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「エゴイズム」化し始めた人と世の中『ロートレック荘事件』

2020-07-03 07:53:02 | 世界の動きから見えるもの
「エゴイズム」(利己主義)は、特に権力者に多く、政治家にも目立って増えているのは世の常なのだろうか。自分の利益を優先し、他者を軽視、無視、排除する。感染症対策委員会もそれだったのか。それは他人を信用することができないという一種の病魔(世の中)がそうしているせいかもしれない。だが、必ずや「しっぺ返し」があることも世の常である。 
対義語:「利他主義」 フランス社会学者オーギュスト・コント

『ロートレック荘事件』筒井康隆
・エゴイズムから若き女性三人を連続殺害をした男、殺害された3人のうち一人は少なくともこの男を陰で愛していた。それは投獄された後、娘を亡くした親の恨みとして娘の日記で知らされた。
・男は昔遊びで半身麻痺の事故を起こした従兄弟で、一生事故で立ち直れなくなった従兄弟の面倒を見ると誓った。今はエッセイストとなり、従兄弟も有名な画家となり昔従兄弟同士の家族で遊んでいた館に招待された。 そこには三人の若き女性が恋憧れた有名画家、半身不随の従兄弟と結婚を前提に付き合いをしたいと家族と共に集まった。
・事件のきっかけは、有名な画家の従兄弟との長い長い付き合いが、結婚することで離れ離れになり孤独になることを嫌った男の保身のための理由だった。
・昔従兄弟が住んでいた古い館は当時ドイツ人が建てた別荘(ロートレック荘)で、いくつもの部屋、隠し部屋、抜け道壁、部屋につながる広々としたベランダ、地下室、広大な庭などを構え、凶器である拳銃もその隠し壁にあったものだった。