@「シンプル化」は相当昔から言われ続けられている経営者へのヒント。最近の政府も企業も複雑化し、内部統制的な配慮からさらに複雑になるような仕組みを考え始めているような気がする。内部の当事者(人が増え仕事量を分担、時間も十分かけることができる体制)はそうでもないと考えているが、外部からは複雑怪奇だと言わざるを得ない。複雑になればなるほど人材が必要になり、経費、時間もかかるのは当然だ。最近の政府は「裁量労働制」でもそうだが企業内判断にまで政治の権力を使って管理監督するような低迷さは、国民の税金の無駄使いだと言われても仕方がない。というのは営業・コンサルティング業・クリエイティブ的な職業は24時間、常時業務的な動きを余儀なくされているし、それを国に管理されたらこの先どうなるだろう。そうでなくとも主要国で日本の労働生産性が最低と言われているのに、である。政府のやるべきことは「生産性を高めること」それには創意・工夫の基、新たな仕組み・事業・支援開発を集中特化することだと考える。「あれもこれも」では中途半端で成り立たない。
『最強のシンプル思考』ケン・シーガル
- 「シンプルさ」という最強のコンセプトで経営
- [How smart leaders defeat complexity]
- 「シンプルに感じるもの」にする事が大切
- 早い、良い、安い=全部を選ぶ
- どんなビジネスでもシンプルにできる部分はある。問題はシンプルにする事の価値が理解されていないことだ。シンプルにするフォローを作る事。ポジティブな体験を作るだけではなくフォローを阻害する要素を取り除く必要がある。人が不安や退屈さを感じる要素を排除する。その為には自信を持ち、信じ、納得する形で考えを発信、価値にこだわるべきだ。プロデューサーとして最も大事な事は誠実さ、組織全体に誠実であるという価値が浸透していなければならない。
- 「組織の6つの価値とは」
- 公正、共感、責任、努力、チームワーク、誠実と良識
- シンプルを追求するには、物事を複雑にする不純物、言い訳、生産性の低い議論を排除すること。要点だけを提示する。
- 「インテルCEOクルザニッチ」の変革は複雑な要素を減らし仕事を素早くすることを奨励した
- 「スピード」より「ベロシティー」であるべきだ
- スピードは単に速く動くことを示す
- ベロシティーは特定の目標に向かって素早く進こと
- 「JCペニー、ロン・ジョンソン(元アップルストアー成功者・販売責任者)の失敗」
- 顧客に敬意を持って接客するVSクーポン廃止を実施
- 「おばあちゃん世代のお店」ブティック・販売員充実
- 新装デコレーション・相談受付カウンター設置
- 18ヶ月で解雇、欠損が予測の2倍以上
- 致命的な欠陥は社員、顧客、役員等とのコミュニケーションタイミング、変化が早すぎビジョンが理解できていなかった
- アップルと同じ顧客調査を重視しないで判断、実行
- 「アップルの製品戦略はワクワク感を引き出すこと」
- 利益を伸ばすための会議はしていない
- スティーブの目指す世界を作るために働いた
- 利益は仕事の動機ではなく、結果である
- スティーブの価値観を共感する社員でなければならない
- 「スタブハブの創業者ジェフ・フルア」
- 「消費者が欲しがっているものを理解し、商品・サービスを磨き、試行錯誤を繰り返して本当の価値あるものを提供すること。これが自然の摂理だ。それには組織を団結させ、社員を奮い立たせることだ」
- 「人材採用」
- 「特定のスキルセットの人材より、特定の個性の持ち主を選択」
- (技術職以外は聡明で、好奇心やクリエティブな発想の持ち主)
- 「シンプルの最大の兵力は強いビジネスリーダーであること」
- スティーブの面接時にソネンフェルド(銀行のマーケティング経験者)問いた言葉「銀行が本当の意味で最も良い影響を与えていることは、一体何なのですか」(良いという感覚価値観の差がアップルでは違う)
- スティーブの大学での学生に向けた挨拶に「素晴らしいと思える仕事をすること、それをやり遂げるために愛する仕事に着すること」
- 人材を確保する為に、福利厚生とストックオプションを利用
- 要求水準を明確にして権限移譲することで責任分担する
- 職人の目で物事を細部まで見て、責任者に明示すること
- 「ザ・コンテナストアーのキップ・テンドルの新人教育」
- 平均8時間を263時間かけて研修する、それは知識のないまま販売店フォロアーに放り出すのは最悪だからだと考える
- 教育コスト以上に高い売上総利益につなげている(人材投資)
- 「解雇の研究」
- TBWAシャイアット・デイは「2週間前の解雇通告」で即座に立ち去ること望んだ、それは社員のモチベーションを保ち、社員の集中力維持の為
- 「社員を惹きつけるコツ」
- 社員が持つ価値基準と会社の価値基準が一致する時、個人は最も満足し、働くモチベーションを得ることができる。
- 「ブランド」
- アップルは金額が高くとも高機能でデザイン性に優れたものを提供すること(ターゲット層)でプレミアムブランドを作り上げた
- チェコで再開された「郷愁の温かい想い」でコフォラがコーラ等を押しのけた(14種類の野菜をベースにした飲みのも)=親しみ
- アップルストアーは「体験を作る」というコンセプト、ブランドへの信頼感を得ることが目的「ブランドバンク」と言った
- 「一貫性はシンプルさやクリエティブの味方になる」
- オーストラリアの地方銀行統合から生み出されたブランド
- テーマ「地域のための銀行」
- 地域の考え、文化を理解している人を採用
- 地域への才能とエネルギーを加え、業績増となる
- 「アップルのシンプルさの効果」
- 「コンセプトの意義を明確に証明すること」
- 複雑化したマネージメント層のヒエラルキーを簡素化すること
- デザインを優先し、目的を明確化
- マイクロソフトとの和解と利用権、投資を得た
- 製品の絞り込み(4つ)、無駄と組織の簡素化へ邁進
- 「洗練された究極のシンプルさ」を醸し出す工夫
- 顧客の心をしっかり受け止めること
- 「現代カードの立て直しテッド・チョンの挑戦」
- 敵を知ること、集中できる製品と目標を作る
- 「ブルーマングループの挑戦」
- ミッションは「観衆を圧倒する体験を創造する」
- ブロードウエイを断り自社持続性の規模を堅持した
- 「最終的に高い目標こそ、物事の達成水準を決め、その目標に向かう人々のモチベーションを覚ますことができる」
- 「ロッキード社の部門」=「スカンクワークス」の法則
- 短期間で組み立てる=シンプル化の促進
- 阻害する官僚組織への意義
- アンケート等で選択肢を増やすと評価は減る
- 「In-N-Out Burger」 メニューの選択肢を減らす=
- 6つの選択のみ+サイドメニュー
- 高品質のサービスと調理時間の短縮
- 管理体制・コスト意識に良い影響がでる
- 品揃えが多くても説明員がいれば満足度増となる
- シンプルな名前=ネーミング(数字をなくす)
- 意思決定で最短のプロセスを選ぶ=プロセスの簡素化
- 親身な大企業へ(好意を持てる)=長期のお客様に変わる
- 愛着を感じるものを体験提供する=信頼関係構築=「いいね」
- 「ストラテジックビジョン、ローラ・アンダーソン」
- [Rule of Three]「3つのルール」
- 本質を追求する為にすべて3つに絞り出す
- シンプルの要素はよどみのない流れを作ること
- 「価値+シンプル+デザイン=愛」
- シンプルな製品、シンプルな選択肢、シンプルな広告宣伝
- 気持ちのまま、直感に従って、心の声を聞く
- 人の温かみ、思い入れ=ハートが必要
- 直感(練習と経験)とデータ(指標)
- データは過去の事実として参考(過剰分析に陥る)
- 数値は人を惑わす=数字で人生は計れない
- 広告宣伝の時代から表現の時代へ(感情=デザイン)
- 直感とは人生で積み上げた知見、信念、共感、ユーモア、一般常識。直感を裏づけるものはデータ。五臓六腑の感覚に従って判断するには勇気がいる。
- 「シンプル化する為の最初のステップ」
- 1、周囲のコミット(参加・関与)を得ること
- 2、チームメンバーを選ぶ
- 3、ミッションを掲げる
- 4、客観的な観察眼で見る必要がある
- 5、参加を促す
- 6、顧客になる
- 7、明確化(製品・サービス)
- 8、目標は高く
- 9、上流へと向かう(目線を変える)
- 10、合理化(マーケティング・組織・プロセス)
- 11、スタートアップのように考える(リマインド)
- 12、自分を信じる
- 13、デザイナーであれ
- 14、意思の強さ