実は、今月なかごろの県外出張の時、自分のちょっとした不注意で○○を痛めてしまいました。
4、5日は腫れも引かずに、痛いし、普段の生活に不自由するし、当初はどうなることかと思っていました。
でも、今は腫れは何とか引いてきたので安心しているのですが、もうあれからかれこれ3週間にもなろうというのに、痛みがなかなか引かずに気になって仕方ありません。
車の運転席でシートベルトを締めるとき、歯みがきをするとき、字を書くとき、ジャムの瓶のふたを開けるとき、それを閉めるとき、タオルを絞るとき、プラグをコンセントに差すとき、それを抜くとき、箸を使うとき、ペットボトルのふたを開けるとき、それを閉めるとき、画びょうを壁にさすとき、あぐらをかこうと座るとき、書類の束など少し重いものを縛ってそのひもを引っ張るとき、鍵を回してドアを開けるとき、ドアの内側から錠を閉めるとき、冷蔵庫のドアを開けるとき、電気カミソリを使うとき、反故紙を破るとき、ダブルクリップをはめるとき、それを外すとき、ボタンをはめるとき、それを外すとき……。
思わぬときに、思わぬことで、思わぬ目に合うものです。日ごろ、身体に痛みも不調なところもないことがどんなに有難いことなのかを痛感させられています。それらが心にあれば、どんなにか辛いことだろうと思ったりもしています。
いつこの痛みが消えるのかは、分かりません。時間が経てば……、と思ってはいますが。
人は、ほんのちょっとしたことが契機となって、それまでとは全く異なる世界を見せられたり、全く異なる環境に連れていかれたりするものです。
でも、大袈裟な言い方かもしれませんが、これも人生。それも人生。しっかり受け容れるしかありません。人生は、一瞬たりとも後戻りなど出来ないのです。
ちょっとしたことが、いろんなことを考えさせてくれます。
『社会福祉法人さつき会』のホームページへのアクセスは下記の通りです。「さつき園」「ほのぼの苑」「いこい苑」「柳井ひまわり園」へはここからお入りください。
アクセス ⇒ http://satsukikai-oshima.com/
なお、ホームページ内のさつき園のページからこのブログ『園長室』を覗くこともできます。
ここに来て、障害者、殊に知的障害者の意思決定支援について、にわかに取り沙汰されてきている。
これはかなり難しいテーマだ。
私たちはその置かれた状況によっては、自分の意思とは異なる判断や決定をすることがある。それはその時の私たちの状況判断の結果だ。それはいかに不満な結果であっても受け入れざるを得ない。
そういったことは知的障害者の生活場面でも起こっているはずだ。
しかし、彼らの場合、それらの多くは彼らの状況判断の結果ではない。だから私は、そういうことが度重なると、彼らは自分の意思が実現できずに、いつも他人から抑えつけられたように感じてしまい、きちんと受け入れることが出来ずにいるのではないか、と不安になる。「どうせ思い通りにはならない」と自分の意思決定を放棄するようになっていくのではないか。
心の動きは誰にも見えないから、私たちはよけいにしっかりと彼らの日々の生活の中の小さな変化や何気ない言動に敏感に反応して、意思決定を保障せねばならないと思う。
彼らが幼児期から成人に至るまでの間、そうした環境の中で生きて来られるなら、彼らの人生はもっと解放され、もっと充実した楽しいものになる。
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7月に入ったなあ、と思っていたら、もう学校は夏休みです。
朝の通勤時間帯には、大島商船高等専門学校(通称 商船)の学生たちが夏期講習か補習か何かでしょうか、今日も朝から蒸し暑い中を元気に自転車をこいで、大島大橋を潮風に吹かれて渡っていきます。
もちろん、さつき園のお隣の大島中学校も夏休みです。部活に励む中学生の声がかすかにさつき園に届きますが、暑い日差しの中では、少し寂しい感じがします。
夏休みになるといつも思い出す思い出。
高校1年の夏。友だちと2人で佐世保から熊本までのサイクリングを敢行したのです。2人とも、もちろん親には話していたのですが、両方の親とも、担任に知らせなければならないなんて、少しも思わなかったのでしょう。担任には何も言っていなかったのです。すると、夏休みが明けてから、双方の親が担任の先生から注意を受けたと言っていたように思います。のん気な時代でした。
今はもうありませんが、当時はチッキという荷物の輸送方法があって、自分の乗車した列車に、自分では持ち運ぶことのできない小荷物を載せて運ぶことが出来たのです。私たちはそれを利用して自転車を佐世保駅まで送り、佐世保駅から出発して長崎、諫早、雲仙、島原、熊本と自転車をこいで走りました。
佐世保から長崎までの暑かったことと、その時に聞こえていた蝉(ニイニイゼミか?)の鳴き声が記憶に残っています。その日は長崎の国民宿舎(ユースホステル?)に泊まりました。坂の町長崎。自転車をこぎまくって疲れた身には、小さな曲がりの多い坂道の連続は国民宿舎までを遠く感じさせ、恨めしかったです。宿泊者は大人たちばかりだったので、私たちはおとなしくしていました。
翌日は諫早、雲仙と走りましたが、島原半島の雲仙の山越え(峠越えか?)がきつかったのを今でも覚えています。
2日目のその日は熊本泊まりで、知り合いの人の家に泊めてもらう予定でした。ところが島原半島からフェリーで有明海を渡り、熊本県の三角(みすみ)という所に着く頃から雨が降り始め、そのため自転車をこぐのに思いのほか時間がかかり、すっかり到着が遅れてしまいました。着いたのは夜の8時頃だったかと記憶します。でも、予定を大幅に遅れて到着し、すっかりご迷惑をおかけしてしまっていたにもかかわらず、用意していただいていたたくさんの料理を目の前にして、お詫びするのもそこそこに、私たちはひたすら料理をしっかりいただいたのでした。
3日目も雨。でも雨でしたが、せっかくだから阿蘇山に行こう、ということになって、泊めていただいた方とバスで阿蘇に行きました。が、2人とも行きのバスの中では爆睡しておりました。
それからはもう自転車をこいで走るような体力も気力もなく、自転車をチッキで送り返して、私たちは列車で和木村(現 和木町)まで帰って来たのです。ほんとは(?)別府までは自転車で行くつもりだったのですが……。
今ではとても出来ないことです。大雑把な計画だったと思いますが、親も熊本の知り合いの方もよくもまあ承知してくれたものだと、今更ながら他人事のように感心するばかりです。
事故なく済んだからよかったものの、一つ間違えば事件、事故に遭っていたかもしれません。
以上、毎年学校が夏休みになると必ず思い出す夏の思い出です。
今月のブログはまだ2回目の更新です。申し訳ありません。
自ら「忙中閑あり」として、自分自身を少しゆっくりさせたくて、何十年も前の思い出をダラダラと書き綴りました。
殊のほか蒸し暑い夏です。どうぞ皆様、ご自愛ください。
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私がその代表を務めている協会組織(一般財団法人 山口県知的障害者福祉協会)の会員事業所での利用者虐待がテレビ報道により発覚して2年余りが経った。
このたび2年かけて事件の検証結果を報告書として冊子にまとめることが出来た。自分たちの身内のことを自ら褒めるのはいかがなものかと思うが、事件報道後、組織内に立ち上げた人権・倫理委員会を中心にして事件の徹底検証に力を注いで来た我が組織は、よくやったと思う。
報道直後、組織内外からの委員による人権・倫理委員会を立ち上げ、およそ2ヵ月の準備ののち、当該事業所への立ち入り調査、当該法人の責任者を始めとした管理者、職員、利用者、保護者、当該行政関係者等への徹底した聞き取り調査。各種書類の閲覧、協会組織内の会員施設・事業所の全職員(約2,500名)への「不適切な支援に関する意識調査」の実施(回収数1,701、回収率約68.6%)、その結果分析。そして検証結果の分析、総合的考察、人権・倫理委員会委員の見解、障害者虐待防止への提言、事例紹介等々。
この『会員施設障害者虐待事件に係る検証活動等の報告書』が全国の障害者施設・事業所で障害者虐待防止・根絶に役立つことを何より期待している。
ここ10年に亘り、我が協会の支援スタッフ研究会を中心に、障害者の人権問題や成年後見制度、障害者虐待問題等に関して、真摯にまた熱意を持ってご指導いただいている○○弁護士のご尽力もあり、今後の早い時期に、私たちは山口県内の知的障害者に対する虐待を防止することを目的として、山口県弁護士会と連携・協力に関する協定を締結する予定である。○○弁護士への感謝の思いは言葉では言い尽くせない。
これからが大事だ。
私たちはこれからも社会に開かれた組織として、社会に問いかけながら、与えられた使命を全うしていきたいと思う。
このたび社会福祉法人さつき会のホームページを開設しました。皆様に親しまれるホームページ作りに努力いたしますので、是非、ご意見ご感想をお寄せください。ホームページへのアクセスは下記へお願いいたします。
アクセス ⇒ http://satsukikai-oshima.com/
なお、ホームページ内のさつき園のページからこのブログ『園長室』を覗くこともできます。
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きっと彼らは、自分が働いている施設の利用者である障害者の名前を、「○○!」「おい、○○!」と呼び捨てにしていたと思う。例え、表向きは「○○さん」と呼んでいたとしても、裏では「おい、○○!」と利用者の名字か名前を吐き捨てるように呼んでいたと思う。
彼らとは、一人は津久井やまゆり園での入所者殺傷事件の犯人。もう一人は、この13日に利用者死亡事故が起きた埼玉県上尾市の障害者施設で働く彼らだ。
言葉遣いを軽く見てはいけない。思いは言葉に出る。そして態度に出る。
だから、言葉遣いを改めれば、態度が変わる。そして関係が変わる。
名前の呼び方はその最たるものだ。
利用者と職員、お互いに「○○さん」「□□さん」と呼び合おう。
神奈川県相模原市の津久井やまゆり園での入所者殺傷事件から1年が経とうとしている。
そんな時、「利用者虐待だ」と言いたくなるような事件が起きてしまった。埼玉県上尾市の障害者施設の朝の利用者送迎便の車内で、19歳の男性利用者が熱中症で亡くなっていたのだ。何と、送迎便の園到着から発見まで約6時間半もの時間が経っていたという。送迎担当の運転者や添乗員は何をしていたのだ。どうして車から降りていないことに気が付かなかったのか。報道によると、昼食時に彼がいないことに気が付いた職員もいたというのに、どうして他の職員とそのことを確認しなかったのか。何をやっているんだ! おそらく施設内、職員間に職務のマンネリ化や上司や先輩職員へのあきらめがあるものと思う。そこでの職員間、利用者間、そして職員と利用者のお互いに対する言葉遣いはどうなのだろうか。気になる。
送迎便には運転者と添乗員が乗ることと定めてありますと言っていても、実行することがなければ形だけのことで、詐欺行為ではないか。報道によれば、その日は特別支援学校の生徒の受入れがあり、運転者一人だけで送迎を行ったという。
だから? だから何だというのか。
私の怒りが収まらない。