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ダンマリ社会が生むもの『The Dissident』(意見を異にする人)⭐️5

2021-02-15 07:47:35 | 映画から見える世の中の動き
富裕層の王制国家では法的制裁がない、誰も裁くものがいない、と言うのがこのドキュメンタリー映画だ。それは、その容疑者がその国の皇太子であれば尚更だ。日本でも長老に対して異を唱える人はいるだろうか。森元首相の女性蔑視発言なども役職辞任に追い込める(すでに辞任)、影響を与えるのは森氏の周りの人達ではなく民声であり、諸外国の発信だと言うは誠に残念だ。「長いものには巻かれろ」中国の伝説 とはこのことか。この映画で大事な部分はSNS、携帯、監視カメラ等で顔認識、位置情報、生体情報など含めた個人情報が筒抜けになっていると言うことだ。恐ろしいのはこの先世の中、特に米国、中国がどのように個人情報を利用していくのかである。
『The Dissident』
これは2020年のジャーナリストが殺害されたアメリカのドキュメンタリー映画だ。ワシントンポストのジャーナリストでコメンテーターのジャマル・カショギの暗殺とサウジアラビアの陰謀に異議申し立てをする為に、2020年1月24日のサンダンス映画祭で世界初公開された。ジャマル・カショギがイスタンブールのサウジアラビア領事館に入った後に姿を消したことは世界のTVでも紹介され、彼の婚約者と世界中の反対派は、残忍な殺人の手がかりから、彼が愛した国の世界的な隠蔽を暴露した。それは、サウジアラビアの王政が次世代に引き継がれようとした時代にジャマルは政局にも食い込み、世界にも「インフルエンサー」として影響力を持っていたが、ある時から皇太子の参謀から「何もするな」と忠告を受け、報道者としての致命的な「情報発信の禁止」を言われていた。ジャマル氏はSNSで皇太子のことを「獣と同じで犠牲者を食えば食うほどさらに欲しがる」と罵っていた。検証により事実は大使館内で「誘拐」され、その後殺害され、ノコギリで切断、一室にある地下の穴で死体が焼かれ跡形もなくなくなったという事だっだ。なぜジャマルは殺されたのか。メディアの人間が恨まれ、殺害までに及んだのは王政への「土足禁止」領域に入り込んだことは間違いないが、それが何であるのか不明瞭なのだ。 「力=権力」者は「邪魔者は消せ」という行動に出たのだ。最後のTwitterには「What do you know about the bees」。この「BEES」とは何だったのか。 現在でもサウジアラビアMohammed Bin Salman皇太子の犯人説が有望とされているが、誰一人裁く者、法的国家でないことは残念だ。