命について

2016年12月29日 | 日記・エッセイ・コラム

 自然災害も人為災害も容赦なく私たちを襲ってきて、震え上がらせた今年。年の瀬の今、来年も心穏やかには暮らせそうにもない、と覚悟を決めますか。
 健やかに育ってほしい子どもたちが理不尽に扱われてしまっています。高齢者の人生が廃棄物のように扱われてしまっています。若者たちは現実と仮想との区別がつかなくなった不安な時代の中で、あがき疲れて、現実世界から逃げ出そうとしています。
 今や、居ながらにして大量の情報に触れることはできるけれど、万に一つも心を満たし、命を満たすものはありません。
 自然を畏れ、人間を信じよう。
 私たちは無限分の一という凄まじい確率でこの世界に奇跡的に生かされています。しかし、その奇跡の命の現実を誰も畏れていない……。
 人は自分の力で、自分の意志で、昨日も今日も、そして明日も生きているのだと思っています。無邪気なものです。
 一つの命がこの世に存在するためには、いったいどれだけの命が必要なのか。
 奇跡的に生かされている命。命の価値はみな同じなのです。

 今年もお世話になりました。
 どうぞ良いお年をお迎えください。

 このたび社会福祉法人さつき会のホームページを開設しました。皆様に親しまれるホームページ作りに努力いたしますので、是非、ご意見ご感想をお寄せください。ホームページへのアクセスは下記へお願いいたします。
  アクセス ⇒ http://satsukikai-oshima.com/
  なお、ホームページ内のさつき園のページからこのブログ『園長室』を覗くこともできます。


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昴(すばる)

2016年12月17日 | 日記・エッセイ・コラム

 歌手でもある谷村新司の作詞作曲の歌に、「昴」という歌がある。いっとき物議を醸して巷の話題になったこともある歌だ。それはともかく、その「昴」を、先日たまたま移動中の車で聴いた。
 この歌は流行っていたころの噂では、例えば職場でカラオケに行った時には必ず、上司が最後に歌う歌と決まっていたらしい。余談だが、それより前の時代のそれは確か「マイウェイ」だったように記憶している。
 
 その歌は、胸の奥に揺るがぬ夢を抱いて、独り荒野に向かう人の心境を、たっぷりとしたメロディと人間の孤独と自然の過酷さと雄大さを想像させる歌詞にのせて歌われる。
 歌詞の中から、独特の表現と思われる言葉をいくつか挙げてみる。
 荒野に向かう道   蒼白き頬   宿命(さだめ)の星たち 
 胸の中 凩(こがらし)は哭き(なき)続ける   鮮やかにその身を終われよ
 いつの日か誰かがこの道を   さらば昴よ

 この歌の歌詞に出てくる言葉についての解釈はいろいろあるようだが、私は審らかには知らない。が、今、私がここまで生きて来て、今の私のたどり着いた心境にしっくりくるのは、「嗚呼(ああ) いつの日か誰かがこの道を」という言葉だ。
 目の前に広がる荒野のどこにも道はない。しかし、今、私の歩いて来たこの道を、そしてこれから私が歩くその道を、きっといつかは誰かが、私と同じ夢を志を抱いて歩いて行くだろう。名前も顔も分からぬその人が。だから私は今、荒野に向かって歩く。
 目の前に荒野を見晴るかし、胸に夢を抱いて、道なき荒野を切り開き、後に続くだろう人のあることを信じて歩く。その道を誰が歩くのか見当はつかないけれど、いつの時にか誰かがこの道を歩く。きっと歩く。
 私の目の前の障害者福祉にも道をつけねばならない、と思う。そして、後に続くだろう人のあることを信じてその道を歩く。
 ああ、いつの日か誰かがこの道を……。

 過去に物議を醸したことがあるからか、あまり好きではなかったこの歌が、今、私に響く。
 
 
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年末の利用者の楽しみ

2016年12月07日 | 日記・エッセイ・コラム

 毎年のことですが、12月に入ると、日ごろにも増して気ぜわしくさせられるようです。特に、今年は県からのメールの多さに驚きを通り越して、感心すらしています。
 インフルエンザ、ノロウィルス、鳥インフルエンザ、エネルギー、アスベスト、アンケート、防犯体制、社会福祉法人制度改革……、と、まあー来る来る。10月くらいからすでにその波は始まっており、今も毎日のように何かしらのメールが県の担当課から定期便のように届きます。県は国からの情報を右から左に流すだけなの……? などと、皮肉の一つも言いたくなるほどの量です。
 その数多く届く県からのメールの内容を確認して、内容に答えられる職員に案を作ってもらい、確認して、よければメール等で回答する。その繰り返しですが、職員も私もそれに関わる手間はなかなかのものです。
 そんな職員や私の気ぜわしさ、忙しさなどへの気遣いもなく、利用者の関心はこの時季恒例の利用者・保護者・職員合同の忘年会にあります。今年はそれに加えて、年内に行う餅つきにもあります。
 朝、早めに園にやって来るグループホームの利用者が、入れ替わり立ち替わり園長室に来ては、「園長さん、もうすぐ忘年会じゃね」と口々にうれしそうに話しかけてきます。
 中には○○さんのように、
「園長さん、今年の忘年会は何するん?コントはやらんのんかね?」と、職員のコントを期待する利用者もいます。
 その言葉に、ついつい私も乗せられて、
「いや、やるでー。楽しみにしときんさい」と、言ってしまうのです。
 さつき園の行事への姿勢は、『やるからには楽しくやろう!!』です。
 なので、職員も忘年会をどう盛り上げようかと、あれこれあれこれ知恵を絞ります。
 餅つきは杵と石臼でみんなでつきます。出来上がった餅は、食堂でみんなで丸めます。大きさも丸め方も、それはそれはもうまちまちですが、自分たちでついた餅はうまい、のです。みんな笑顔でおいしそうに食べます。さつき園の地元の3つの自治会長さん方にもお届けします。
 今年のさつき園の忘年会は12月17日(土)、餅つきは12月26日(月)の予定です。
 ですので、忘年会まではもう日がありません。
 園長はパソコンに遠慮なく届くメールに振り回されながらも、忘年会での職員の出し物のコントを移動する車の中で、あるいは夜の園長室で考える毎日(!?)です。
 やるからには楽しくやろう!!
 今年もみんなで盛り上がる忘年会にしたいものです。

 
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