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「力」の差から「感」の差へ

2018-02-06 10:14:54 | 歴史から学ぶ

@今も昔も情報収集力で権力・富を築ける。江戸時代には米の出来生え情報がそれを左右した。そのため西の諸国からの米情報をいち早く得るために小舟を頻繁に行き交いさせ現地の農作物の出来不出来の先行きを読んだ。現代ではどうだろうか。いち早く情報を得た人が如何に情報を分析、予測し、先買い・先行投資できるかであるが、基本的には情報収集力による差でその成果が出てくる。ネットからの情報を如何に生かすか、「偽り情報」も蔓延しているネット情報にはイマイチ信用度が低いが情報量は多いそれが「差」となる。最後には、予測=「感」になるのではないかと思っている。 では「感」に強い人はどんな人だろうか。それはさまざまな情報に接点を持っており、物知りで経験も豊富にある、だが一点集中型の専門化情報にはどこか偏見があり落ち度があるものである。判断は自己責任ということになる。(仮装通貨への投資=セキュリティー安全対策未熟が作り出した事件)

『立身の陰』上田秀人

  • 保身と出世欲が衝突する町奉行所内の暗闘を描く
  • 「儂を大阪町奉行で終わらせるつもりか」若き内与力・城見亨は主の曲淵甲斐守から叱責を受けた。配下の町方は怠惰と汚職にまみれ言うことを聞かない。どころか甲斐守を排除すべく老獪な一計を案ずる。思惑の渦に飲み込まれた亨。忠義心ゆえの生真面目さは町方の餌食か。保身と出世欲が衝突する町奉行所内の暗闘を描く。
  • 大阪の豪商は2つの客間をもつ「脅かす」(飾りのない)部屋と「安堵」(豪華さ)させる部屋、それは商売上手の一つの道具となっている。
  • 武士の約束の習慣で金打(きんちょう)とは脇差の鯉口を緩め、約3cm抜いた後、音を立てて納めること。わざと鍔鳴りをさせて刀を納めること
  • 江戸時代でも情報を如何に早く掴むかが商売に必須であり、当初は西の諸国の米の出来、不出来を米相場に生かした。
  • 出世も同じでどなたが次のご老中になるかを知るかで、いの一番に挨拶に出向ける。あらたな老中が倹約を旨とされるか、開拓か、天下の政も変わる。その先読み出来たものが商いでも他人に勝ちより大きな財を築けた
  • 「目付の能力は正義ではない、他人を罪に落とし、犠牲の上にあぐらをかくことができるものが出世していく。」
  • 江戸時代では戦いが無くなったことで、武家の増収の道が閉ざされた。代わりに庶民が太平を謳歌し始め、ものを作り、売り、金を稼ぐ。稼いだ金が暴力で奪われなくなると、庶民は贅沢を覚える。世に浸透するにつれ、物価は上昇していく。武士は支出過多になり借金をする、すると大名等は家臣を整理するようになる。
  • 江戸時代には老中が政を将軍に変わり一切を受けていたが、将軍の側で側用人をつけるようになると将軍が采配するようになった。例としては柳沢吉保であった。旗本の出世の花形は側用人ならば、大目付、留守居はその対極であった。
  • 「人は出世のため正義に目を瞑れるか」