踏青_徒然日記

徒然なるままに日暮しキーボードに向かいてよしなしごとを...

麦踏み

2008年02月16日 | 俳句
麦踏むや遠山のまだ動かざり
  むぎふむや  とおやまのまだ  うごかざり

<この俳句の作句意図>
冬から春の初めに、根が霜で浮き上がらないように、また根張りを良くするためにする麦踏みは、長閑な田園の風景だが遠富士はもちろん、丹沢の山波もいまだ雪を被っているこの季節の作業は、寒風の中でさぞ辛いものなのだろう・・・

・季語は、麦踏む’で、春’です。
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春蘭

2008年02月15日 | 俳句
春蘭や歌仙は恋の呼び出しへ
  しゅんらんや  かせんはこいの  よびだしへ

<この俳句の作句意図>
市民センターのお祭りに、吾が句会からは「歌仙」も出品。かの芭蕉も、発句では自分よりすぐれた句を詠む者もいるが、歌仙に関しては自分が一人者である。と云ったとかで、先生はかなり重要視している。今回はまだ途中のものを掲示して展開の面白さをも見て貰おうということになった。

歌仙に添えた春蘭は、地味だが香り高い花で名高く、

"春蘭の花とりすつる雲の中"  飯田蛇笏

などと俳句にも数多く詠まれている。
ちなみに、なまこ釉の植木鉢は自作です。

・季語は、春蘭’で、もちろん春’です。
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菜の花

2008年02月14日 | 俳句
風の田やはや菜の花のうすみどり
 かぜのたや  はやなのはなの  うすみどり

<この俳句の作句意図>
南向きの畑では菜の花が咲き始めた。この処風の冷たい日が続いているが自然界は季節の移ろいを明らかに感じているようだ。

・季語は、菜の花’で、春’です。
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霙降る

2008年02月12日 | 俳句
春霙梢は露を持ちながら
  はるみぞれ こずえはつゆを もちながら

<この俳句の作句意図>
春の霙は、冷たさの先にも暖かき日の来るのを感じさせる。山の木々も凍りついたさまというよりも、水をいっぱいに吸いこんで、次にくる芽吹きを思わせる。長く眠っていた山もそろそろ目覚めの頃なのだろう・・・

・季語は、春霙(はるみぞれ)’で、春’です。
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梅の花

2008年02月11日 | 俳句
下枝より咲き昇りたり臥竜梅
  しずえより  さきのぼりたり  がりゅうばい

<作句意図>
2月も半ばを過ぎ、あちこちで梅の花が開き始めたとの噂に、デジカメ片手の公園めぐり。同じ場所でも、開花の早い木と遅い木があるようで、立派な古木は未だ下枝が咲き始めたところ。見頃はまだ十日も先かもしれない・・・

・季語は、梅’で、春’です。
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市民会館祭り

2008年02月10日 | 俳句
六十の手習ひ揃へ春麗
 ろくじゅうの  てならいそろへ  はるうらら

<作句意図>
我句会では、今年もまた市民会館の春祭りに参加することになり、自作の句を短冊に書いての出品。中にはこの日のためにと、書道教室に通ったという熱心な人もあり、各自の自信作が集まった。
ともあれ、熱心に見てくださるお客さんも多くて、楽しい一日となった。

・季語は、春麗(はるうらら)’で、なごやかな春の日の晴れやかな気分を現しています。
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福寿草

2008年02月09日 | 俳句
屈む背に陽のあたりけり福寿草
  かがむせに  ひのあたりけり  ふくじゅそう

<この俳句の作句意図>
公園の福寿草が咲いたとのうわさに、散歩の足を延ばして見た。蕗のとうほどの赤紫の芽が萌え出ている中に、二つ三つ黄金色の花が開いている。花に出会えただけで何となくうれしく感じるのは福寿草などという名前のなせるわざか・・・

・季語は、福寿草’で、新年’です。
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金縷梅(まんさく)の花

2008年02月08日 | 俳句
金縷梅やぬかるむ路を老農夫
  まんさくや  ぬかるむみちを  ろうのうふ

<作句意図>
金縷梅(まんさく)の語源は、他の花に先駆けて”まず咲く”からだとか、紐状の4弁花が稲の”豊年万作”を思わせるからだとか言われている。仔細はともかく、雪の消えぬうちから楽しませてくれるこの花はありがたい・・・

・季語は、金縷梅(まんさく)’で、春’です。
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犬ふぐり

2008年02月06日 | 俳句
風の野の宙の零せしいぬふぐり
  かぜののの  そらのこぼせし  いぬふぐり

<作句意図>
今年もまた道端の草むらで「犬ふぐり」が咲き始めた。うっかりすると目にもつかないほど小さな花だが、いつも一番先に春を知らせてくれる花。これが咲けばそろそろ裏の山でも満作が咲き始めるかもしれない・・・

・季語は、犬ふぐり’で、春’です。
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春の花

2008年02月05日 | 俳句
園丁の前掛けの泥風信子
  えんちょうの  まえかけのどろ  ひやしんす

<この俳句の作句意図>
公園では女性の園丁さんが模様替えの真最中。手際よく移植ごてを使って、華やかな春の花を植えつけてゆく。さしずめ春の女神と云うところか・・・


ヒヤシンスは風信子などと書くが、語源はギリシャ語のヒアキントスから来ているという。
ヒアキントスは、なかなかの美青年でアポロンの寵愛を受けていたが、余りの仲の良さに嫉妬した春風の神がアポロンの投げた円盤の方向を狂わせたので、ヒアキントスに命中してしまい、命を落とした。その時流した血の中から咲いたのがヒアシンスの花なのだという。
ギリシャ神話には、死んで花になったという話が多いが、冬に枯れ(死に)絶えた草木が、春に又蘇り花開くと云う輪廻転生の説話なのだろう。

・季語は、風信子’で、春’です。
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