
FUJIFILM X20での撮影を遊んでいたけれど如何せんカメラが大きく無骨。そこで同じフィルムシミュレーション機能搭載のXF1を珍しく新品で精進してみた。このXF1で何より気に入ったのは沈胴鏡胴とその回転操作による電源のON・OFF、手動ズーム機構にある。電気仕掛けに頼らない設計思想にシンパシーを感じたのだ。フジのコンデジでは以前、ハニカムCCDに興味を惹かれてFine Pix F610を使ったことがあった。筐体の造りは良くデザインも好きだったが肝心の描写がダメダメだった。ラチチュードが狭く白飛びが激しかった。風景などを撮影すると空が飽和してピンク色に変色する始末。これに懲りて直ぐに手放して以来、FUJIFILMは選択肢から消えたのだった。あれから10年、少しはまともになったかしらと期待してXF1を撮影に持ち出した。果たしてその期待は軽く裏切られた。まずへっぽこなAF。何を迷うのか思い通りにフォーカスを拾ってくれない。エリアをセンター固定にして撮影しても駄目。撮影のリズムが狂う。次なる駄目だしは露出。マルチ測光なのに中央重点測光のような画となる。空に露出を合わせれば暗部が潰れ、暗部に合わせれば空が飛ぶ。頻繁に露出補正しなければ意図した露出が得られない。そこで撮影エクストラモードに「ダイナミックレンジ優先」というのがあったのでこれを試してみた。今度は確かにレンジは広がるもコントラストのない締まらない画になってしまった。これならもうRAWで撮るかと開き直るもよく考えればセールスポイントの「フィルムシミュレーション」を殺すことになるのだった。やけくそでフィルター遊びに走るも一番使えそうなアドバンストフィルターのダイナミックトーンではディテールが潰れフォトショの水彩フィルターのような効果となってしまう。これではフジの繊細な解像度描写も台無し。気合を入れて精進したけれどこのデジカメは失敗でした。因みにこのカメラは使って一年もすればレンズ制御エラーが頻発する模様。買ってはいけないカメラなのでした。こんなクセモノでも時々よい描写をするときがある、困ったことに。
XF1 作例 江ノ島~みなとみらい
XF1
Fine Pix F610白飛び作例
XF1 作例 江ノ島~みなとみらい
XF1
Fine Pix F610白飛び作例
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