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切磋の選択と行動は日頃の癖『楠の立つ岡』

2019-12-09 07:56:53 | 人生を「生かす」には
@人間が絶体絶命の時、瞬時にどのような行動を選ぶかが生死を決める。 それはこの小説の世界大戦で米国の激しい空襲の中を生き抜いた男(中学生・学徒)の様である。 現代でいう自然災害などで被害者、または罹災者となるのは運命かもしれない。が、その時の選択した行動が運命を分けることになる。 「避難勧告」などを聴きながら退避しない想定外の人災・災害はこれから頻繁に発生する可能性は大である。 それと自分の「感」(予感)を働かせた行動も命を守る為とても大切となる。 

『楠の立つ岡』 津本陽
旧家の末子に生まれた長坂進吉は、家族の深い愛情を受けて育つが、多感な少年期を太平洋戦争下に送る。出征という近い将来の現実が突きつける「死」への予感。それでも生きんとする進吉は、やがて勤労奉仕隊に動員され、生涯忘れえぬ昭和二十年一月十九日の空襲に遭遇する……。少年の成長を通して描かれる人間の運命が心を揺さぶる自伝的長編。
  • 「楠の立つ岡」主人公の進吉は「僕は好きなことしかやらん」と覚悟しながら学生の時は水泳と剣道ではそれなりの成績を収め、周りが納得、良き友とした。その後戦争で学徒動員令で勤労奉仕で明石の川崎航空機工場で作業をするが、いよいよ戦争が激しく多くの街に数百機のB29や数千機のグラマンが街を襲撃、焼き野原にしていく様の中、生き抜いていく。
  • 「人は一人で生きているのではない。先祖から続く血脈の流れの中で、無意識の内に記憶を伝え、束の間明滅し、去って行く。血族の類魂とも言うべきものへと回帰させ、死を恐れない平穏な心境を得るが、人はどこからきて、どこへ去るのかと言う答えをこの「楠」が語る」 その背景には大勢の人間が支え合って生きている事である。
  • 「人生はそこの抜けた鶴瓶で水を汲むように、空しい営みの繰り返しである。如何に強運に恵まれ、万人に優れた栄達を成し遂げても、時がくればどこかへ去って行かなければならない」
  • 「お金は粗末に扱うたらあかん。1銭を笑うものは1銭に泣くんやで」