何日か前に、日本代表チーム岡田ジャパンの試合をテレビで見ました。いわゆるアウェーでの戦いで、しかも夕方になっても気温が40℃に近いというたいへんな気象条件の中での試合でした。試合前のアップのときから選手はもう汗だくです。
1対1の同点の後半。
日本代表チームの選手の一人と相手チームのキーパーとが、二人ともボールを追って滑り込んでいたので激しくぶつかったのです。ことはそのあとで起こったのです。
倒れこんで起き上がる際に、何とその日本選手は起きると見せかけてキーパーの腹か胸あたりを足で蹴ったのです。それも、自分が起き上がるのにいかにも自然にそうなったように見せかけたのです。なぜ、私がそう断言するかと言うと、起き上がろうとするとき、彼の視線が一瞬キーパーの体の位置を確認したのを見たからです。だれも気がつかないだろうとでも思ったのでしょうか。馬鹿な!
当然、キーパーは怒り、小競り合いになって、両チームの選手が集まってきました。
しかし、レフリーはしっかり見ていたのか、その日本代表の選手に向かって毅然とレッドカードを示しました。示された彼は「どうして?」という表情を作っていますが、認められません。キーパーからお返しに下腹部を蹴られていた彼は、痛そうにしながら担架に運ばれて退場していきました。
同情の余地はありません。いやしくも日本代表を背負っているからには嘘をついてもらっては困ります。しかも、サッカーワールドカップアジア地区予選です。恥を知れ!と叫びたい思いでした。
そんな小賢しいプレーをして、プライドといったものはないのか。いったいだれにほめてもらおうというのか。だれが喜ぶというのか。己の人間性が下卑ていることを自ら証明している、その阿呆さ加減にびっくりです。もっと自分の技量と精神を磨いて、人間としてのレベルを上げることにまじめに取り組んでほしいものです。
だれも見ていないところでこそ、その人間の本性が出ます。知的障害者と1対1の時、そして周りにだれもいないとき、その職員の本性が出るのです。だれにも知られないだろうと思うのでしょうか。とんでもない。目の前の知的障害の彼・彼女が、されたことをしっかりと体と心に刻み込んでいます。
斯く言う私も、自省の毎日です。