小春奈日和

赤ちゃんは、人間は、どのように言葉を獲得するの?
わが家の3女春奈と言葉の成長日記です。

多言語は源を知ること

2014年12月28日 02時43分51秒 | 多言語
2012年5月20日(日)(4歳1か月)


 たまには少し真面目なことも語ってみたい。

 これからの時代、日本企業であっても、海外にも拠点を持つ企業は、
社内では英語を用いるようになっていく、最近よく聞く。

 海外で展開していくために、海外の社員がほしいし、外国人の社員に
活躍してもらうためには社内の言葉を英語で統一した方が効率がいい、
ということらしい。

 そんなもんかねえ、と、正直思う。

 日本人社員が日本語ではなく英語を話す。ドイツ人社員や中国人社員
も英語を話す。

 社員すべての言語が英語ひとつならコミュニケーションが滞ることも
なくなる、という考え方だ。

 しかし、言葉を統一することが便利につながる、という考え方は怖い。

 これからのグローバル化の時代、世界中の人がみんな英語で会話すれば
コミュニケーションがスムーズになる、という考えることと同じことだか
らだ。

 よく、相手の国の文化や風習を知り尊重しよう、と言う人がいて、これ
は僕も賛成なのだけど、言葉が英語で統一されるとそうはいかない。

 なぜなら、言葉は、「時間」を超えられるものだからだ。

 人間以外の生き物のコミュニケーションは「現在」のことしか伝える
ことができない。

 過去の話は伝えることができないし、未来のこと、たとえば「もうすぐ
嵐がくる」などは伝えることができない。

 その点、人間の言葉は、過去のことや未来のことを伝えることができる
ものなのである。

 人間は過去のことを文字という言葉を視覚化したもので知ることができる。

 日本人ならば、『古事記』や『万葉集』などから、古代から綿々と続く
日本人の心のありようを知ることができるのだ。

 だけども、もし日本人が日本語を捨てて英語だけを話すようになれば、
『古事記』や『万葉集』を読むことができなくなってしまうのである。

 日本人が自分たちの文化や精神の源を知ることができなくなってしまう
わけだ。


 多言語が話せるということは、相手の国の文化や思想を理解する上で
とても役立つものなのである。

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