ返事をしないままお店に精力を使っていた。それは、隅田川に身投げした自分と同じような女を助け、女に付き纏う借金取りとの関係を上手く交わし、お店を手伝ってもらうことにした。その時の志万の言葉「何度逃げても同じだよ。人は何かから逃げ通す事はできない、だから正面向かってしっかり話してみて」また暴力団同士による殺害を図った男を自宅で傷が治るまで匿い、無事逃すことができた。さらにお客の恋敵として威勢を振りまいた芸妓には自分にはその気はないと事情を説明し、その芸妓に無理やり誘われ三社祭の女の御輿担ぎに駆り出されことが、逆に芸者衆などから感謝される。お客の言葉「会社にもいろいろ問題もある。けどそれは人と同じでさ、欠点もあり、その欠点を補うだけの何かがあるんだ。それはあえて言うなら情ってやつかな。情は古いとかと言う考えじゃなくて、ずっと人が守ってきたもんなんだよ
志万は「留次がいることで人生をやり直せ、女の喜びも教えてもらい、一番肝心な人としての生き方を身をもって教えてもらった」自分の過去から自分にできること、それは留次と同じようにどんな人でも人助けすることで昔の亡き留次の魂に恩返しできると悟った。 留次の言葉「恩返しは恩を受けた人に返せないんだ。受けたものを違う人に返すんだって」「女は40歳を過ぎてからだ。その年頃で身と心が痩せちまっていてはダメだ。物事にいちいち拘らねえのがいい。ギスギスしてちゃダメだ。苦労が顔に出る。のんびりしてるくらいがの方が良い」


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