私の知り合いの若者はAEDのおかげで、1度死んだ命をこの世に繋ぎとめることができた。
それは今年の1月のこと。
夜、奥さんが、隣りで寝ていた彼の発した大きなうめき声に驚いて救急車を呼んだ。電話を受けた消防では、その情況がかなり緊急で深刻と判断したのか、救急車に救急救命士が同乗して来たという。その間、彼は心停止状態。
AEDを2度使用したが、彼の心臓は動かなかったそうだ。通常なら、それで一巻の終わりとなるかもしれないところだが、患者があまりにも若い(27歳)ということで「もう1度やってみよう」と3回目を試みたら、何とそれで心臓が動き始めたというのだ。
しかし、それで意識が戻ったわけではなかった。彼の意識が戻ったのは約半日後の、翌日の午後だった。
この話を、彼の両親からこのお盆に聞かされて驚いた。びっくりしながら聞いていたので、事実関係の正確さには自信がない。が、AEDを2回でやめずに、よくも3回目を試みてくれたものだと感謝した。
私たちも「念のために」とか、「ひょっとして」などと思って、やってみたり確かめたりすることがある。
知り合いの若者はそのおかげで、この世に命を繋ぎとめることができた。