書物を読んでいて、ずんと胸に響く言葉に出合いました。
「無知は偏見を招きます」
その言葉に出合ったのは、障害者福祉とは全く関係のない内容の書物を読んでいた時のことでしたが、それは長く(?)障害者福祉に携わっている私も思うことでした。
「無知は偏見を招きます」
自分の無知を棚に上げて、障害者福祉の在り方について、したり顔で語る人たちをこれまでたくさん見てきました。その多くは意識的にか無意識にか、自分の価値観を押し付けているのではないか、と思うからです。
およそ60年前。私たちの社会は「社会の役に立たない人間に国のお金は使わない」という価値観でした。その価値観は、今の社会にも根深くあると感じます。
障害者に対するその無知をなくさぬ限り、根本的な命題である障害者に対する差別と偏見はなくならないのではないか。
いったい、私たちは私たちが障害者と呼ぶ彼や彼女の何を知っているのでしょうか。
他人の印象や感想。あるいは専門家と呼ばれている人たちの報告や見解。それらをあたかも自分の実感や見解などとしてはいないだろうか。
どうか、あなた自身が障害者に直に触れてほしい。言葉をかけてほしい。彼や彼女と名乗り合ってほしい。そして「また会いましょう」と伝えてほしい。
そういうことから障害者福祉は始まる。いや、そこからしか障害者福祉は始まらないと思うのですが。
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