赤い財布

2009年10月27日 | 出来事 -

今、私の使っている財布は、母からのプレゼントだ。
というよりも、「使わないから(余って無駄だから、使う?)」的な状態で、
むりやり手渡され、センスがあわないので、使わずに保管していたものである。
はっきり言うと・・・“おうど色”で模様の入った「おばさん財布」かな?!
平成10年、母が逝って、しばらく意気消沈していたが、時間が経過して、突然
(思い出したように)使い出した。
あの頃は、母のものを、いつも身近においておきたかったのだろうと思う。
現在は、数年がたった“しょぼくれ財布”である。
表の布は糸がもつれて、領収書やカードを沢山入れるので、形がくずれている。
時々、いろいろなものを入れすぎるので、でっぷりとメタボ状態になる財布だ。
長い間、よく働いてくれた・・・。


今日、突然・・・・・
いつもご無沙汰の(20代の頃に知り合った)友人から、プレゼントが届いた。
あけてみると、財布だった!
「次に会った時に渡そうと思いながら、時間だけが過ぎるので送るね」という
手紙が添えられていた。
突然のことで、本当にびっくりした。
何かのイベントでもなく、唐突に、贈り物をいただく有難さをすごく感じた。
「え~、いいの?もらってもいいのかなぁ」というのが正直な感想である。

その財布の色は、真っ赤で・・・・
まるで「元気をだしてよ」というメッセージが込められているような気がした。
赤は、行動力を促す色だし、エネルギッシュで、高揚感をたかめる色である。
黒い財布は二つもっている私が、おそらく決して買わない色(赤)だろう。
まさに、母にもらった財布と一緒である。
自分の意思に関係なく、手元に届いた“意味のある品物”だ。

赤い色の財布を開けると、中は沢山のカードが入るデザインになっている。
私の生活にぴったりの“便利で、豪華なイメージ”だ。
そのうえ、もっと嬉しかったのは手紙の内容と、財布の中にしのばせてあった
「ご縁」と書かれた五円玉である。
心遣いが有難く、胸に突き刺さった・・・。


「本当にありがとう」――今度、ゆっくりと美味しいものを食べながら、
ゆっくりとお話しましょうね。(ご無沙汰ばかりで、ごめんなさい!)

もう少ししたら、母の財布を卒業して、赤い財布に変えるからね・・・。
必ず毎日使って、いただいた心遣いを忘れないようにするからね・・・。
いただいた思いやりの心は、決して無駄にせず、毎日ちゃんと生きて、
元気に暮らすからね! 「本当に、ありがとう!」。