「川柳マガジン」２０２３．７月号

「川柳マガジン」２０２３．７月号

図星（川柳道）
国債に頼るしかない防衛費　　　　　佳作　　
　　　　　　　　　　　　　美和山吹　　　新家完司選

「誹風柳多留

やんや迄ひいてハげびる娵の琴
嫁、ことに新婚から間もない嫁である。奥ゆかしく楚々とした風情が望まれる。たまには琴など所望されることもあろう。そんなときでも、最後まで弾いてみんなから褒められるまでリクエストに応えるのは、上品な嫁のすることではない、と嗜めている句である。それにしても「げびる」とか「けちなつら」などと、江戸言葉も品がない。もっとも、川柳に上品さを求めるのが無理な話である。

「川柳歳事記

すんなり
すんなりと許した孫の前である
すんなりと収まる夕陽見るように
すんなりとメダカの群れと和合する