@菜根譚には多くの人への導がある。今風に変えることで現代人でも理解できるようになった菜根譚。
天・地・人編での導きは素晴らしい。 ただそれを実行、行動に移せるかどうかだ。 ネット等の環境で人との交流が少ない現代はやはり「我慢できない」人も多くなり、我儘な社会がさらに増えることだろう。その発端が「Amerian First」なる自国満足型社会の構築である。 果たしてどこまで通じるのか、人間の社会はもっと多くのつながりを保ち、お互いに理解しあい、生活感を向上させることだと思う。
- 中国明代の哲学者洪応明
- 短文357条語録、儒教、仏教、道教の思想を述べ、江戸時代に伝来
- 「天・地・人の3編」
- 現代人はとにかく辛いことに耐えることができない、辛抱ができないからすぐ切れる。 物事を深く考える習慣を身につけることが必要
- <天才編>
- 「よく楽しみ、空しく過ごしなさい」
- 人生はたかだか百年、今日の日もまたたくまに過ぎていく
- 感動・希望・工夫
- 「私の目は2つしかない」
- 天知る、地知る、我知る、人知る
- あなたの目は2つ、あなたを見る目は無数にある
- 「天命を超えて」
- 徳とは行にんべん、直心と書く
- 明徳(真心を持ってことを処理する)、陰徳(人に知られないように真心を行う)、功徳(真心守り嘘偽りを言わない)
- 「みんな違って、みんな良い」
- 常識的、相対的な見方を超えた、真理を悟った絶対の澄んだ目で見すえるとすべての現象や事実は「種々之常なり」
- 「学びに上限はない」
- 富も地位も高い人、人格も優れた人が前にでるようになった、それは世間が貧しく癒しいくなったから
- <地才編>
- 「見るとは、聞くとは」
- 寺の金音と風鈴の音、感動の心を呼び起こすことが必要
- 「流れに沿って、流れに任せず」
- 水はあまり澄みすぎると魚が棲みつかない、君主は世間の垢や汚れを包み入れる度量を備えるべきだ
- 主体を失わないで生きということ
- 「あばら家の我が家にも」
- 額ほどの庭にも霞たなびく美しい眺めは得られる。粗末な家にも清風明月は訪れる
- 「微塵と遠慮」
- 仏教では微塵思想、山河大地も微塵の存在である、人間は最上の知恵でよく観察しなければ悟りなど得られない
- 「遠慮もおすすめの3度限り」
- 創造・存続・衰退・滅亡=生・病・死
- 「自然の中の自分」
- 太鼓の音は心を浮き立たせる、鐘の音は心を静める
- 「静・動ともに忘れる」
- 老紳士の赤ん坊の泣き声に文句を言う、その後孫ができたことを聞いて「かわいいね」という。
- 「晴耕雨読」晴れた日、雨の日の生活を楽しく
- 儒教の「5常」5つの真理 仁・義・礼・智・信
- 「方丈記」鴨長明 小さな庵でも考えること
- 「譲る心」狭い小道でちょっと立ち止まって他を先に行かせることで、世の中の平和にそして楽しく暮らす方法である。
- 「機転を利かす」は人間の生活における潤滑油となる
- 「地獄の大食堂」丸尾大きな円卓で大きな箸を与る。自分自身で食うことができないが対象の者に食べさせることができる
- <人才編>
- 「夜座」夜に座禅をする
- 「足るを知る」自分の満足すべき限度や、自分の本文をよくわきまえ、余分の望みを起こさない
- 驚きや感動は子供の頃の「見る、聞く」は大人になると「見えてくる、聞こえてくる」と極めること
- 人を褒めるにも𠮟るにも感情が激していると正確さをうしなうことがある、「まず先に3つ褒めてから2つ𠮟る」
- 山本五十六「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらなければ人は動かじ」
- 「良薬口に苦し」聞きずらい言葉を心に落ち着けて聞いてこそ、自分が磨ける、忠言は心の砥石だ
- 現代の日本人に足らないことは「耐える気力」「辛抱ができない」
- 「人は往々にして自分より能力が低く、自分に迎合する者を友人にしがちである。しかし、それでは自分の向上にはプラスとはならない。自分よりも学問・経験にすぐれた者を友人に持つように心がけるべきだ」
- 人間は鍛錬すべきときに鍛錬しておかないと役に立つ人間には慣れない「鉄は熱いうちに打て」
- 仕事の戒言「公平であること」「清廉であること」
- 家庭の戒言「思いやり」「倹約」
- 「どう生きるべきか」
- 「昧まさず、尽くさず、竭くさず」(己の本心をごまかすことなく、人からの情、親切にあまえてはならない、物事は無くなるまで使い果たすべきではない)
- とことん使ってしまうのではなく、残しておく(余力を残しておく)