第25回さつき園ふれあい祭り開催ご案内

2015年09月30日 | 日記・エッセイ・コラム

 たいへん遅くなってしまい誠に申し訳ありませんが、お知らせいたします。

『第25回さつき園ふれあい祭り』開催のお知らせ
 1. 開催日時  平成27年10月3日(土) 10:30~14:30
 2. 開催会場  さつき園(周防大島町西屋代2595-1 大島中学校隣り)
 3. 内  容  ・模擬店  たいやき あげたこ からあげ フライドポテト ジュース
          ・ゲーム  輪投げ くじ 綿菓子 創作体験
          ・演 芸  フラダンス 音楽 トーク 
          ・リサイクル品等バザー  衣料 日用品 
          ・さつき園等の商品  陶芸品 手芸品 農作物 
          ・食 事  肉うどん カレーライス おにぎり
          ・展 示  写真でさつき園のご紹介をしております。
 4. 無料体験  ★食育SAT(食育さっと) あなたの食生活を考えよう!
           瞬時に分かる摂取カロリーを基に、食生活のアドバイスを実施。
 5. 駐 車 場   お隣の大島中学校駐車場へお留め下さい。
 6. 主催・問合せ 社会福祉法人さつき会さつき園 
           電話 0820-74-3356
 7. そ の 他   当日の天候:晴れ(これはあくまでも希望的観測です)

 地域の皆様にはポスターやチラシでご案内をさせていただいておりますが、遠方の方々へのご案内を失念しておりました。誠に申し訳ありません。遠方の皆様には急なことで誠に恐縮ですが、当日お時間がございましたら、どうぞ『さつき園ふれあい祭り』へお出かけください。
 みなさま、お誘い合わせの上、多数ご来場くださり、秋の一日を楽しくお過ごしいただければ幸いです。利用者・保護者・職員一同でお待ちいたしております。
 

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交通安全 2題

2015年09月29日 | 日記・エッセイ・コラム

 1.「あんぜんうんてんをしてください」
 車は山あいのトンネルを抜けて少し開けた平地に出ました。前方を見ると、道路が緩やかな左カーブにかかる辺りに、こちらに大きな黄緑色の旗を上下に振って、車に減速を促すような素振りを見せる人がいるのが見えます。
『えっ!? 何か違反をしたのか?』と訝りながらも指示に従って減速していくと、今度は数人の警察官が『ここに車を停車させるように』というように、赤白に塗り分けられた棒で指示をしています。見ると、驚いたことにその警察官たちを遠巻きにして、その地区には珍しく優に30人以上はいただろうか、大勢の人たちがこちらを見遣っているのです。
『なにごと!!』と、不安な気持ちのまま車を止めると、警察官の一人が私に向かって『窓を開けるように』というように手振りしています。
『なに?なに?』と思いながら、運転席側の窓を開けます。
すると、小さな男の子(幼稚園児か?)とそのお父さんらしき男性が手をつないで近づいてきました。
「あんぜんうんてんをしてください」
 その緊張がこちらにも伝わるくらいのこわばった表情をした男の子が、小さな声でそう言いながら、窓に向かって少し背伸びをするようにして、『秋の全国交通安全運動』と書かれた印刷の文字が目立つチラシと、手作りと思われる黄色と赤の鉢植えの花をかたどった小さな手芸品を私に渡してくれました。よく見ると、そこには『祈 交通安全 ○○地区子供会』と書かれた小さな短冊が下がっています。
 私は思わず、「ありがとう。がんばってね!」と声をかけていました。そして、そばで心配そうに見ていた父親らしき男性にも「ご苦労様です!」と声をかけました。しかし、その男性はとにかく子どものことが心配らしく、そう声をかけられてえらくびっくりした様子でした。
 気が付くと警察官も周囲の人達も笑顔なのです。おそらくこうして親子で順番に、車を運転してきた人たちに交通安全を呼びかけているのでしょう。
 私は、『なら、最初からそう言ってくれよー』と心で呟きながらその場を後にした次第です。

2.高速道路の通行止め
「園長、山陽道が事故で通行止めですよ」
 山口(市)への出張の予定がある日、朝の利用者の送迎便の運転を終えて事務所に戻ってきた職員が教えてくれます。
「場所はどこよ」
「ラジオで、玖珂(インター)と熊毛(インター)の間とか言ってました」
「そうか。そうりゃーいけん。で、上下どっちよ」
「えっ。上下……、それは分かりません」
「はぁ?」
 肝心の、上下線のどちらが通行止めなのかが分からなければ、どのインターへ行けばいいのかの判断がつきません。
 そこへ同じように利用者の朝の送迎を終えた職員が戻ってくるなり、
「園長、今日出張でしたよね」ときた。
「おー、そうよ」
「高速、止まってますよ」
「らしいのー。で、どこよ」
「玖珂と熊毛の間です」
と、ここまではよかったのですが。
「おー、そうか。で、上下どっちよ」と聞いたら、何と
「あー、そりゃー分かりません」ときた。
「なんじゃ、そりゃー!?」
 やっぱり上下線のどちらが通行止めなのかが抜けていたのです。

 いいかね、職員諸君。情報は正確なことももちろん大事だが、過不足なく伝えることも大事なのだよ。漫然と、ただ伝えればいいというものではないのだよ。

 で、園長はどうしたのかといえば、大博打は打たずに、賢明に熊毛インターへ向かいました。はたして、通行止め区間はどこだったかといえば、山陽道の玖珂インターと熊毛インター間の「下り線」でした。

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月に一度の保護者会

2015年09月25日 | 日記・エッセイ・コラム

 お約束通り、前回ご紹介した、毎月のさつき園の保護者会に出席することを楽しみにされている保護者の○○さんについてお話します。
 と、前回のブログを書いた時にはそう思っていたのですが、たまたまその翌日が保護者会で、来所された○○さんから「園長さん、これを」と400字詰めの原稿用紙6枚を手渡されました。
「私の気持ちを書いてみました。お恥ずかしいんじゃが読んでください」とのことです。
 そこには筆ペンで書かれたのか、保護者会への思いを綴った文字がマス目から溢れんばかりに綴られていました。なにせ90歳目前というご高齢ですので、文章が斜めになっていたり、判読に苦労する文字があったり、意味が通じないのではないかと思われる文章もあったりで、読むのに苦労しました。また同じ文章が2回も3回も書かれている個所もあります。何度も何度も書いては消し、また書き加えたりしながらの文章です。
 私が、「○○さん。これ、私がパソコンで清書してみましょう。いいですかねぇ」とお願いすると、
「はい、はい。園長さんにそうしていただくとありがたいです」とのご返事です。
 と、そんないきさつで清書させていただいた文章を「○○さんのお話を」というお約束に代えて、○○さんのお許しを得て、ここにご披露させていただくことにしましたので、みなさまどうぞご容赦ください。

    『月に一度の保護者会』
            さつき園保護者 ○○ ○○
 私達の保護者会は遠方の人が多いので利用者の送迎便に一緒に便乗して来られます。
 岩国便、大島一周便、柳井便、由宇便、ホーム便、そして自家用車で出席します。
 さつき園の玄関に入ると利用者の男女問わず、五、六人が笑顔で迎えてくれて、今日の保護者会が始まります。若いお母さん方のいれる熱いコーヒーを飲みながら会が始まります。副えん長も必ず出席されます。
 まずは会長のあいさつ。次にえん長の今日の日程の説明、手伝いの作業の予定などの説明です。これは机上に配られているプリントに収めてあります。
 同じ悩みを持った親どうし、誰に気兼ねもなく、心では泣きながら、時の経つのも忘れて思う存分胸の内を話します。
 終わりに、来月の保護者会のあらましの予定等々を話し合います。
 時の経つのも忘れて昼食の時間です。食堂の広さの関係で、先に利用者が食事をして、その後親たちがいただきます。利用者のにぎやかな声が聞こえます。笑顔が絶えません。利用者の一番うれしい時、又たのしい時です。利用者の笑顔、食べている様子でよく分かります。
 次に保護者がいただきますが、話は尽きません。食事が終わりましたら、お昼の休憩になります。
 午後一時になると午後の作業に移ります。利用者の作業のお手伝いです。今はみかんの皮むきの作業が一番です。利用者は慣れた手つきで無言で次々と皮をむきます。又、牡蠣落とし、ウエス用の古着の整理など色々とあります。
 午後三時には利用者の終礼となり、「又、来月も体に気をつけて元気に会いましょう」と言いながら、お別れです。
 今日一日、保護者会でたいへん勉強になりました。又たのしい一日でした。利用者と一日一緒に過ごすことがものすごく勉強になります。たのしい一日でした。来月も体に気をつけて元気に会いましょう。
 今日一日、利用者と過ごしました。色々と勉強になりました。私達の考えのつかないこともありました。でもたのしい一日でした。

 野風増 河嶋英五  
 運命に立ちむかう?

 保護者会の一日を過ごしました。利用者の意見も聞きたいです。
 ありがとうございました。利用者に感謝。 よい勉強になりました。又、たのしい一日でした。ありがとう。
 日本一のやさしいさつき園になります。
 古川えん長よろしくお願いします。
 (平成二十七年六月三十日十三時書く。少し気分がわるいので悪しからず)

 私が出版した本をお読みいただいたとのことなので、「野風増 河嶋英五」「運命に立ちむかう」などの文字も書かれています。
 文章の最後に、
 『日本一のやさしいさつき園になります。古川えん長よろしくお願いします』とあります。
 だから、前回のブログにも書き込みましたが、「こんな母親を目の当たりにして、私たちが弱音を吐くことは出来ない」のです。
 原稿用紙のマス目に躊躇することなく書き綴られた文章の一文字一文字をていねいに目で追いつつ、思いを新たにします。

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毎月の体重測定

2015年09月16日 | 日記・エッセイ・コラム

 さつき園では毎月1日の朝、利用者の朝礼をします。当番の利用者がその月の目標を発表したり、園長からその月の行事や注意することなど折々の話をしたりします。そして、そのあと衛生検査をします。利用者のハンカチ、ティッシュ、つめ、朝ご飯、洗顔、歯磨き、男子は髭そり、等について、各利用者の担当職員が利用者の並んでいる列の中を縫うようにしながら、本人に確認していくのです。
 その時、併せて体重測定と体脂肪測定をします。
 先日、その測定結果の一覧表が提出されてきました。協力病院での健康診断時の身長と4月からの月々の体重が記録されており、次にはBMI(人の肥満度を示す体格指数)の数値が記入されています。そして本人の理想体重が示され、最後の欄には理想体重と実際の体重との差が記入されています。
 みなさま、ご推察のとおり、さつき園でも肥満の利用者がまことに多いです。
 「やっぱり肥満が多いのー」と一人つぶやきながら、上下左右に数字を追っていた時、4月と今月9月の体重を比べると、3㎏以上増えている人が10人近くいるのが目につきました。(中には逆に3㎏以上減っている人もいます)
 気になって、すぐに栄養士に、「担当職員とご家庭に連絡してその理由を確認してほしい」と、指示しました。
 後日の栄養士からの回答。
 理由はいろいろでした。
 この春、支援学校を卒業してきた利用者はどうやら運動不足らしい、と思われるとのこと。これは納得です。学校とさつき園とでは敷地の広さが明らかに違いますので、支援学校での運動量とさつき園での運動量には差がありましょう。日々の移動距離だけでも大きく違います。
 また、ある利用者の場合は、母親にたずねたら、「最近ジュースをたくさん飲むようになった」という返事だったとか。ことのほか暑かったこの夏を、ジュースをたくさん飲むことで乗り切ったということでしょうか。
 そして、複数の利用者については「やはり家庭での食生活に問題がありそうです」との報告がありました。
 反対に体重が3㎏以上減っている利用者の中には、手術による体力の減退があり、現在回復中の人がいました。もう一人の利用者は肥満でしかも背骨に湾曲があり、少しの時間でさえいつもよりも長く歩くときつくなるのですが、この人はうまいことに自転車に乗れます。そのため、暑い今年の夏でしたが、天気のいい日には自転車で通所していました。するとその結果、図らずもその効果があって体重が減ったようです。
 あとの数人についての4月からの体重の増減の原因は、もう少し時間をかけないとはっきりしたことは言えません。
 いつも口にしていることですが、さつき園は通所の事業所ですので、利用者の健康や生活習慣の維持や改善にはご家庭との連携が不可欠です。
 親が子どもの人生をあきらめれば、障害の子の人生の質の維持、改善はなかなか難しいものになります。親が子どもの人生をあきらめない限り、障害の子の人生の質は豊かなものであり続ける可能性があるのです。そして、親が頑張るから私たちも頑張るのです。
 さつき園には90歳を目前にした親御さんがおられます。毎月の保護者会に出席することを心底楽しみにされておられます。その日は杖をついて、園内を伝え歩きしながら園長室に顔を出して下さり、会場の食堂に移動しておられます。こんな母親を目の当たりにして、私たちが弱音を吐くことは出来ません。
 次回は、この親御さんのお話をしましょう。

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さつき園、筒抜け

2015年09月09日 | 日記・エッセイ・コラム

「園長さん、お早うございます」
「おー、○○さん。お早うございます」
「園長さん」
「はい」
「昨日は園長さんがおらんかったけぇ、さみしかったいね」
「えー。うまいこと言うのー」
「ほんまようねー」
「そうか、ほんまかい。そりゃーすまんかったのー」
「今日はどうなん。今日も出張かね」
「いや、今日は一日ずっとさつき園におるよ」
「あー、そうかね」
「おー、今日はおりますよ」
「あー、今日はさつき園におるんじゃね」
「はい、おります。○○さん、今日も作業、頑張ってくれよ」
「はぁい」
「あとから見に行くけぇの」
「はーい」

 さつき園は通所の事業所ですから、こうした毎朝の数人の利用者との会話で、私の動向はみな利用者から利用者へと伝わり、その結果、その日のうちにご家族にもちゃんと伝わっていきます。それは毎月の保護者会での保護者との話から分かります。
「園長、先週は山口に2回出張じゃったんですね」
「えっー、何で知っちょるんですか」
「子どもが園から戻って教えてくれるんですいね。『園長さんは今日も山口に出張じゃった』言うて」
「はー。なるほど」

 このようにさつき園のような通所の事業所はご家庭と直結しています。
 だから、このたびの5月末に発覚した下関市内の通所事業所での障害者虐待行為(事件)については、通所していた利用者の保護者がある時点で気が付かないはずがないのです。保護者の全員とは言いませんが、何人かの保護者は感付いていたはずです。
 なのに、何故、表面化しなかったのか。
 人間の心理や人間が生きていく上で切り結んだ様々なヒトやモノとの関係は、頭で考えるほど、また建て前や筋論で語られるほど単純ではありません。そんなことは普通に生きていれば分かります。
 だから、障害者虐待に限らず、すべての虐待はその事実をどのようにして表面化させるかが最大の課題です。
 私たちは、日々の利用者との会話を大事にして、園長の動向がその日のうちにご家庭に筒抜けになることに感謝して、さつき園のモットーである『明るく楽しく』を利用者とともに日々実現していく中で、ありきたりのべき論では語れない虐待問題に挑みます。
 

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